こんにちは。

Kinoshitaです。

反復着床不全(RIF)についての

最新論文が出ました。

 

移植してもなかなか

反応が出ない

保険の制限回数も減ってきて

不安に思っておられる方も

全国に多くいらっしゃると

思います。

 

不安になって調べていくと

反復着床不全というワードが出てきて

あらゆる検査(add-on)や

それに対する治療が

どんどん出てきて

さらに悩んでしまう

・・・

 

という流れが

多いのではないでしょうか。

 

7年前からブログを始めて

多くのことを書いてきました。

当院でも

できる検査も増え

できる治療選択肢も増え

多くのことが変わってきましたが

 

常に同じであることは・・

 

体外受精では

採卵から培養が

最も重要だということです!

 

良好な受精卵を確保することが

結果を出すために最も重要なこと!

 

ということを

変わらず常に書いてきました。

最近のブログも参考に読んでみてください

 

今回は

2024年5月の

最新のHum.Reprodの論文でも

一定の条件があれば

何よりも受精卵が大事であること!

がわかる報告があったので

示しておきます。

 

私にとっても

とても参考になり

自信に繋がった論文だったので

紹介します。

 

 

はじめに)

反復着床不全(RIF)とは

複数の胚移植の過程で、着床に失敗した状態を指す。

 

最近まで

この言葉は

女性の年齢

胚の発生

移植胚の質

新鮮胚移植か凍結胚移植か

着床できなかった胚の数

様々な定義により

曖昧に使用されてきた。

 

根拠を欠いた定義のばらつきは

現在、世界中の患者と専門家の

課題となっている。

 

第一に

安易にRIFの診断をつけてしまうことで

十分な生物学的根拠も

適切な証明もないまま

多くのカップルに治療介入が行われる

ようになっている

 

初期の研究では

4429人の女性において

明らかな要因がない場合

連続した3回の

正倍数性胚盤胞1個移植で

着床の累積確率は95.2%

生児出生の累積確率は92.6%

(Pirtea et al.,2021)

 

この数値から考えると

真の原因不明RIFの発生率は

5%未満となると

考えられる

 

今回の論文ではこの先となる

4回目、5回目の

正倍数性胚盤胞1個移植が

最初の3回の移植と同じように

着床率を持つのであれば

真の原因不明RIFは5%より低い可能性

になると考え調べている。

 

デザイン)

25施設・後向き

123,987人 

64,572回の正倍数性胚盤胞1個移植

 

方法)こことても大事!!

着床を妨げると報告のあるものを除外

・子宮腔内病変(ポリープ・筋腫)

・先天性子宮奇形

・子宮腺筋症

・卵管水腫

・内膜厚が6mm未満

・精巣精子

・モザイク胚

など

 

移植方法)

ホルモン補充周期

修正自然周期→次回ブログにあげますね!

自然周期

 

結果)

合計105人が基準を満たした

 

4回目の正倍数性胚盤胞1個移植の

生児出産率:40%

 

5回目の正倍数性胚盤胞1個移植の

生児出産率:53.3%

 

5回の正倍数性胚盤胞1個移植後の

累積生児出産率は98.1%であった

 

→40%と53,3%に統計的ちがいはあるのか?

4回目、5回目の正倍数性胚盤胞1個移植

による生児出産率は同程度であった

(95%CI=0.93-1.9 P値=0.14)

 

筆者の考察)

着床不全は

主に胚因子によるものであると考える

 

5回までの正倍数性胚盤胞1個移植の

安定した高い生児出産率から考えると

真の原因不明の反復着床不全の有病率は

2%未満であるはずである

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最後にKinoshitaから)

この論文にある様にまずは

①移植に適した条件となっているかを

しっかりと確認しておくことが大事です!

→この論文の方法で除外している部分です

 

移植方法は同じ方法だけでなく、

 他の選択肢を持つことでより

 自分に合った移植方法がみつけやすい

 と考えます。

 移植方法にはそれぞれメリット・デメリット

 両方あるので医師と一緒に選択して

 いくことがいいと思います。

 →次回ブログで移植方法について書きたいと

  思います。

 

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