Portalってなんだろう? -5-
前回は少し昔の話をしてしまいました。
皆さんは、「あんな物はMenu集であり、Portalなんかではない」とおっしゃることでしょう。
では、皆さんにとってPortalの定義は何なのでしょうか?
「情報の玄関口」といってしまえばそれまでですが、だったら単なるMenu集であってもかまわないのではないでしょうか?
もしかすると、PortalとMenu集の違いを、小窓に情報が表示されているかどうかで判断されていたりしないでしょうか?
Portalというのはそういうものでは無いと私は思っていますし、思いたいです。
では、皆さんにとってPortalとは何なのでしょう?
Notes/Dominoをお使いの皆さんは、Notes/DominoでさまざまなDBの開発を行い、それによって業務改革を行われてきたのではないかと思います。
しかし、その業務改革は下手をすると部分的な改革や改善であったかも知れませんし、Notes/Dominoで開発されたDBを知っていて、それを効率的に活用する方であればPortalなんて要らないのかも知れません。
事実、私はIBM社内のPortalを活用することはほとんどありません。
というのも、私の仕事というのは、ごく一部のNotes DBや外部Siteを参照するだけで事足りてしまうからなのです。
しかし、新人の人にとって見れば、それ自体も分からないという場合もあるかも知れません。
そういう方にとってはMenu集であってもある程度役に立つでしょうし、Notes/Dominoの仕事をされていて情報を集める場合、ここであってもある程度の情報が集められますし、Link集から他の関係Siteにも行くことができるわけです。
でも、これは、知っている人の知識を使ってLink集から情報を辿るという世界になり、結局どうすれば効率よく業務を進めることができるか?というKnowhowにはたどり着けないかも知れないのです。
結局、Hintを元に自ら情報を捜し求めることになることでしょう。
では、本当に目指すべきPortalとは何なのでしょうか?
単なるLink集ではない、単に画面の小窓にさまざまな情報が表示されているわけでもない、........といい始めると、「じゃあ、何なんですか?」という言葉が聞こえてきます。
で、ここで、少し考えて見ましょう。
Portalというのは小窓に色々な情報が表示され、Menuに比べ内容がすぐに分かるというメリットがあることは明らかでしょう。
ただ、その為に、そこに表示する内容が社内にあるか?とか、表示するためにシステムが対応しているか?といった問題があります。
こうして、システム面からいくら考えてもPortalは成功しないのかも知れません。
前回、私が紹介した例は単なるMenu集で、Linkを持ったMenu画面に過ぎません。
しかし、そこで私が目指したのは、コンテンツなのです。
そうです、Notes/Dominoであれ、他のHTTP Serverであれ、Portalのような画面を作成して情報を提供することはいとも簡単です。
しかし、そのメンテナンスは誰が行うのでしょう?
設計要素として組み込まれている限り、設計者が関与しなくてはならないのではないでしょうか?
コンテンツとしてのPortalのメンテナンスを設計者がしなければならないとすれば、それは、きっと、まともなPortalにはならないかも知れないということなのです。
Portalというのは利用者に便利な情報や効率のよい仕事の仕方をNavigateして、会社の中のProcessをより効率よく進めるためにあるのではないでしょうか?
であれば、Portalというのは、設計者ではなく、利用者に使えるものでなければ意味が無いということになります。
つまり、情報システム(IT)部門はToolを用意するだけで、あとのコンテンツは利用者部門のSkillを持った人々が作成しないとIT部門の負担が増えるだけでなく、本当にUserが求めている活きた情報を提供できないのかも知れません。
そういう意味では、Portalの要件として、「IT部門や設計者が関与しなくても誰でも設定ができる」ということも非常に重要な要素なのではないかと思います。
「設計とコンテンツの分離」
今、思うと、この考え方は、Blogで実践されつつあります。
Blogというのは専門知識をそれほど持たない誰もが参加できる情報発信Toolです。
IBM Lotusで言えばQuickPlaceがそれにあたるのではないでしょうか?
与えられたDesignの中からSiteのDesignを選び、中身で勝負するのがBlogやQuickPlaceなのです。
しかし、これらのToolはPortalを提供する訳ではありません。
個別のCollaborationであり、個別の情報発信Toolにしか過ぎません。
とはいえ、Portalが有効活用されるヒントはこういうところに隠されているのです。
情報を利用するUserの皆さんが便利だと思うこと、それによって利益を得ること、そういうことを考えながら、Portal Siteを構築したいものです。