日本1(ソムリエ/ワインエキスパート試験対策) | ワインの部屋 知識があればワインはもっと美味しい❤️

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出会ったワインを勉強も兼ねてちょっと深掘り。
毎日、ワイン開けるわけではないので、ないときはソムリエ/エキスパート試験対策や日本ワイン検定の話も織り込んでいきたいと思います。

今日から各国の勉強です。

 

今後の注意点

・ブドウ品種のランキングは白、赤それぞれ多い順に並べる。番号は白、赤トータルの順位とする。

・産地等の番号は教本に準じる。抜けは私が過去問を解くなかで見なかったもの。重要性の薄いと思われるものは省略していることがわかるように番号を飛ばしています。

2024年度改定箇所は青色で表示します

 

 

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日本(概論)

国内製造ワイン=国産ワイン

国内で製造された果実酒、甘味果実酒

日本ワイン

国産のブドウのみを原料とし日本国内で製造された果実酒

 

日本ワインの生産量

1位 山梨県 2位 長野県 3位 北海道 4位 山形県 5位 岩手県

上位3道県の合計で日本ワインの全生産量の7割を占める

 

日本ワインの生産量16,499kℓ(国内製造ワインの18.1%)

 

日本ワインの構成

白ワイン45%、赤ワイン44.4%、スパークリングワイン3.8%、その他6.7%

 

ブドウ栽培の北限は北緯44.1度(北海道)、南限は北緯26.3度(沖縄県)緯度差は約18度(フランスの産地北限のシャンパーニュと南限コルシカ島の緯度差は6度しかない)

 

日本のワイン製造の歴史は明治初期から約140年におよぶ

日本のワイナリー数は413軒に達しており、少なくとも日本ワインを製造中のワイナリー数は278軒

山梨県、長野県、北海道、山形県、岩手県、新潟県の順に多い

ワイナリーの2割強山梨県に集中

 

2020年の国内製造ワインのうち日本ワインの製造数量は18.1%(約8割は海外原料に依存

稼働しているワイナリーのうち約86%は小規模ワイナリー

 

日本のワイン造りの歴史

・日本のワイン造りの始まりは明治初期

1874年山田宥教、詫間憲久が甲府にて初めて本格的ワイン造りを始める

*2018年新らたな文献によると日本発の本格ワイン醸造は1627年福岡県?

・1877年、現在の勝沼にあたる祝村に初めての民間ワイナリー「大日本山梨葡萄酒会社」

1927年、”日本ワインの父”川上善兵衛新潟県マスカット・ベーリーAやブラック・クイーンなどの改良品種を開発

・2010年にO.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構)のリストにブドウ品種として甲州の掲載が認定された(再掲)

2013年にO.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構)のリストにブドウ品種としてマスカット・ベーリーAの掲載が認定された

2020年にO.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構)のリストにブドウ品種として山幸(山ブドウと清見(セイベル13053の

 クローン選抜)の交配が登録

 

ワイン法

ワインに関する法律は主に、酒税法と「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律」が定められている

 

ワインは果実酒、及び甘味果実酒に該当(詳細は教本を参照)

ポイントは

果実酒

アルコール分は20%未満

原料は"果実"ブドウに限らない。フルーツワインとか多いですよね?

ブランデー等は加えた後のアルコール総量の10%未満であること

 

甘味果実酒

ブランデー等は加えた後のアルコール総量の90%未満であること

                   "植物を浸してその成分を抽出""色素を加えて"

 

ワインのラベル表示規定

”果実酒等の製法品質表示基準”(2015年10月30日国税局告示)施行2018年10月30日による

従来の日本ワイン、国内製造ワインの別に加え、原料ブドウの産地や品種、その収穫年の表示規定が含まれる

表ラベル

(地名表示)

