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ワインの部屋 知識があればワインはもっと美味しい❤️

出会ったワインを勉強も兼ねてちょっと深掘り。
毎日、ワイン開けるわけではないので、ないときはソムリエ/エキスパート試験対策や日本ワイン検定の話も織り込んでいきたいと思います。

今日はソムリエの職責とサービス実技の項目を勉強しましょう

 

ワインのサービス

温度が与える味わいの違い

温度を下げると、

1.フレッシュ感が際立つ

2.果実香など第一アロマが際立つ

3.ドライな印象になる

4.酸味がシャープになる

5.苦味、渋みが強く感じられる

 

温度を上げると

1.香りが広がる

2.熟成感、複雑性が高まる

3.甘味が強くなる

4.酸味が柔らかくなる

5.ふくよかなバランスになる

6.繊細さが抑えられる

7.苦味、渋みがより快適になる

 

エアレーションの効果

1.第一アロマが上がり、第二アロマが下がる

2.樽香は強まる

3味わいが広がる

4.渋みが心地よい印象となる

 

スクリューキャップの利点

1.コルクに由来する異臭がしない

2.散発的なモレや酸化の恐れがない

 

*ワインの供出温度は教本の表と、”ワインの温度に関する用語”の原語を合わせて覚えましょう

 

食前酒

1.ワイン系アペリティフ

①キンキナ系 

デュボネ、リレ、サン・ラファエル、アンバサダー、ビイル(バイル)

②ヴェルモット系

チンザノ、マルティニ、カルパノ、ノイリープラット、シャンベリー

2.スピリッツ系アペリティフ

①アニス系

ペルノー、リカール、パスティス51、ベルガー、ウーゾ、cinchon

②ゲンチアナ系

スーズ

③ビター系

アメール・ピコン、フェルネ・ブランカ

3.シードルベースのアペリティフ

4.カクテル

5.フォーティファイド・ワイン

6.V.D.L.

7.V.D.N.

 

インの管理、サービスのための備品および設備

*p867~サービスのための主な備品は原語で覚えましょう

*p869シャンパーニュ、およびボルドーのボトルサイズを覚えましょう

 

p870

単位

1トノー =900ml =1200本

1hl(ヘクトリットル) =100ℓ =133.3本

 

*[ワインの温度に関する用語] フランス語と温度帯を覚えましょう

 

 

 

 

 

 

 

 

ワインの購入

4ページに渡り記載がありますが、試験問題に適する記載ではないと思います。ご一読ください。

 

1.食品添加物

(1)食品添加物の定義

食品の製造の過程において又は食品の加工もしくは保存の目的で食品に添加、混和、浸潤の他の方法によって使用するもの(食品衛生法第4条第2項)

 

(2)食品添加物の分類

①指定添加物

安全性評価を経て厚生労働大臣の指定を受けたもの 472品目

 

②既存添加物

長年使用されてきた天然添加物(天然物を原料とする)で既存添加物名簿に収載されているもの  357品目

 

③天然香料

動植物から得られる天然の物資で食品に香りをつける目的で使用される 615品目

 

④一般飲食物添加物

一般に飲食に供されるもので添加物として使用されるもの 106品目

 

(3)食品添加物の表示

・原則、食品に使用した添加物はすべて表示することが義務付けられている

保存料、甘味料等の用途で使用されたものについては、その用途名も併記する

輸入ワインに使用が認められない添加物が含まれていないこと、認可されている添加物についても表示のないものなど表示基準を満たさないものは国内販売できない

 

(4)ワインに使用する事ができる添加物と使用限度量

亜硫酸塩    酸化防止剤、保存料 0.35g/kg未満

ソルビン酸   保存料 0.20g/kg以下

スクラロース  甘味料 0.4g/kg以下

アセスルファムカリウム 甘味料 0.5g/kg

カルボキシメチルセルロース 安定剤、増粘剤 2%

二酸化ジメチル(商品名ベルコリン) 殺菌料 が2020年に新たに認可 0.20g/kg以下

 

以下の添加物は限度量の定めがない

L-アスコルビン酸(ビタミンC) 酸化防止剤

アラビアガム(アカシア)

など

 

5.貿易条件(輸入取引条件)

1.EXW = Ex Works(工場渡条件)

”蔵出し” 買い手は生産者のセラーから自らの費用とリスクで引き取る

2.FCA = Free Carrier(運送人渡条件)

