英語がビジネス環境でのグローバル共通語である今、欧米企業に「言語」の壁はない・・・にも拘らず、文化の違いとそれに基づく価値観やコミュニケーションで大きな壁にぶつかり、組織としてのパフォーマンスにも影響を及ぼした。
各企業は試行錯誤の末、様々な分野でのベストプラクテイスとそれを展開するツールを開発した。まずその経緯を見てみたい。
世界史的にみれば欧米の世界展開は三つのフェイスに分かれる。
第一段階は植民地の時代15~17世紀、大航海時代、ヨーロッパ諸国による植民地的進出圧倒的な武力でアジア、南北アメリカ、アフリカ等を侵略、隷属させる。
17世紀中ごろまでにほぼ全ての地域にヨーロッパ人が到達して大航海時代は終焉を迎える。
第二段階は19世紀、ナポレオン戦争による国民国家の形成や、産業革命による資本主義の勃興が、近代の「グローバリゼーション」を引き起こした。
第三段階は、第二次大戦後、アメリカ合衆国を筆頭に西側諸国で多国籍企業が急成長し、現代の「グローバリゼーション」が始まった。
第一、第二段階は一方的な植民地化と搾取、自国文化の押しつけであり、異文化への配慮は皆無だった。
第三段階も当初は同様だったが、やがて状況は変わる。殊にソビエト連邦崩壊後は、政治・経済両面でアメリカの単独覇権を目指すなか、政治的にはベトナムの敗戦、中東問題、経済的には、多国籍企業に搾取と、それに伴う国内産業の衰退、プレカリアートの増大という事態等からグローバリゼーションの負の現象が露呈。
アメリカは異文化圏を敵に回すことの難しさを痛感。自国利害を最優先する行き方から、他国多文化との相互依存を重視する方向へ転換し始める。
そしてころから米国で異文化研究が盛んになる。

