long island sound -39ページ目

long island sound 上


mike's dock


今日3時頃NYの実家に到着。昨夜NYのホテルで眠って、起きてからはぼんやりと2時まで村上春樹の短編を読んでいた。昼頃はホテルのメイドが勝手に入って、ベッドに横倒れたまま帰した。外は雨が降るのを兆している雨雲が太陽を隠して、湿っぽい道路を走っていたタクシーが懐かしいクラクションを鳴らした。


今日は雨だが、昨日は見事に晴れだった。一昨日も素敵だった。


5月18日の夜。真夜中の少し前、彼女に荷造りを手伝ってもらった。僕はそういうことは苦手だから、彼女がわざわざ僕の寮まで寄ってきて、服をきれいに畳んで荷物に詰めてくらた。すると彼女が結構疲れて、2階のラウンジの寝椅子に寝転んだ。期末試験の為睡眠不足を抱えながらも僕を手伝おうとするしようがない子だが、9ヶ月前クラスで初めて出会った時から、二学期を通して、アメリカに居る最後の約一年間を彼女と一緒に過ごしていてよかったと、今は切に思う。寝椅子の側に腰を下ろして読んでいた。それはUMASSでの最後の夜だった。



umass final


その明くる日、午前6時にルームメートと別れのあいさつをした。僕たちの間には特に親しい関係はなかったが、異常もなかったから感謝していた。二人とも先学期は変態と暮らしていたので、今学期少しでも平凡な境遇があってよかったと思っていた。彼は来年日本に行くかもしれないし、機会があったら再会する可能性はある。再会する人との別れは楽だが、また会う人と会わない筈の人と、どっちかと言えば僕はどっちでも別れをあまり悲しまない。再会する人の上達―背の高さであれ能力であれ―を楽しみにする、再会しない人をどんどん忘れていく。別れの際しくしく泣く彼女を見てから分かった。僕は分かれを悔やむ人より再会を楽しみにする人だ。だから18日の夜に、期待していた人に僕が使った教科書などを渡した。日本の大学で経済学を勉強していく友だちに机の引き出しに重なってきた文章、午前3,4時でも部屋に入らせて世間話を聞いてくれた―うんざりしていたが―友人に日本語能力2級の受験参考書、知り合う機会はまりなかった200番第を取っている4階の努力家に昔の教科書、廊下を歩いて様々な部屋を回って友になった人に上げた。見損なった先輩には、その前のパーティーの後で残っていた酒を彼の机の上に下ろした。



tobin


彼にはもう何も希望もない。UMASSから出かける前に、最後にもう一度彼を戒めて励まそうと思ったが、どうしても彼はとても変わりそうもなかった。彼に諦めた。だからUMASSに出かけた時、彼に月並みなあいさつを噴出した。そして車に乗って、再び見かけはしない顔を忘れ始めようとした。



umass sky


僕は昔から車に乗るのが好きだった。父親に助手席に乗らせたもらった時から、僕の目の前に広々と無限に続く道路を見るのが楽しみだった。都会を貫く急速道路でも田舎の木々に囲まれる道でも、進歩している感じがする。



new london


日本に行ってから二度と見る機会はないかもしれないから、今度はUMASSからロング・アイランドに行った。その為、3,4年前に訪れたニュー・ロンドンという小型の港町にもう一度行った。小型というのは、その町はフェリー乗り場と、そういう小さな町には似合わない大仰な像の他には何もないと言っていいぐらいの小さな町だった。そこに父親と別れて、軽い昼食を済ませて、ロング・アイランド行きのフェリーに乗った。それでUMASSに入学したばかりの頃から願っていたことが現実にさせた―やっと両親も兄弟も居ないロング・アイランドの別荘に戻ることができた。

今のほうが楽だからなあ

愛って皮肉のものだなあと思う今晩の僕。相手に惚れて、その人を幸せにするのに頑張ってもできないときも多い。逆に、傷付けて、怒らせることはしばしばある。誰かと巡り合って、自分の心に潜んでいる密かなことを次々に見せてあげて、その代わりに傷付けられてしまうと余計に痛く感じる。でも、人はそれぞれの性癖はあるものだから、付き合っている間にはいつもうまくいかないのも仕方のないことだ。


僕は、先学期と違って、それを認める。仕方がないから、無理に仲直りを早くしようとしない。唯早く寝るだけだ。早く寝て、明日問題はなくなったように願う。願うしかできないもんね。

ぐずぐず


217 party


テストを受けてその夜は友だちと呑んだ。先生たちもたまに寄ってくださって、立派なパーティーとなった。そのあくる日も呑んで、明日も呑む。今日呑まないとは明日、500番台の期末試験となるディベートだ。実はほとんど準備していないけど、とりあえず呑まないほうがよかろう。


昨日からもう一度勉強に戻ろうと思っていたが、なかなかやる気が出ない。ディベートが終わってからはゼミのファイナルプロジェクト、黒島でんじの作品、「パルチザン・ウォルコフ」の翻訳だ。何でもあまり集中できないけど。


全然勉強しなかったこの二日、何て長く感じるものだ。

4ヶ月の苦闘の挙句は79%


herter dubois


テストを受けてきた!79.675%を取りました。90%以上でもないけどまあいいんじゃないと、ほっとした。テストに出てきた問いの中には、たとえ対策を終始に勉強したところで答えられなかったのもあったし、聴解も大変難しかったし、とりあえず一生懸命奮闘したので満足だ。確かにもっと勉強したら90%は取れたかもしれないけど、しかたがない。まだ未熟者なんだから。冬休みと比べたら、79%とは20点ほどまし。


次の目指しは上智のプレイスメントテストで比較文化学部以外の学部に入らせてもらうなりの点数を取るのだ。日本語能力試験1級に受かるものならこのテストも受かりそうだけど、もっと勉強しないと落ちろおそれはある。NYに帰ってから先生と相談する。ここまできたのは先生ならではのものだから。


しかし今晩は呑む。気楽に呑んで、何ヶ月ぶりに勉強を気にせず熟睡する。

ぜってぇ勝つ!

自慢に聞こえるかもしれないが、何といっても僕は受験 するのが上手だ。テスト中の集中は言うまでもなく、テストの直前に必死に努める勉強、準備、態度等のことも、数え切れないほどの実践から学んだ術だ。


昨夜の悲観的な態度の見事な逆転として、今日は早く起きて勉強している。現在の感情を最後まで述べる暇はないけど、とりあえず一言を記す為に更新した。



必勝だ。
後1時間49分。