医療機関の「ペイハラ」被害深刻:Netニュース | 不妊治療クリニック院長の福田愛作のブログ

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大阪府東大阪市にあるIVF大阪クリニックは不妊治療専門クリニックです。「心と身体を癒す医療」をテーマとしています。

 医療機関の「ペイハラ」被害深刻:とのNetニュースが出ました。

 

 記事の内容は以下の通りです。(一部割愛、編集)

 医療現場で医師や看護師ら医療従事者が、患者やその家族から暴言や暴力などの迷惑行為を受ける「ペイシェントハラスメント」(ペイハラ)被害が後を絶たない。

 ペイハラは増加傾向にある。労働安全衛生総合研究所の22年度の調査では、医療・福祉分野の従事者で、過去1年に顧客から迷惑行為を受けた人の割合は、全就業者平均(1.8%)より高い2.6%に上る。

 行為の内容として、回答した医療機関の約5割超が「暴言」を経験。

 診察や会計で待たされたことに腹を立てた患者に責め立てられたり、ののしられたりした。居座りや電話による「長時間の拘束」を経験したのは約4割。治療方針の不満を延々と言われたりするケースがあった。

 医師法では「医師は診療を求められた場合には正当な理由なく拒んではならない」との「応召義務」が定められ、ハラスメント被害を訴えづらい環境がある。

 しかし、ペイハラに詳しい弁護士は「暴言、暴力などは診療拒否の理由になる。違法行為があれば警察に相談すべきだ。」と指摘する。

 関西医科大の三木明子教授(精神看護学)らが19~20年に100床以上の全国5341医療機関を対象にした調査では、対応マニュアルを備えた施設が8割以上を占めた。一方、対応訓練など実践的な対策を取る施設は4割にとどまった。

 三木教授は「医療現場は痛みや精神的な問題を抱えた患者と関わるためハラスメントが起きやすい。医療従事者は患者の気持ちにできるだけ寄り添おうとするが、どこからがハラスメントに当たるかを理解して対応することが重要だ。病院全体での取り組みが求められる」と強調する。

 以上の記事です。

 

 私自身もある市民病院で救急医療を担当していましたが、まれにそのようなことがありました。ごく少数の患者様については、救急医療ではあり得ることです。

 

 しかし、不妊治療においてはこのようなことはほとんどありません。

 私の考えでは、そもそもペイハラは患者様側からではなく、医療機関の対応がその原点になっていると思います。医療機関側にペイハラの源を作らないような対応が必要だと思います。

 前にも書いたように、医療機関には患者様の心に寄り添う対応、ひとつ余分の親切心が必要だと私は考えています。そもそも患者様は医療弱者なのですから。

 医療者が上から目線でものを言えば、それがペイハラの誘因になってもおかしくはありません。患者様は医療弱者とは言え、社会人としてはそれぞれの分野で重要な役割をされている方(主婦を含めて)ばかりなのですから。人間としては平等なのです。現状は、医療者に助けを求められているのです。

 このようなことを理解して、医療者は患者様に接するべきだと思います。そうすれば、ほとんどのペイハラは無くなるのではないでしょうか。

 

 ペイハラ、ペイハラと騒ぐ前に、医療者側の責任も反省すべきだと思います。

 これ、私の考えで、一般医療を行う方からお𠮟りを受けるかもしれません。

 私の医療哲学で申し上げました。