ワインの購入
4ページに渡り記載がありますが、試験問題に適する記載ではないと思います。ご一読ください。
1.食品添加物
(1)食品添加物の定義
食品の製造の過程において又は食品の加工もしくは保存の目的で食品に添加、混和、浸潤の他の方法によって使用するもの(食品衛生法第4条第2項)
(2)食品添加物の分類
①指定添加物
安全性評価を経て厚生労働大臣の指定を受けたもの 472品目
②既存添加物
長年使用されてきた天然添加物(天然物を原料とする)で既存添加物名簿に収載されているもの 357品目
③天然香料
動植物から得られる天然の物資で食品に香りをつける目的で使用される 615品目
④一般飲食物添加物
一般に飲食に供されるもので添加物として使用されるもの 106品目
(3)食品添加物の表示
・原則、食品に使用した添加物はすべて表示することが義務付けられている
・保存料、甘味料等の用途で使用されたものについては、その用途名も併記する
輸入ワインに使用が認められない添加物が含まれていないこと、認可されている添加物についても表示のないものなど表示基準を満たさないものは国内販売できない
(4)ワインに使用する事ができる添加物と使用限度量
亜硫酸塩 酸化防止剤、保存料 0.35g/kg未満
ソルビン酸 保存料 0.20g/kg以下
スクラロース 甘味料 0.4g/kg以下
アセスルファムカリウム 甘味料 0.5g/kg
カルボキシメチルセルロース 安定剤、増粘剤 2%
二酸化ジメチル(商品名ベルコリン) 殺菌料 が2020年に新たに認可 0.20g/kg以下
以下の添加物は限度量の定めがない
L-アスコルビン酸(ビタミンC) 酸化防止剤
アラビアガム(アカシア)
など
5.貿易条件(輸入取引条件)
1.EXW = Ex Works(工場渡条件)
”蔵出し” 買い手は生産者のセラーから自らの費用とリスクで引き取る
2.FCA = Free Carrier(運送人渡条件)
輸出通関後、コンテナヤード等で輸入業者が指定した運送人に貨物を渡了
3.FOB = Free On Board(本船渡条件)
輸出業者が港で指定の船舶に貨物を積むまでの費用・責任を負担
4.CFR(C&F) = Cost and Freight(運賃込条件)
輸入港までの運賃込み、ただし危険負担は貨物積み込みで移転
5.CIF = Cost,Insurance and Freight(運賃・保険料込条件)
輸入港までの運賃、保険料込み、ただし危険負担は貨物積み込みで移転
1→5の順に価格は高くなる
7.生産者からの出荷・輸送
1.M 容量建て
縦×横×高さを計算し、この積をM3と呼び、運賃計算の基準とする
2.W 重量建て
主として重量物に適用される運賃、主流はメトリックトン=1000kg
他にロングトン=1016kgやショートトン=907.18474kg=2000ポンドも使われる。海運会社による
3.M/W 容量か重量か、どちらか大きなほうを選ぶ方法
コンテナサイズのみでなく出荷国の陸上輸送量制限も関係する
20フィートサイズコンテナ 750ml12本入りカートン 1000ケース前後
40フィートサイズコンテナ 750ml12本入りカートン 1200~1300ケース
リーファーコンテナ(クーラー付) 800ケース程度
9.輸入貿易実務 船積み書類
1.インボイス 納品書兼請求書
2.B/L(Bill of Landing船荷証券) 船会社が運送契約証明として発行
3.分析証明書 内容の分析証明、認可機関のものだと検疫所の検査省略
4.パッキングリスト 通常インボイス兼用
5.貨物海上保険証券
10.輸入貿易実務
(1)荷為替手形決済
①信用状取引(L/C、Letter of Credit)
インポーター(支払者)の取引銀行が信用状を発行する
②信用状なし取引
インポーターの信用が良好な場合この決済方法を採用することが多い
a.D/P決済(手形支払書類渡し)
b.D/A決済(手形引受書類渡し)
(2)送金決済
迅速で安全
(3)ネッティング
相互に売買のある取引先との決済で使われる。差し引きし差額のみを送金