日本ワインのみ”日本ワイン”の表示可

ワインの産地名:地名が示す範囲内にブドウ収穫地(85%以上使用)と醸造地がある場合表示可

ブドウの収穫地名:地名が示す範囲内にブドウ収穫地(85%以上使用)がある場合表示可

醸造地名:地名が示す範囲内に醸造地がある場合表示可

(ブドウ品種表示)

単一品種の表示:単一品種を85%以上使用した場合表示可

2品種の表示:2品種合計で85%以上使用し、量の多い順に表示する場合可

3品種以上の表示:表示する品種を合計85%以上使用し、その品種の使用量割合とともに、使用量の多い順に表示する場合可

 

裏ラベル記載事項

日本ワインの場合は”日本ワイン”の表示

品目(果実酒等)

原材料名

製造者

内容量

アルコール分

 

日本における地理的表示制度

・ぶどう酒 山梨、北海道、山形、長野、大阪(各G.I.の概要はp86表参照)

 

ワイン産地の地理的表示

規定により国税庁長官が地理的表示として指定したもののみ表示可

H29年10月30日以降に適用される地理的表示ルール

酒類の容器、包装に地理的表示を使用する場合は、使用した地理的表示の名称のいずれか一箇所以上に”地理的表示”、”Geographical Indication"、”GI”の文字を併せて使用する

特定用語の使用基準(p 89表)

 

品種

日本におけるワイン原料としてのブドウ品種

東洋系品種 

  日本固有の土着品種

  中国原産の品種

  甲州(ヴィティス・ヴィニフェラとヴィティス・ダヴィーディの遺伝子を 引き継ぐことが明らかとなった)

ヨーロッパ系品種(ヴィティス・ヴィニフェラ) 

  赤ワイン用品種 

    メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、ツヴァイゲルトレーベ

  白ワイン用品種 

    シャルドネ、ケルナー、ミュラー・トゥルガウ、ソーヴィニヨン・ブラン

アメリカ系品種(ヴィティス・ラブルスカ) 

    デラウェア、キャンベル・アーリー、ナイアガラ

日本野生ブドウ(ヴィティス・コワニティ、ヴィティス・アムレンシス) 

    ヤマブドウ(ヴィティス・コワニティ)

その他日本特有の交雑/交配品種、ヨーロッパ系交雑品種など

 

ランキング(教本p 93円グラフより)

白ワイン用品種

1.甲州  3.ナイアガラ  5.シャルドネ

赤ワイン用品種

2.マスカット・ベーリーA  4.コンコード  6.メルロ

 

甲州

・甲州ブドウの来歴の2つの説

 雨宮勘解由説 1186年に現在の甲州市勝沼町付近の山で 雨宮勘解由が山ブドウの変生種を見つけ改良し甲州ブドウの元を作った

 大善寺説   718年僧の行基が修行中、ブドウを持った薬師如来が現れ、その地に大善寺を建てブドウ種を撒き栽培法を教えた

やや薄い藤紫色の果実、果皮が比較的厚く耐病性がある

・糖度は上昇しにくい

・X字剪定がほとんどだが一文字短梢剪定も採用されている

2010年O.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構)のリストにブドウ品種として掲載が認定された

 

 

日本の仕立て法

棚仕立て

温暖で高湿度という日本の気候条件のもと、主に生食用ブドウを育てることを目的に採用され続けてきた仕立て法

1.X字型剪定

長梢に剪定したもの。「X」という文字を意識しながら、樹を形作っていく

・剪定など管理に熟練を要する

・成木になるまでに時間がかかる

・樹勢のコントロールがしやすい

2.一文字型短梢剪定

棚仕立てを短梢に剪定したもの。水平方向に一文字に太い枝を配置

・新梢や房の管理作業が直線的になり作業効率が高い

・密植が可能

3.H字型短梢剪定

棚仕立てを短梢に剪定、水平方向に左右に2列、H字の形に枝を配置

・一文字短梢と同様管理作業がシンプルで作業効率が高い

4.その他

長野県塩尻市ではスマートマイヨーガー仕立てを応用した改良スマート仕立ての導入が進みつつある