輸出通関後、コンテナヤード等で輸入業者が指定した運送人に貨物を渡了

3.FOB = Free On Board(本船渡条件)

輸出業者が港で指定の船舶に貨物を積むまでの費用・責任を負担

4.CFR(C&F) = Cost and Freight(運賃込条件)

輸入港までの運賃込み、ただし危険負担は貨物積み込みで移転

5.CIF = Cost,Insurance and Freight(運賃・保険料込条件)

輸入港までの運賃、保険料込み、ただし危険負担は貨物積み込みで移転

 

1→5の順に価格は高くなる

 

7.生産者からの出荷・輸送

1.M 容量建て

縦×横×高さを計算し、この積をM3と呼び、運賃計算の基準とする

2.W 重量建て

主として重量物に適用される運賃、主流はメトリックトン=1000kg

他にロングトン=1016kgやショートトン=907.18474kg=2000ポンドも使われる。海運会社による

3.M/W 容量か重量か、どちらか大きなほうを選ぶ方法

コンテナサイズのみでなく出荷国の陸上輸送量制限も関係する

 

20フィートサイズコンテナ 750ml12本入りカートン 1000ケース前後

40フィートサイズコンテナ 750ml12本入りカートン 1200~1300ケース

リーファーコンテナ(クーラー付)            800ケース程度 

 

9.輸入貿易実務 船積み書類

1.インボイス 納品書兼請求書

2.B/L(Bill of Landing船荷証券) 船会社が運送契約証明として発行

3.分析証明書 内容の分析証明、認可機関のものだと検疫所の検査省略

4.パッキングリスト 通常インボイス兼用

5.貨物海上保険証券 

 

10.輸入貿易実務

(1)荷為替手形決済

①信用状取引(L/C、Letter of Credit)

インポーター(支払者)の取引銀行が信用状を発行する

②信用状なし取引

インポーターの信用が良好な場合この決済方法を採用することが多い

a.D/P決済(手形支払書類渡し)

b.D/A決済(手形引受書類渡し)

 

(2)送金決済

迅速で安全

 

(3)ネッティング

相互に売買のある取引先との決済で使われる。差し引きし差額のみを送金

 

14.ボトルステッカー

輸入業者は以下の項目を適正な大きさの文字で明記したステッカーをボトルに貼付しなければならない

1.輸入者の氏名又は名称

2.輸入者の住所

3.引取先の所在地

4.容器の容量

5.酒類の品目

6.原産国

7.アルコール分

8.発泡性

9.食品添加物

10.未成年者の飲酒防止の表示

11.識別表示 酒類が充填されたスチール、アルミ、PET、紙、プラスチックを材料とする容器に識別マークを表示

12.妊産婦の飲酒に対する注意表示(任意

13.有機等の表示(任意)

 

*ここでは任意表示である”妊産婦の飲酒に対する注意表示”が選択肢としてでることがあります。

 

ワインの保管・熟成

1.熟成させる保管

通関後、国内の港湾のそばや交通の便のよい場所にある定温倉庫で保管される

(1)温度 年間を通じて12~15℃、ワイン産地の地下セラーの温度が理想

(2)湿度 70~75%が望ましい

(3)光 白熱電灯がベスト、必要時のみ点灯、LED電球も適している

(4)振動 避ける

(5)送風 冷気が直接ワインに当たらない。エアコンのオンオフによる温度変化も熟成を妨げる

(6)臭気 異臭のあるものと一緒に保管しない

(7)ボトルの保管 コルクのものは横に寝かせる(ラベルを上に向ける)、スクリューキャップのものは正立で問題ない

 

2.品質を保つ保管

レストランの店内ショーケースタイプのリーチインのワインセラーや百貨店やワインショップのウォークイン・ワインセラーもこれに該当

1台のワインセラーでは白ワインは10℃前後、赤ワインは15℃前後とワイン別の温度調節ができるものが望ましい。

ガラスは紫外線カットや断熱遮熱機能付きのガラスが好ましく、低振動、低騒音であることが望ましい。

 

3.熟成と劣化・飲み頃

熟成のスピードを左右するワイン中に含まれる要素

(1)有機酸の量

(2)アントシアニン、フラボノイド、タンニンなどのポリフェノール類の量

(3)残存糖分の量

(4)アルコール度数

(5)グリセリンなど糖以外のエキス分の量

(6)遊離亜硫酸の量

以上の要素が高ければ高いほど一般には熟成スピードは遅くなる

 

