前歯の“咬み合せ”
「日本犬標準」の “口吻”の項 に
歯牙強健に、噛み合せ正し と 規定されている。
用語解説では、
正常咬合は、正しい咬合である。切端咬合は、正しい咬合
でないが、許容。アンダー（下顎突出）、オーバー（下顎後退）
ショットは、経度は減点にとどまるが、著しきは、失格。
これは咬合の良否よりも、顎の不良を示すものである。
噛み合せの事を、通常には咬合という。正しい咬合とは、上顎
の各切歯の下縁内面が、下顎の各切歯の外面の上に、鋏状に、
わずかに被いかぶさっているのである。これを“正常咬合”と
いい、この咬合は、歯牙の摩滅を少なくし、咬力も、力学的
構造なのである。 と ･･･ ･･･
切歯咬合とは、･･･ ･･･ 鋏状に噛み合ないものをいうのである。
この咬合は、切歯ごとに接触衝突するので、歯を著しく摩滅しや
すく、また咬力も、力学的に正常咬合より落ちると、みなさなけ
ればならない。･･･ ･･･ と
以上 日本犬標準及び解説 より 引用
ところが 「犬の行動学」では、
著名な動物学者 エルナ・モール は、野生の犬は鋏状ではなく、
切端咬合なので鋏状咬合の規定は、生物学的ではない。と ･･･
野性の犬においては、切歯の先端同士がぶつかり合うようになって
いますが、人間にとっては食物を切断するために切歯は、必要です。
犬は切歯をその目的に使用せず、肉を裂くに適した形、大きさと、
なっている犬歯がその役割を担っています。･･･ ･･･
犬達は切歯を毛皮の手入れ、特にノミを捕まえるために、使用します。
犬がノミを探したり、皮膚を噛んだりする場合、切歯は鋏状でなく、
先端がぶつかり合う形状の方が、はるかに能率的 ･･･ ･･･
人間と違って、犬は下顎を前には出せない、･･･ ･･･ 彼らは、顎を
開閉する事しかできない。･･･ 鋏状になった切歯でノミをつぶすこと
は、不可能に近い。
重要な事実は、犬の場合の鋏状咬合は、退化の印であり、家畜全般
によくみられる、口吻の短小化を示している。！！！
例えば、グレートデンの場合について
口吻は、臼歯の存在により、ある程度以上は、閉まらないから、切歯
消耗は、一定の限度以上は進行しない。 と
（また 興味あることを 書いています）
私の犬達はノミの被害にはあいません。･･･ ･･･寄生虫であれノミで
あれ、これらはすべて自然の営みにおいて、非常に重要な働きを、･･･
動物たちは強力な抵抗力を持っている。･･･ ･･･ 彼らはこれら寄生動物
に打ち勝っているのです。
誤った飼育を行えば、犬が衰弱し、抵抗力が十分発達せず、これら寄生動
物の餌食となり、健全な「種」の保持のために、淘汰がなされるのです。
寄生動物は、高度な淘汰作業を行っている。！！！
（以上 犬の行動学 より 引用）
私の感想
私の家の ２匹の愛犬の 咬合は、鋏状咬合である。
よく切歯で、かちかち（？）と、噛んでいることがある。ノミを捕っている
のかも ？？？？
野性に近い 甲斐犬 であるが ･･･ ･･･
ほんの少しの 違いであるが ？？？
どちらが、 正しい咬合 か ？？？？
ブルドックの 規定では、 下顎前出（アンダーショット）である。
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