アメリカ(オレゴン州)
ピノ・ノワール
alc12.5%
微かにオレンジの見える、やや淡いラズベリーレッド。粘性はやや高い。
潰したスグリや、チェリーなどの赤系果実の甘やかな香りに加え、カシスなどの黒系果実の香りもある。全体的にはスパイシーな印象で、甘草もあるが、丁子や胡椒などが主体。熟成からくるなめし革(そこまで昇華していないが)のような香りもある。ヴァニラや血液のようなミネラルも感じる。
アタックは穏やか。スグリやカシスなどの味わいがさわやかな酸味と共に広がる。タンニンは滑らかで、よく溶け込んでいる。中盤からはスパイスが調和。微かにヴァニラを纏った果実味を残しフィニッシュ。全体には突出する部分がなく、バランスよくエレガントな印象。
カークランドということでコストコで買ったもの。いわゆるプライベート・ブランドなわけだが、2000円としてはよくできており、若干熟成感が出てきているが複雑でエレガント、落ち着いて飲めるワインだった。
ウィラメット・ヴァレーは、オレゴン州でも冷涼で、ピノ・ノワールも多い。ニューワールドではあるが果実味が突出することなく、複雑で繊細なワインができるということだが、まさにそんな印象。