九州旅行から始まり、初めての外国人留学生受入、フラオンステージなど、忙しい日が続き、すっかり疲労困憊してしまった。

 

こんな疲れなど、若い頃には一晩寝れば回復したはずなのに、などと具にもつかぬ事を考える。

 

こんな時には、美容室に行くか、マッサージを受けるかして、気分転換を図るに限る。

 

さて、どっちにしようか?

 

考えた結果、髪を切ってついでにシャンプーでもして貰う事に決めた。

 

お気に入りの本を持って、一石三鳥を目論む。

 

カットが始まると同時に本を開く。

 

ところが、2ページ目に進む頃になり、早くも睡魔に襲われた。

 

何も無理して読み続ける事も無いと、早々に切り上げ、目を閉じる。

 

「はい、シャンプー台のお進み下さい。」

 

いつの間にか、髪が短くなっている。

 

覚束ない足取りで、シャンプー台へ移動する。

 

頭を濡らしてもらい・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「はい、ブローしますよ。」

 

えっ、もう終わった?

 

シャンプーの心地良さはどこへ行った?

 

この時点で、一石三鳥の目論見は皆無となった。

 

最後のブローも、ほぼ記憶が無い。

 

「はい、終わりました。」

 

ふらつく足を見た美容室の方から、

 

「気をつけて階段を降りて下さいね。」

 

との忠告を受けつつ帰途につく。

 

はて、これで気分転換したと言えるのだろうか?