逃げ場を失った奴を知ってる奴に捧ぐ。 | いざなのことばと遊ぶ

いざなのことばと遊ぶ

要は僕の遊び場です

初めての方は【初見の方へ】という記事を見てくださると喜びます。僕が。

流石にホントにイライラしてきたので記す。


今からここに書くことは、俺の中学で何を機にイジメがなくなったか、です。


方法論としては決して正しくない。しかし正しさが常にまかり通るものでもない。


大人はしがらみの中で何もできないでいる。ならば・・・・。








元少年野球のチームメイト。俺と彼らはそれだけの関係だった。

別段、元チームメイトだから仲が良いとか同じ汗を流したとか、そんな友情めいたものはなくただのクラスメイト。

それ以上でもそれ以下でもなかった。

そもそも俺はアウトロー気取りのクラス内のはぐれ者だったわけだし、一時限だけ居たり給食だけ食べて帰ってしまうような輩に好き好んで話しかけてくる者も居なかった。


しかしそんなクラス事情に疎い俺でもクラスに起きている違和感くらいは感じ取れていた。


休み時間や体育の授業の前の着替えの時間、イジメが始まるとイジメの空間以外の音が急速に消えていくのだ。

たった今までそこかしこで思い思いの会話を広げている連中の昨日のテレビがどーのこーの、この後の授業であーだこーだがプッツリと消えていき「今日も相変わらず臭いねぇ~近寄らないでくれる?」等という嬉々とした声が聞こえてくるようになる。


ここでははっきりと”被害者”と”加害者共”と書かせてもらう。


被害者は元々気が弱く、確かに人の顔色を伺いながら人生を送っていた。周りが大人に叱られたら空気の読めない喋り口で彼なりの、しかし周りからすればズレた励ましを行うなど、幾分鬱陶しい性格であった。
当然イジられキャラであり、本人もイジられキャラ自体には不満は無いように見えた。

だが、それも俺が知っている彼は小学生までの彼であり、中学にあがってからは彼がどのような思春期を経て成長したかはほとんどと言っていいくらい何も知らない。俺ほとんど学校行ってなかったし。


気付いた時にはイジられキャラではなく、純粋な被害者と化していた。


”腋臭”彼が言われていたことらしい。

当然加害者共が流した事だろうから真偽の程は定かではないし、事実だからといってなんてことはない。

しかし、その噂から全ては始まっていたようだ。


「臭いから近寄るな」

「俺の物に触んな感染る」

「なに食ったら臭くなるの?」


始めはイジられキャラへの接し方みたいなものだったであろう日常会話が上の言葉に発展していた。

彼も始めのうちは笑って否定したり「ホラホラ腋臭じゃないでしょ?ホラホラw!」などとイジられキャラとしてのリアクションをとっていたのだろう。そういった場面は何度か目撃したことがある。

ふと気づいた時には、被害者の声と加害者の嘲笑の声しか聞こえない異質な空間が出来るまでになっていた。


滋賀の事件に比べれば・・・比べていいものでは決してないが、敢えて比べれば内容は基本的に言葉の暴力に依るものがほとんど。加害者共の言い分で言うならば「臭いが感染るから触らない」のだそうだ。


誤解を恐れず言ってみる。

では、悪意があったのかと言われれば多分、無い。

加害者共は自分が悪い事をしているという気は一切皆無だろう。

何故そんなことが言えるのかというとイジメを行っている最中の加害者共の顔は『少年野球時代のボールを追っかけている顔』と同じに見えたからだ。元々主犯格の奴は悪ノリ癖がある奴だし、無邪気と言えば語弊があるかもしれんが、少なくともイジメをしている感覚はさらっさらないのだろう。

というより、往々にしてイジメとはそんなものなのだろう。

自分を俯瞰できず、痛みを知らず、恥知らずであり、世間知らずな。ガキにイジメが多いのはそんなくだらない理由なのであろう。これらは全て我々大人の責任だ。


話が逸れたので戻す。


担任は良識のある大人ではあったが、言葉の暴力のみに対しどう対処を付けるか悩んでいるように見えた。

さっさと殴ってしまえばいいのに。それが出来ないのがしがらみってやつなのでしょうよ。


だから俺が殴った。


給食の時間である。

その日のメニューには納豆があった。学校給食で残される率、最上位クラスの一品だ。

当然食べれないと言い配膳台から持っていかない生徒多数で俺が通う教室も例に洩れず、配膳台の上には沢山の納豆が山積みにされていた。

俺は納豆が世界に二番目に好きな食い物なので我先にと食べ始めていた。

すると山積みにされた納豆に目を付けた加害者は被害者の許へ両手で抱え納豆を「臭いモノ仲間だよぉ~♪」と彼の机の上に次々と運び込む。

自分で何と声を掛けたかいまいち覚えていない。しかしナニかを全てを見過ごしている教室全体に向かって言った。

すぐに立ち上がり、被害者の机から戻り座ったばかりの加害者を椅子から引き摺り降ろし力一杯グーで殴った。

痛かった。拳骨がめちゃくちゃ痛かった。その後半年くらいは右拳骨が痛かったのでヒビくらいは入ってたかもしれない。

胸糞悪すぎてそのまま教室を後にしたのでどんな空気だったかは知らない。まあ良くはないだろうけど・


後日、もう被害者ではなくなった彼が元々滑舌も悪いうえに嗚咽交じりに何かを言うものだから何を言ってるのかはちっとも解らなかったが感謝の意を喋ってくれているようなので、照れくさくなってそいつを一発殴った。


どうやらそれ以来ホントにぴったりとイジメが無くなったそうで方法的には問題はあったものの結果的には良かったのかもしれないと思っている。

成人式の後、同窓会みたいなものもあり元被害者と元加害者が一緒にカラオケを歌っている姿を見て間違ってなかったと思えた。




何が言いたいのかというと、

『言ってイジメってなくなるものなのか?自分もその対象になるだけじゃないのか?』

『先生も解決してくれない』

『逃げ場が、無い』


そんな時たった一発の拳骨が全てをぶっ壊してくれるかもしれないよ。

行き過ぎた遊び心を止めたいのなら拳骨壊れてもいい覚悟を以て殴っておやんなさいな。覚悟を伴った拳骨は痛いよ。向こうもこっちも。


『殴る教育』価値は無くは無いよ。

先生方、大人たち、俺達へ。





先生や大人たちがあてにならないなら、君達がやるしかないだろう。

『現実は厳しい』

もっともらしい顔しながらもっともらしくこう喋る大人たちばっかりかもしれないけど、頼むから絶望しないでくれ。世界にはホントにヒーローみたいにカッコいい大人も沢山いるんだ。そんな大人を探す努力を止めないでくれ。

でも、探しても探しても見つからないときは、君たちがやるしかないだろう。カッコいい大人が居ないならカッコいい大人を目指そう。もしかしたら君の拳骨が世界を変えれるかもしれないよ。頑張れ超頑張れ。

君へ。

そして、逃げ場を失った奴を知っている奴へ捧ぐ。