保険の体外受精で大切な点とは何でしょう。 Step by Stepでお話しします。
先ず最初は初診です。
問診:何個聞くかが大切です。
再婚である場合は、以前の結婚で妊娠されたかどうか。されていたら、その妊娠に不妊治療が必要であったかどうか。
妊娠されていなかったら、その原因はどちらにあったか。
出産されていたら経膣分娩か帝王切開か。
経膣分娩でも、癒着胎盤や出産時大出血があったかどうか。
結婚後の性生活についてもプライバシーに配慮して詳しくお聞きします。
以上のことが十分にできないと正しい不妊治療は開始できません。
卵管造影検査(HSG):痛いと言われる検査ですが、当院では痛くありません。
なかに痛いと言われる方は、性生活をほとんど持たれていない方だと思われます。
他のクリニックで痛いHSGの経験がありトラウマとなっている方。
NET情報等で、痛いという先入観の強い方。
などですが、当院のHSGを終えた方は、ほとんどが「痛くなかった」と言われます。
超音波エコー検査
これが最も重要です。
先ず膣内の状況。膣内に壁があり、膣が2本ある方がおられます。
エコー検査の時、子宮頚部の曲がり方を観察し、胚移植のやり易さをチェクできる。子宮の大きさや内膜の状態を観察する。
子宮筋腫があればその大きさや場所を特定する:必要があれば手術を推奨する。
卵巣の状態を観察する。子宮内膜症を意味するチョコレート嚢胞の有無のチェック。
卵巣内の小卵胞の数を数える:採れる卵子数の予測。
以上のことが、外来に来られた時の、大切な診察でチェックする要点です。
次回は、卵巣刺激法について。