●前回の話 気になる物件【その11】前編
大阪ではモノを買う時、値切るのは当たり前で、不動産を買う場合も、もちろん値切る、これを指値(さしね)と言う。
そして売る方も値切られる事を見越して値付けする。例えば300万で売りたい場合、345万にして、おそらく買い手は45万値切って来るだろうと予想して値付けする。これは大阪以外の地域でも同様だ。
ところが、値切る文化が全く無い地域がある、静岡だ。
特に、昔ながらの不動産屋は指値をめっちゃ嫌う
(軽く指しただけで帰れと言われた)
そもそも物件を高く買うのは投資家として失格だ。
それに、生まれ育った環境で今までやってきたスタイルは、そう簡単には変えられない…
だから…
「◇50万にしてくれたら買います」
※◇=2
営業マン「えええぇー
この物件、300万でも十分すぎるほどお得なんですが…」
「分かってます
…分かってますが
私、大阪出身につき
なにわのポリシーが
50マソ値切らんけ!
と叫んでおります」
営業マン「えええぇー
仕方ない、とりあえず買付証明書を書いてもらえますか」
「了解っす」
【想定1】
買主「250にしてくらはい」
売主「あんた男前やし、ま、いいでしょ~」
商談成立♪
【想定2】
買主「250にしてくらはい」
売主「280なら売ってもいいな」
仲介「じゃ間を取って265でどうでしょー」
商談成立♪
【想定3】
買主「250にしてくらはい」
売主「300以下では絶対売らん」
買主「じゃ、300でお願いします」
負けた…けど商談成立♪
ところが…
待てど暮らせど、売主からの返事が来ないと不動産屋が言う…
イヤな予感バリバリ
それから2週間後…
営業マン「あの物件流れました」
えええぇー
「何で?」
営業マン「誰かが、欲張ったからでは?」
あ~い とぅいまて~ん(ですよ)
実はこれ相続物件で、相続者(売主)は20代の男性。土地の値段を全く知らずに適当に300万と言ったらしい。なぜなら彼は家なんかより車が欲しかったようで、家を売った金で車を買う予定だった(営業マン談)
だからその時点では300万出せば買えたのだが、彼の欲しい車が250ではちと足りなかった…それで不動産に詳しい知人に相談して土地の相場を知ってしまったみたいで、そんなに値打ちあるならと、売却する事自体をやめた…というのが今回の結末。
逃した魚の大きさに打ちひしがれた
ん?デジャブ?
そー言えば4年前、1DKx6気筒のアパートが600万で私に回ってきて500万で指したら流れた~その後そのアパート2千万で売れた
俺が悪いんじゃない、大阪生まれの血がそーさせるんじゃい
営業マン「でも、また、いい物件あったら持ってきますよ」
ええ人や~
「おねげーしやす」
でも、きっとまた同じ事する予感バリバリ~磐田の大家でした
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