VMwareを使ってStand Aloneの評価環境を構築しよう -1-
以前に評価環境の構築方法は紹介したことがあるのですが、V7とかV8の頃の情報で、陳腐化してしまいました。
というのは、以前はClient OSにもDominoを導入することが出来ましたので、MS Loopback Adp.を利用して、簡単にMulti-Server環境の構築も出来たのですが、今では、DominoはClient OSには導入できず、ServerはWindows Server上に導入する必要があります。
Notes/Designer/Administrator ClientはWindows Server上にも導入することは可能なのですが、正式には、Domino ServerとClientは同一PC上に混在導入してはいけないことになっています。
これは、一部のWindowsに導入されるModuleがDomino ServerとClientで共通な物があるからです。
今回は、こういう問題を起こさない為、VMwareを使って、1台のPC上にClient/Server環境を構築してみます。
まず、この環境構築では、VMware PlayerがInstallされ、VMware Guest OSとして、Windows Server 2019が初期導入され、Windows UpdateでOSが最新の状態になっていることを前提とさせて頂きます。
ご自身のNetwork環境に接続した状態で、VMware Playerの導入、Windows Serverの導入、Windows Updateの適用を済ませてください。
この時点で、Guest OSのIP設定の状態を見ると、以下のようになっています(環境によって異なります)。
PS C:\Users\Administrator> ipconfig
Windows IP 構成
イーサネット アダプター Ethernet0:
接続固有の DNS サフィックス . . . . .: localdomain
リンクローカル IPv6 アドレス. . . . .: fe80::e9e2:40fd:4b9f:6daf%6
IPv4 アドレス . . . . . . . . . . . .: 192.168.40.129
サブネット マスク . . . . . . . . . .: 255.255.255.0
デフォルト ゲートウェイ . . . . . . .: 192.168.40.2
では、Host OSのNetwork接続を全て無効化します。
これで外部に出ることは出来なくなります。
次に、Host OS側ではどのNetworkにも接続されていない状態になりますので、単独で稼働させるために、以下のMS Loopback Adp.をDeviceの管理から導入します。
Microsoft KM-TEST Loopback Adapter
標準で導入しただけでは、アダプタのIP設定がDHCPになっていますので、IP V4の設定を固定IPに変更します。
これで、VM Host側のLocalで、pingが通るようになったことを確認します。
変更後直ぐにはPingがErrorする場合があるかも知れませんが、暫くすると応答が返るようになると思います。
次に、VMwareの設定で、NATからBridgeに変更し、使用するNetwork Adp.としてMS Loopback Adp.を選択します。
更に、導入したVM Guest側のEthernet Adp.のIPを固定IPに変更します。
今回は、上記に合わせて、172.16.0.10に設定しました。
PS C:\Users\Administrator> ipconfig
Windows IP 構成
イーサネット アダプター Ethernet0:
接続固有の DNS サフィックス . . . . .:
リンクローカル IPv6 アドレス. . . . .: fe80::e9e2:40fd:4b9f:6daf%6
IPv4 アドレス . . . . . . . . . . . .: 172.16.0.10
サブネット マスク . . . . . . . . . .: 255.255.0.0
デフォルト ゲートウェイ . . . . . . .:
この状態で、VM HostからVM Guestにpingを発行しても応答しない状態になっているハズです。
次に、VM Guest OS側で、管理ツールから、Windows Defenderを開き、Propertyを開きます。
Propertyで、Public Profileの受信接続を許可します。
Defaultではブロックされており、ルールに合致しないと接続が拒否されます。
pingだけを通すのであれば、別の設定もあるのですが、評価環境ではNRPCも通さないといけないので、ルールの新規作成が必要となると思われ、面倒なので、今回は全て許可しておきます。
評価環境なので、Windows Defender自体を無効化しても問題ありません。
これで、VM HostからGuestに対してpingが通るようになったハズです。
C:\Users\Shinya Iwama>hostname
Iwaman
C:\Users\Shinya Iwama>ping 172.16.0.10
172.16.0.10 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
172.16.0.10 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=128
172.16.0.10 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=128
172.16.0.10 からの応答: バイト数 =32 時間 =1ms TTL=128
172.16.0.10 からの応答: バイト数 =32 時間 =1ms TTL=128
172.16.0.10 の ping 統計:
パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
最小 = 0ms、最大 = 1ms、平均 = 0ms
これで評価環境を作成するための準備ができました。
次回からは、Notes/Dominoの導入を行っていきます。