あれから1ヶ月程過ぎた…




あいこから連絡が来た





『コウちゃんが忘年会しようって言ってるんだけどしーちゃん年末大丈夫?』



『うん、会社の忘年会と重ならなかったらいけるよ』



『じゃあコウちゃんにしーちゃんオッケーだって伝えとくね』



『はーい分かったよ~』





そんなやり取りをして年の瀬、忘年会をする事になった


コウちゃんと私の2度目の飲み会








まだこの頃はただの友達だったね…







忘年会当日、あいこと待ち合わせをしてコウちゃんの指定するお店に向かった


既にコウちゃんは来ていて娘のヒナちゃんも連れていた





そっか…コウちゃんは離婚した後子どもを引き取ったんだったな…





そうぼんやり考えていたら


あいこが




『あれ~ひなちゃんも一緒に連れてきたんだ~』



『そうそうヒナこんばんわは?』



そういうとヒナちゃんは照れてコウちゃんの後ろに隠れていた



『コウちゃん久しぶり』



私がいうと



『今日はしーちゃんと とことん話そうと思ってるからカクゴしてよ(笑)』



『そうなんだ~旦那の事相談に乗ってくれるんだ~』





そうこう会話をしている間に他のメンバーも続々と揃いだした


私は偶然にもコウちゃんの前に座った


皆で学生時代の話で盛り上がって時間は過ぎていった




コウちゃんが


『そろそろ2件目行こっか!』


みんな





『賛成~♪』





2件目に移動し、そこでもコウちゃんは私の隣だった…


2件目だけあってみんな結構酔っていてそれぞれ楽しそうに盛り上がっていたらコウちゃんが





『チラッと聞いたんだけどさ しーちゃんは家庭上手くいってないの?』



『そうだねやっぱり長い事一緒にいるから色々あるよ』



『俺でよかったら話聞くし』







この時、旦那とは会話をすれば不穏な空気になる状態だった


この後コウちゃんに色々聞いてもらってとても気持ちが軽くなった覚えがある


でもこの時はまだお互い恋愛感情は抱いていなかった…





だけど これからの二人が繋がるきっかけにはなったかも知れない


次の日、男性陣にご馳走になった事もあり御礼を言おうと思ったら



……連絡先を聞くのを忘れてた……



コウちゃんの連絡先を聞こうとあいこに電話した



「は~い 昨日はお疲れ~楽しかったね」


「ホントだね!また皆で遊ぼうね。ところでコウちゃんの連絡先聞くの忘れたから教えて。お礼も言いたいし」


「オッケ~!後でメールするよ ってそうそう あの後コウちゃん一人でお店に戻ったらゆかりって子にスゴイ迷惑そうな顔されたから結局一人で家に帰ったみたいだよ~やっぱりってカンジだよね」


「そうなんだ、でもそうだよね、お店の女の子だもん」



なんて会話を交わし電話を切った



コウちゃん振られたんだ…


まっしょうがないよね 位にしか思わなかった



早速コウちゃんにメールを送る


この間はご馳走様でした

お兄ちゃんのお友達に驚きだったけど超楽しかったね!

また木村君とよし君とあいこで飲みに行こうね

年内また飲みに行きたいね

またね


すぐに返信が来た


こちらこそありがとう

またこっちに来た時には誘ってね全然話してないからさー

俺も友達にいれてね

近いうちに飲みに行くからおいで

待ってるから


最初はこんなよそよそしいお友達メールからスタートした

亀井君の恋する女の子の働いているお店に着いた



まぁよくある下町のスナックだ



お店に入るとお店の女の子が対応してくれ席に着いた



亀井君は店内をキョロキョロし彼女を見つけた



『お~元気?』



彼女は席に着き




『どうもゆかりです』





なかなか可愛い子だったけど亀井君が来たことにあまり嬉しそうな表情を見せなかった様に見えた…



気のせいかな?



