任天堂の苦戦に見るイノベーションのジレンマ | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

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任天堂の苦戦に見るイノベーションのジレンマ

今日(1/18)の日経新聞朝刊からです.

 任天堂,3期連続赤字  ゲーム機もソフトも不振

かつて栄華を極めた任天堂は,今や業績不振でもがいています.
この不振の原因は言わずも知れたスマホの普及です.
岩田社長(退任はされないそうです)曰く,

 『スマホが普及したからゲーム機が売れなくなる
            という単純なことではない!』

『魅力的なソフトがあれば本体も売れる!』 → 勝利の方程式

ただ,スマホ普及のスピードを見誤った感があると
紙面上では指摘しています.今期の赤字は連結営業損益で▲350億円です.

このスマホとゲーム機の関係はクリステンセンが指摘する
『イノベーションのジレンマ』そのものです.

 この書籍は読まれることをお勧めします!

  クレイトン・クリステンセン著 イノベーションのジレンマ

仮に,任天堂がスマホ用ソフトに軸足を移すと
ゲーム機(専用機のDS, wii)は間違いなく売れなくなります.

であればスマホ用のソフトの開発は抑えよう...
でもその間に競合は魅力あるソフトを開発してくるので,
今はまだ人気のあるポケモンキャラクターでソフトに注力した挽回をはかるも
会社もろとも崩れ去る,会社指針を間違うとこうなってしまう可能性もあります.

とは言え,任天堂の復活の可能性は十分にあります.
これまでの蓄えである手元資金が8,000億円超,
財務基盤は盤石なわけで,ここを起点に会社をどう変えれるかです.
会社は変わらなければ生き残れない,その典型的な業界ポジションに位置する
任天堂が今後どういった方針で業績転換できるか...

富士写真フィルムは銀塩フィルムがなくなった危機を乗り越えたわけで
富士フィルムを対比すると,任天堂の危機回避は十分可能かと,
岩田社長の手腕を考えると任天堂復活の日が来るように思います.
ただ,かなりの苦難の選択にはなると思います.

過去の成功体験を捨てられるか,ポイントはその点に集約されると思いますね!