上は前回のブログで書いた 「馬場のアレルギーマーチ」です。「 自然治癒 」とありますが、小児ぜんそくは、成長とともに良くなることがあります。これをアウトグロー(outgrow → アウト治る グロー成長)といいます。小児ぜんそくの子どもの、約6割は、きちんと治療すれば、7歳前後までに治ることが、わかっています。( 小児ぜんそくは0歳から5歳くらいまでを一般的に、そう呼びます。)そこで治らなくて、学童期以降の喘息に移行( いこう)しても、12歳前後でやはり良くなります。大人まで持ち越すのは稀( まれ )になりました。これは、昔よりも、格段に喘息の薬が進化した恩恵です。したがって、小児ぜんそく(0歳から5歳くらいまでの喘息 )は、7歳までのアウトグローを目指して、きちんと治療することがら大切です。小児喘息ガイドライン( 日本小児アレルギー学会作成 )には、この目標のめやすは、次の項目が示されています。① 気管拡張薬( 発作の薬 )の使用が減る② 昼夜を通じて症状がない③ 保育園、幼稚園、学校を欠席しない④ スポーツを含め、日常生活を普通に行うことができる⑤ 気道の過敏性が改善( 運動や冷気などで、咳や喘鳴、呼吸苦などがない )そのためには、日常の治療をしっかりしなければなりません。アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎も12歳前後に、アウトグローすることが、知られています。これは思春期が近くなって、男性ホルモン、女性ホルモンの影響で、体質が変わると言われています。小児科の外来の醍醐味は、「 成長してかなり良くなりましたね 」って言えることって、私は感じてます。一緒に外来で頑張りましょう☆