久しく会っていない学生時代の友人から、留守電が入っていた。

 

聞いてみると、

 

「ハッピバースディツーユー~」

 

ああ、そうだった、誕生日だった。

 

年齢を聞かれる度に、間違えるんじゃないかと不安になっていた。

 

今日からは、しっかり実年齢を記憶し直さなきゃ。

 

 

高齢者になるまで、まだ間がある。

 

今のうちにやりたい事、やれる事をやっておかなきゃ。

 

さしあたっては、スカイダイビング。

 

やってみたいですね、コレ、冥土の土産に。

毎晩、サッカーワールドカップを見てしまう。

 

それほどサッカーに詳しくはないのだが、ワールドカップやオリンピックになると、とたんに夢中になる。

 

要するに世界で1番という言葉に弱いのだと思う。

 

そう言った意味で言えば、世界で唯一着物姿で踊っているフラ女将チームも、なかなか希少価値があるのではないかと思っている。

 

今年も6月からフラのまちオンステージが始まった。

 

今回から私の姪も参加してくれ、フラ女将の平均年齢が僅かながら低くなったことは大変に喜ばしいことである。

 

 

しかし、このオンステージ、仕事を持つ女将達にとっては、楽しみな反面苦労も多い。

 

それぞれの旅館の入込み状況によって、練習時間があっても全員が揃うのは希で、披露直前まで、

 

「あれ?ここで誰がどこへ移動するんだっけ?」

 

「あなたが前で、後が交差よね。」

 

「いや、逆でしょう?」

 

そんな状態が本当に数分前まで続く。

 

 

「でも、結局舞台ではまとまるのね、びっくりした。」

 

とは、初参加の姪の感想。

 

決してまとまっているとは思えないが、あの直前の混乱振りをを目の当たりにしている姪にとっては奇跡に思えたのだろう。

 

 

7月21日、8月18日、そして9月1日と、あと3回開催されるのだが、次回こそは自信を持って踊れるようにしたいものだ。

 

と、毎回思うのだが・・・・・。

 

 

 

 

九州旅行から始まり、初めての外国人留学生受入、フラオンステージなど、忙しい日が続き、すっかり疲労困憊してしまった。

 

こんな疲れなど、若い頃には一晩寝れば回復したはずなのに、などと具にもつかぬ事を考える。

 

こんな時には、美容室に行くか、マッサージを受けるかして、気分転換を図るに限る。

 

さて、どっちにしようか?

 

考えた結果、髪を切ってついでにシャンプーでもして貰う事に決めた。

 

お気に入りの本を持って、一石三鳥を目論む。

 

カットが始まると同時に本を開く。

 

ところが、2ページ目に進む頃になり、早くも睡魔に襲われた。

 

何も無理して読み続ける事も無いと、早々に切り上げ、目を閉じる。

 

「はい、シャンプー台のお進み下さい。」

 

いつの間にか、髪が短くなっている。

 

覚束ない足取りで、シャンプー台へ移動する。

 

頭を濡らしてもらい・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「はい、ブローしますよ。」

 

えっ、もう終わった?

 

シャンプーの心地良さはどこへ行った?

 

この時点で、一石三鳥の目論見は皆無となった。

 

最後のブローも、ほぼ記憶が無い。

 

「はい、終わりました。」

 

ふらつく足を見た美容室の方から、

 

「気をつけて階段を降りて下さいね。」

 

との忠告を受けつつ帰途につく。

 

はて、これで気分転換したと言えるのだろうか?