なんて考えながら私は木村君と隣同士に座った



もう二次会だからみんな結構酔ってて各々カラオケとかお店の女の子とかと話したりして時間は過ぎていった



その時亀井君はゆかりちゃんを一生懸命に口説いていた気がする



お店の閉店時間になってそろそろ…と帰ろうとしていたら亀井君が



『ゆかり~この後一緒にどっかいこうよ』



と誘っていた


ゆかりと過ごす気マンマンの亀井君をおいて帰ることにした

私達4人はタクシーに乗り込んだ



あいこが

『たぶんあのゆかりって子コウちゃんのことちょっと迷惑に思ってるよ』



木村君も

『そうだな~所詮お店の女だし本気でこられたら迷惑なのは当たり前だよ~』



よし君も
『なんかコウジが最後誘ったらちょっと迷惑そうだったもん』


なんて噂をしながら私達はその日は帰った





よく話を聞くと亀井君は最近離婚したばかり


そして結婚期間中は殆んど遊びに出る事も無く過ごしたせいか


離婚した今、ハジけちゃったカンジ?に思えた…




亀井君の狙っている子は飲み屋の女の子


下町のスナックで働いている子だった




あいこが

『そんなんお客さんだからいい事言ってくれてるだけだって』



私も

『相手は商売だからその気にさせる事を言ってくるんだよ』



さらに木村君も

『コウジ止めとけって 正直 本気になるだけ無駄だって』



続いてよし君も

『そうそう寂しいのは分かるけど焦んなよ』




亀井君は寂しかったのか酔っていたのか皆から色んな意見を言われても







『いいじゃん!あの子のお店に行こうよ』






の一点張りだった…




仕方が無いので皆で二次会は亀井君の狙う娘の待つスナックへと向かった


驚くことに全員私を知っている人ばかりの飲み会になってしまった…



しかし、私のお兄ちゃんの話で盛り上がり時間は過ぎて行った



ふと、亀井君の話になり



よし君が




『こいつ最近離婚したばっかりなんだよ。そんで子どもも引き取って育ててるんだよ』




よし君から聞いた話はあいこから前になんとなく聞いていたが今日まで忘れていた…







奥さんがある日急に出て行ったこと


子どもも置いて出て行ったこと


離婚はかなりもめてしまったこと


調停の時にありもしない事実と反することを並べられ苦しんだ事


それでも子どものためやり直そうと努力した事


だけどもう手遅れで憎しみあって別れたこと






聞いていて辛い内容だったけど亀井君は既にふっ切れていてせいせいしていたように見えた



だってもう次に狙っている女の子がいるって言っててその子がいるところに





『行こう行こう!』





張り切っていたから…


なんだか亀井君昔とずいぶん変わったな…




痩せたからかな?




なんて考えていたら亀井君のお友達が二人来た






『どうも~ あっ あいこちゃん久しぶり!』


 




『ああ どうもどうも』





あいこは二人とは知り合いの様だ







『こんばんわ~ご無沙汰してます 』




『よし君と木村君だよ』





とあいこから紹介され





『こんばんわ~初めまして…えっと名前は…』





と挨拶をしていたらあいこが思い出したかのように






『そうだ!この子お二人と同級生の兄がいるんですよ』





えっ!! そうなの!? 






ってびっくりしてたら




よし君と木村君も驚いたようで





『ねえお兄ちゃんの名前なんていうの?』




って聞かれたから 知らないだろうと思いながら






『正宗です…』






『うっそ~~じゃあ 自分 しおん??』





『マジで~正宗君の妹だったの?』




亀井君も兄を知っている様だ





『えっ 兄の事知ってるんですか?しかも私の名前まで』



『知ってるも何もメチャダチたって』





それを聞いた途端に ヘタな事は出来ないな…




そう思った瞬間だった

あいことそこそこ飲んでたその時……






『よぉ!遅いじゃーん 久しぶり』






『ゴメンゴメン!』






私は初めてみる顔に思えた



なかなかカッコイイな~亀井君の友達かな?



そう思っていたら あいこが続けて




  

『しーちゃんだよ こうちゃん』








亀井君はぶっきらぼうに私に向かって







『ああ…どうも…』




『久しぶりだね!』







何十年振りに交わした二人の言葉…


この時はまだ恋に落ちるとは考えてもいなかった…


あいこからのメールから数日経ち…





彼との卒業以来十何年振りの再会の日が来た




まず私は車で一時間程離れた実家へ戻りあいことの待ち合わせまでくつろいでいた



そろそろ家を出ようかとしていた所、あいこからのメールだ



『今日亀井くんが少し遅れるみたい。そして友達も一緒に連れてくるみたいだよ。私たちは先にお店に入って飲んでようよ』




『オッケー』




返信を打ち足早に待ち合わせ場所へ向かった…






先にあいこが待っていて笑顔で手を振っている



私もそれに答え駆け足であいこの元へ駆け寄った




『しーちゃん今日は二人で飲もうと思ってたのにゴメンネ、亀井が来たいっていうもんだから。それに友達まで連れてくるなんて』




『いいよ!沢山いた方が楽しそうで』



『それじゃお店に入ろうか』




二人お店に入りいくつか注文をして、お互いの近況報告をしたり世間話をしていた



『コウちゃん達遅いね』



あいこは亀井君のことをコウちゃんって呼ぶんだ…



仲良いんだな~



そんなことを思っていたら



あいこは亀井君にメールをしだした




※もうしーちゃんと飲んでる最中だよ!後どのくらいで着くの?※




亀井君からの返信はすぐにあいこにきた




※ゴメン!今日仕事で遅くなって今用意してるから後30分位で友達と一緒に向かうよ※




まだこの頃の私は彼のことは薄っすらと覚えてはいる位で同級生との再会位にしか考えていなかった…