その他の熟成スピードを左右する要素

(1)木樽熟成の程度

木樽に貯蔵している間はゆっくりと酸素が供給され酸化による熟成スピードは速まるが、酸化されるべき要素が酸化されて安定すると以後の熟成スピードは遅くなる

(2)発酵方法

開放タンク、密閉タンクなど

(3)樽熟成を経た場合の条件

樽の新旧、年月、容量、スーティラージュの頻度など

(4)輸送方法

船便なのか航空便なのか、定温輸送なのか

(5)貯蔵条件

保存温度、温度変化、振動の有無

 

(ワインの一般的熟成年数)

p850をご参照ください

 

販売

1.飲食店におけるワインの販売

(3)売り上げと利益、計数管理

*原価率の計算が必要な場合があります。計算式を覚えましょう

 

2.酒販店でのワイン販売

(1)酒類販売管理者制

酒類小売業者は酒類販売管理者を小売販売場毎に専任し、2週間以内に所轄の税務署に「酒類販売管理者専任届出書」を提出し、また3か月以内に酒類販売管理研修を受講(努力義務)

3年以内毎に定期的に酒類販売管理研修の受講義務

 

酒類の課税数量 = 消費量(2021年)

1.リキュール      2441805kl(30.6%)

2.ビール        1935626kl(24.2%)

3.スピリッツ等   998440kl(12.5%)

*順位を覚えましょう

 

ワイン消費量(成人一人あたり)

2020年 3.40ℓ →  2021年 3.29ℓ

 

教本p854表より

ワイン輸入数量

1.フランス 2.チリ 3.イタリア 4.スペイン 5.米国

 

ワイン輸入金額

1.フランス 2.イタリア 3.チリ 4.米国 5.スペイン

 

*ここでは前年より輸入量の増えた国、減った国などの出題もあります

CIF単価(円/ℓ)

最も高い カナダ  3079円

最も低い チリ 379円

 

酒税率(1kℓあたり)

ビール   18.1万円

果実酒   10万円

リキュール 8万円に9度を超える1度毎に1万円加算

甘味果実酒  13度未満  12万円に13度を超える1度毎に1万円加算

 

 

ペアリングのパターン

双方の強弱、風味を合わせる

 強いワインには強いワインなど共通点を見出し組み合わせる

相反する個性の組み合わせ

 辛い味付けの料理に甘いワインなど

郷土料理にその土地のワイン

 最も確実で安定した組み合わせ

 

考慮すべき要素

・料理の格

 キュルノンスキーは料理を「家庭料理」「郷土料理」「高級料理」の3つに分類。その格にワインの格を合わせる

・季節感

 ワインで季節感を出す

 春:華やかでアロマティックなワイン、爽やかで重すぎない味わい

 夏:ボーンドライで溌剌とした酸味の白やスパークリング、ロゼもバカンス気分を盛り上げる

 秋:熟度が高く芳醇さ、豊かさのある味わい

 冬:熟成感があり、複雑で力強さのあるワイン

・テクニカル(化学的)

 食材の成分(脂質、アミノ酸、鉄分、有機酸など)を注視してワインを選ぶ

 食材の加熱、熟成によるメイラード反応や旨味成分の増加に着目し、同じプロセスを経たワインを選ぶ

・ストーリー

 産地の食習慣などを参考にワインを選ぶ

 

料理を解析する

1.主食材

①食材の大きさ:大きい食材には、より力強いワインを選ぶ

②脂質:脂の多いものには味わいに厚みのあるワインを選ぶ。酸味もポイントで、滑らかな酸味、厚みのある味わいを、その脂質の具合に合わせる。*ペアリングにおいて「脂を(酸味で)流す」という考え方はない!

