簡単に自分に戻る方法 | ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

25年以上1つの会社に健常者として勤務し、係長として人の上に立つようになった私が、
どのようにASD(自閉症スペクトラム)の特性と折り合いをつけて生活しているか、
その方法をお伝えしていきたいと思います。

今朝のブログで、
「自分を取り戻すのに何十年もかけてます」
と書いたのですが、
さっき、ふと、
「あ、今のこれが素の私だわ」
と感じることがありました。

そして、
「自分に戻ろう、戻ろう」
としている時には、そんなこと素の私は考えないので、
そんなことを考えている時には素の私には戻れないという、
なかなか哲学的なことにも気づきました。

じゃあ、どうすればいいのかというと、私の場合、

「絵を描く」

ただ、これだけ。

今日は絵画教室だったのですが、2時間半集中して皆んな同じものを描いた後に、全員の作品を並べて、皆んなの前で先生が批評するという、
否が応でも自分の実力が衆目に晒されて客観的に分かるという、スペシャルな日でした。

私の通っている絵画教室では、月に2回ほど、こんなスペシャルな日が設定されています。

そんなことされるんだったら、やっぱり上手いと言われたいので、皆んな必死に集中して描きあげます。

私もそりゃあ一生懸命集中して描いていたので、2時間半の終了を告げるタイマーが鳴った時には、

「えっ、もう?!(◎_◎;)」

と、時間があっという間に経ってしまったように感じました。

そして、終わった後はもう、燃え尽きたように真っ白になります。
そう、明日のジョーの有名な最終回のセリフ、
「燃えたよ…まっ白に…燃えつきた…
まっ白な灰に…」
と、同じ位の気分に陥っています。(レベルは全然違うけどね)

もう、思考なんて完全停止しているのです。
ぐちゃぐちゃ色々考えることも、何かを気にすることもありません。

すぅ〜っかり燃え尽きた私は、絵画教室の皆んなと楽しくお喋りをして、
何の疑念や思考を働かせることもなく、
やり切った心地よさに浸りながら、家路につきました。

そして、その時に、
絵画教室での私は、誰に気を遣う訳でも怯える訳でもなく、
ただただ楽しく過ごしていたなぁ、と気付いたのでした。

「あ〜絵画教室での私が私なんだなぁ」

そう思ったら、スピ系や自己啓発で会う人たちが、紋切り型に口を揃えて言っている、

「自分の好きなこと、ワクワクすることをしなさい」

という言葉は、真実なんだなぁと、何だか腑に落ちた気持ちがしました。

私は、絵を描くことでワクワクはしないけど、無心になれるから。

結局、無心に打ち込めることをしていたら、考えなくなるから悩みは消えるってことなんだろうなぁ、と思いました。

そして、色々考えなくなるから、そこには素の私しかいなくなるんだろうなぁ。

自分に戻るって、実は簡単に出来ることだったんだな、と
まだ燃え尽きたままの、真っ白な頭で思いました。