土方歳三日記 上下巻を読んで | 以蔵のblog

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大河ドラマ「新選組!」放送以来から現在まで新選組…幕末にはまってます。さらに最近は宇宙に夢中…

昨日は強風と豪雨、今日は一転して暖かく穏やかな天気。微妙に体調崩しかけてる気がします(^_^;)
さて、本題へ。先日、図書館でわりと最近…といっても2011年初版なんだけど、土方歳三日記上下巻なる文庫本を借りました。
中身は原文が多いので、読みにくく理解するのが難しいけど、解説が付いてるから、何とか理解できる。
もうすでに下巻の終盤まで読んでいるけど、土方歳三日記というよりは新選組日記って感じだね。様々な史料をもとに、史実の追究を試みており、なかなか読み応えがある。そんなわりとシビアな内容なので、新しい発見というか、新選組の新知識を得ることができる。
例えば、今では土方歳三と言えば、完全なる歴史上の人物名だけど、江戸時代の庶民って姓が無かったというか、名乗るのを許されなかったというか…。名字を許されるのは、武家といった上流階級に居る人々だけであった。
歳三も、農民の出なので、例外ではなく、当時は住んでいた地名(石田村)をとって、石田歳蔵なんて呼ばれていたらしい。これは、日野にいた頃だけではなく、新選組在籍時も、多摩の人から言わせれば、石田の歳三だったそうだ。そんな同時代史料が紹介されたりしていて、まさに新発見であった。
その他にも、幕末に起こった民衆の世直しデモ「ええじゃないか」の大騒ぎに、新選組が遭遇していたという、記述もあった。全く新選組とは無縁な出来事だと思ってたけど、この民衆デモは全国に広がったそうだから、遭遇してても不思議じゃないか…。
教科書に載る幕末史と、新選組は遠く離れた位置にあると思ってたけど、同時代を生きてたのだから、年表に刻まれる歴史的出来事に、僅かながらでも遭遇していたとしても、不思議ではないのだ。
現代に生きる我々も、歴史的出来事に僅かながら接してきているように、新選組も同じように接していたのだ。
そう思うと、またひとつ自分自身の歴史観が変わった気がする。歴史は常に変わってゆく生き物だと、この本を通して、改めて思い知ったw