③身質:食感と咀嚼時間を考慮したワインを選ぶ。肉も薄いスライスをサッと焼いたものと、大きな塊を炭火で焼いたものは違う

 

2.加熱法

・蒸す:食材の質感、風味が率直に出る優しい加熱法。ワインは率直で、繊細なタイプが良い

・ゆでる:効果は「蒸す」に近いが、脂分が抜けるのでワインもよりさらりとしたものが良い

・焼く

(ソテー)フライパンで焼く:軽い焼き色、焼き加減、短めの調理時間、バターやオリーブオイルなどの油脂の存在も重要、ワインはよく熟した果実味の滑らかなものが良い

(グリル)網で焼く:強い焼き色、時間をかけてじっくり焼くため「焦げ」が重要な風味として加わる。ワインは凝縮感があり、がっしりとした骨格のものが良い。

(チャコール・グリル)炭火焼きでは、木樽の香りに加えて、土っぽさや枯葉などの複雑性のあるワインが良い

(ロースト)オーブンで焼く:焼き色がしっかりと付き、中身はしっとりと仕上がる加熱法、ワインは風味の豊かさがありながらジューシーな味わいのものが良い

(ココット、キャセロール)鍋で蒸し焼きにする:焼き色がつけられる場合と付けられない場合あり、野菜などとともにワインやだし汁で蒸しながら加熱されることで風味豊かで、柔らかな食感に仕上がる、ワインはロースト同様だが、より柔らかさのあるものが合う

・煮る:蒸し焼き同様、野菜やワイン・だし汁とともに長時間加熱、ハーブやスパイス、日本料理であれば醤油、みりんなどが大抵加わる。食材だけでなくソース、もしくはスープも味わう料理になる。ワインは複雑みがあり、味わいはソフトで円熟したもの、つまり熟成感のある伝統的なスタイルのものが良い

・燻す:文字通りスモーキーな風味が特徴、ワインはスモーキーな風味、木樽を使ったものが良い

 

鶏肉の加熱ほうによるペアリングの例

加熱しない〜刺身やたたきなど:軽快なリースリング(ドイツ、カナダ、NZ、タスマニアなど)

ソテー:中庸のヴォリュームのシャルドネ。マコン(フランス)、オーストラリアやカリフォルニアなどの木樽の風味の抑えられたタイプ

グリル:ボディのしっかりしたリースリング(アルザスやクレア・ヴァレー(豪))、キアンティやアルゼンチン・マルベックなど

ロースト:ピノ・ノワール(ブルゴーニュやオレゴンなど複雑性のあるもの)

蒸し焼き:ピノ・ノワール(ロースト同様で、加えてヴォリューム感のあるもの)、グルナッシュ、シラー、カリニャン。ローヌやラングドックなど

煮込み:熟成したリオハ、ブルネッロ、バルバレスコなど

 

3.味付け

油脂

*フランスのワイン産地の例

ブルゴーニュ、ロワール下流:バター

ロワール上流:菜種油

シャンパーニュ:クルミオイル

南仏:オリーブオイル

シュッドウエスト:鴨脂

 

調味料

[スパイス]

スイート・スパイス:リコリス、ヴァニラ、シナモンなど ピノ・ノワール、ガメイ、カベルネ・フランなど

パンジェント・スパイス:辛味のある胡椒、山椒、生姜、チリペッパー、唐辛子など カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー(テンプラニーリョ、ピノタージュ、ジンファンデルなども良い)

ベイキング・スパイス:クローヴ、ナツメグ、カルダモンなど パンジェント・スパイスのカテゴリーと重なる。品種個性に加えて樽(特に新樽)からの風味が際立ったカベルネ・ソーヴィニヨンやサンジョヴェーゼ、グルナッシュなど

エスニック・スパイス:クミン、ターメリック、カレースパイスなど:ゲヴュルツトラミネールやグリュナー・ヴェルトリーナー、アリアニコ、モンテプルチャーノまたはアンバーワイン

[ハーブ]

フレッシュ:パセリ、バジル、レモングラス、パクチーなど ソーヴィニヨン・ブラン、ヴェルデホ

セイヴォリー:セージ、オレガノ、マジョラム、バジルなど 南仏のグルナッシュやムールヴェドル、サンジョヴェーゼやネロ・ダヴォラ。サンソーやトゥルソーを使ったワイン

ドライ:ローズマリー、タイム、ローリエなど ワインは地中海系、グルナッシュ、カリニャンなど、イタリア カンパーニャのアリアニコ、ギリシャのアギオルギティコも良い

 

4.付け合わせ

 

*2023年の新項目ですが、今までの経緯からすると赤字の部分と、料理とワインが対になっている記述は問題になりやすいと思います。スパイス、ハーブはワインの香りにも通じるので、試験的にはどこまで重要かは分かりませんが、合格後は必須です。