モルドバ(ソムリエ/ワインエキスパート試験対策) | ワインの部屋 知識があればワインはもっと美味しい❤️

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出会ったワインを勉強も兼ねてちょっと深掘り。
毎日、ワイン開けるわけではないので、ないときはソムリエ/エキスパート試験対策や日本ワイン検定の話も織り込んでいきたいと思います。

 

クリコヴァの地下ワインセラー

 

モルドバ

15世紀にはモルドバ公シュテファン・チェル・マーレがパハルニック(杯を持つ人)という役職を定めブドウ畑、醸造、セラーの管理をさせていた

1991年に独立した若い国家

主な産業は農業でブドウ栽培とワイン醸造は基幹産業

黒海の北西に位置しウクライナとルーマニアに挟まれた内陸国

穏やかな大陸性気候

 

歴史

ワイン造りは5000年前に遡る

1994年「ワイン・ブドウ法」が採択

2006年EUなどの国際基準を考慮した新しい「ワイン・ブドウ法」を導入

2008年「原産地呼称法」

 

主なブドウ品種

ブドウ栽培面積 11.7万ha(うち6.6万haがワイン用ブドウ)

白ブドウ品種65%、黒ブドウ品種35%

ヴィティスヴィニフェラでは約73%が国際品種、17%がコーカサス種、10%が土着品種

 

主な土着品種

・フェテアスカ・アルバ

モルドバ公国原産に白ワイン用品種、古代種 「白い乙女」の意

・フェテアスカ・レガーラ

「高貴な乙女」の意、フェテアスカ・アルバと比べてボディがよりしっかりしている

・フェテアスカ・ネアグラ

モルドバ公国原産の赤ワイン用品種、「黒い乙女」の意、果実味豊かで樽との相性もよい

・ララ・ネアグラ

モルドバ公国で古くから栽培されている赤ワイン用品種、エレガントでかわいらしいいちごのような果実の香り

 

ワイン法と品質分類

2006年採択の「ブドウ・ワイン法」、2008年採択の「原産地呼称法」による

 

D.O.P.(デヌミレ・デ・オリジネ・プロテジァタ)

原産地のテロワールや歴史に厳格に結びついた農産物及びその産地、生産者が対象

・ロマネシュティ:ロマネシュティ・ワイナリーが製造した赤ワイン

・チュマイ:チュマイ・ワイナリーが製造した赤ワイン、甘口赤ワイン

・デアルル・クラヴェツ:デアルル・クラヴェツ地域で製造されたスパークリングワイン

・ディジェスティヴ・ニストレニ:ラロヴァおよびニストレニ地域で収穫されたブドウや果実のスピリッツやリキュール

 

I.G.T.(インディカツィエ・ジェオグラフィカ・プロテジァタ)

指定された地域あるいは食品の名称が対象

4つの地域・名称が登録されている

中央部 ①コドゥル

南東部 ②シュテファン・ヴォダ

南西部 ③ヴァルル・ルイ・トラヤン

全域     ④ディヴィン(指定された製造方法によるワインスピリッツ)

 

家庭ワイン

所有する畑が15アール未満なら登録不要で家庭内若しくは個人消費用にワイン造りが許可されている

 

小規模生産者

・年間10万リットル以下を製造

・1ha以上20ha以下のブドウ畑

・他の大手ワイナリーから独立した法人

上記3つを満たしている生産者を小規模生産者と定義

 

ワインの産地と特徴

中央部

①コドゥル

白ブドウが63%を占める

巨大な地下セラーで有名な村クリコヴァなどが位置する

 

南東部

②シュテファン・ヴォダ

適度な大陸性気候、黒海からの影響がやや強い

ララ・ネアグラが一番多く栽培される

赤ワイン用品種に最も向いている地域

 

南西部

③ヴァルル・ルイ・トラヤン

他の地域と比べてより乾燥している

主に赤ワインが生産されている(60%)

デザートワインが有名

 

全域

ディヴィン

2回の蒸留を経て最低3年間オーク樽で熟成されるワインスピリッツ