閉鎖の難を乗り越えたルネサスの山形鶴岡工場,その裏に...
今日(1/29)の日経新聞からです.
ソニー,買収で合意 ルネサス工場 カメラ部品生産 70億円
ソニーがルネサスエレクトロニクスの鶴岡工場(山形県鶴岡市,元NEC)を
70億円で買収するそうで,ひとまず閉鎖の危機は乗り切ったようです.
それにしても,最新鋭の半導体工場がたったの70億円とは...
売りに出せば二束三文,これはどこの世界も同じなようですね?
鶴岡工場は任天堂のゲーム機向けシステムLSIを生産していましたが,
任天堂のビジネスが左前,作るものがなかったが故に閉鎖寸前でした.
この鶴岡工場の末路は任天堂の末路ともいえ,
ゲーム機におけるソニーの優位が高くなったとも考えられます.
ソニーは鶴岡工場をデジタルカメラやスマートフォンに使われる
画像処理センサー(CCD, CMOS)の生産拠点として活用するとのことで,
現在は富士通の三重工場に一部生産委託しています.
これは先々,富士通の三重工場で生産するものが大きく減ることも示唆し,
あちらを立てればこちらが立たず,いずれにせよどこかの工場の稼働率が落ち
作るモノはそれほど増えていないような印象です.
(数は増えているのでしょうが,金額が伸びない?)
幻の富士通三重工場買収計画
ソニーはイメージセンサー製造のため
富士通の三重工場を買収する話があったそうですが
金額などの条件面で折り合わず、結局は立ち消えになったそうです.
富士通元幹部の話
「実は数年前、ソニーから三重工場買収の打診があった」と...
「あのとき、売ってしまえばよかったのに……」 と 元幹部は嘆くが,
後の祭りだそうです....
次は,富士通三重工場閉鎖の危機がやってくる...
そんな予感がしますね?
ただ,当面は需要が供給を上回るそうで,早々に富士通三重工場が
閉鎖になることはない? 見通しはそのようなポジティブなところで
終始しているようではありますが....