経済発展が著しいタイ。バンコクでは、高級マンションが林立している風景や日本車、高級車の多さが目に留まり、デパートやスーパーには様々な商品が並んでいます。日本食もたくさんあって、日本にいるのと見まがうくらい。
一方で、タイ北部にはタイ人と異なる文化、風習、言語をもつ少数民族も住んでいます。その数、約70万人。タイ語が話せず、山間の村々に住んでいる人たちも数多くいます。
山間に暮らす彼らの多くが山林(ニ次林)を焼いて作付けを行う「焼畑農業」で暮らしています。自分たちが食べる分だけの「焼畑」なら良いのですが、現金収入を得るための換金作物として、トウモロコシやショウガ等も作付しています。二次林が再生する前に山を焼いてしまうため、あるいは、土地の栄養分が元に戻る前に作付してしまうために、どんどん土地がやせ細ってしまい、今では至るところで山肌をさらけ出してしまっています。
強い熱気が車列まで届く。
トウモロコシやショウガといった作物は、常に国際相場に左右されるために、いつも価格が流動的です。当たるか外れるかのバクチのようなもの。加えて、「仲買い」として買い付ける人たちは、収穫された作物の大きさやカタチでどんどん選別していきます。トウモロコシは、そのままだと、ところどころ実がついていないものもあるので、仲買人は、トウモロコシを粉末状にした上で、その重量で買いつけていきます。
そのような状況の中で、一部の山地民には自分たちで主体的な農業ができないだろうかと模索する人たちも出てきました。機械化の難しい果樹やお茶栽培などを行い、それに付加価値をつければ安定した価格で販売できるようになるのではないかと。
実際にこのような農業へのアプローチを行う山地民のグループも増えています。そして、現在、多くの山々で行っているのが「コーヒー」の栽培です。
この苗木は山間の村々に配られる
寒暖の差のあるタイ北部は、コーヒー栽培の適した土地でもあります。タイ王室や地元大学の研究グループの後押しもあって、無農薬コーヒーの栽培を行ってブランド化に成功した団体もあります。
収穫したコーヒーを海外に輸出したり、バンコクに卸したりしているところもありますが、街で暮らす山地民の中には自分たちの村で収穫されたコーヒーを購入し、「村のブランド」としてコーヒーを販売している若者もいます。
先日会った街で小さなコーヒーショップを開いた山地民の女性は、「「タイ」で暮らしながらも、自分たちのアイデンティティを大切にしたい」と話していました。
たかが「コーヒー一杯」かもしれませんが、コーヒーを通じて、色々な背景が見え隠れします。
彼女は、同じ山地民の村で収穫されたコーヒーを主に扱い、紹介している。
コーヒーは無農薬で作られ、香りが深く、濃厚な味わい。
地産地消ですね。