14.ボトルステッカー
輸入業者は以下の項目を適正な大きさの文字で明記したステッカーをボトルに貼付しなければならない
1.輸入者の氏名又は名称
2.輸入者の住所
3.引取先の所在地
4.容器の容量
5.酒類の品目
6.原産国
7.アルコール分
8.発泡性
9.食品添加物
10.未成年者の飲酒防止の表示
11.識別表示 酒類が充填されたスチール、アルミ、PET、紙、プラスチックを材料とする容器に識別マークを表示
12.妊産婦の飲酒に対する注意表示(任意)
13.有機等の表示(任意)
*ここでは任意表示である”妊産婦の飲酒に対する注意表示”が選択肢としてでることがあります。
ワインの保管・熟成
1.熟成させる保管
通関後、国内の港湾のそばや交通の便のよい場所にある定温倉庫で保管される
(1)温度 年間を通じて12~15℃、ワイン産地の地下セラーの温度が理想
(2)湿度 70~75%が望ましい
(3)光 白熱電灯がベスト、必要時のみ点灯、LED電球も適している
(4)振動 避ける
(5)送風 冷気が直接ワインに当たらない。エアコンのオンオフによる温度変化も熟成を妨げる
(6)臭気 異臭のあるものと一緒に保管しない
(7)ボトルの保管 コルクのものは横に寝かせる(ラベルを上に向ける)、スクリューキャップのものは正立で問題ない
2.品質を保つ保管
レストランの店内ショーケースタイプのリーチインのワインセラーや百貨店やワインショップのウォークイン・ワインセラーもこれに該当
1台のワインセラーでは白ワインは10℃前後、赤ワインは15℃前後とワイン別の温度調節ができるものが望ましい。
ガラスは紫外線カットや断熱遮熱機能付きのガラスが好ましく、低振動、低騒音であることが望ましい。
3.熟成と劣化・飲み頃
熟成のスピードを左右するワイン中に含まれる要素
(1)有機酸の量
(2)アントシアニン、フラボノイド、タンニンなどのポリフェノール類の量
(3)残存糖分の量
(4)アルコール度数
(5)グリセリンなど糖以外のエキス分の量
(6)遊離亜硫酸の量
以上の要素が高ければ高いほど一般には熟成スピードは遅くなる
その他の熟成スピードを左右する要素
(1)木樽熟成の程度
木樽に貯蔵している間はゆっくりと酸素が供給され酸化による熟成スピードは速まるが、酸化されるべき要素が酸化されて安定すると以後の熟成スピードは遅くなる
(2)発酵方法
開放タンク、密閉タンクなど
(3)樽熟成を経た場合の条件
樽の新旧、年月、容量、スーティラージュの頻度など
(4)輸送方法
船便なのか航空便なのか、定温輸送なのか
(5)貯蔵条件
保存温度、温度変化、振動の有無
(ワインの一般的熟成年数)
p850をご参照ください
販売
1.飲食店におけるワインの販売
(3)売り上げと利益、計数管理
*原価率の計算が必要な場合があります。計算式を覚えましょう
2.酒販店でのワイン販売
(1)酒類販売管理者制
酒類小売業者は酒類販売管理者を小売販売場毎に専任し、2週間以内に所轄の税務署に「酒類販売管理者専任届出書」を提出し、また3か月以内に酒類販売管理研修を受講(努力義務)
3年以内毎に定期的に酒類販売管理研修の受講義務
酒類の課税数量 = 消費量(2021年)
1.リキュール 2441805kl(30.6%)
2.ビール 1935626kl(24.2%)
3.スピリッツ等 998440kl(12.5%)
*順位を覚えましょう
ワイン消費量(成人一人あたり)
2020年 3.40ℓ → 2021年 3.29ℓ
教本p854表より
ワイン輸入数量
1.フランス 2.チリ 3.イタリア 4.スペイン 5.米国
ワイン輸入金額
1.フランス 2.イタリア 3.チリ 4.米国 5.スペイン
*ここでは前年より輸入量の増えた国、減った国などの出題もあります
*
CIF単価(円/ℓ)
最も高い カナダ 3079円
最も低い チリ 379円
酒税率(1kℓあたり)
ビール 18.1万円
果実酒 10万円
リキュール 8万円に9度を超える1度毎に1万円加算
甘味果実酒 13度未満 12万円に13度を超える1度毎に1万円加算