デニムの国から -5ページ目
なぜ結婚したのか?と聞かれたら・・・・
「若かったから・・・」と答えてしまう
若いからこそできた 大きな決断だった
誰も身内も知り合いもいない 小さな島に
たった一人 彼を頼りに来たはずが・・・
その頼りの彼は 見事に裏切ってくれた
信頼がなければ生きていけない結婚生活も
波乱なものになるとは予想もせず・・・
ただただ シンデレラを夢見て 結婚を
あこがれのゴールにしていたのであった
当時 自営業をしていたゴロウさんの父親は
かなりの社交上手で色んな付き合いがあり、
結婚式も盛大にやりたいと・・・・
当の本人たちは大阪に居ながら
現地の結婚式場を ゴロウさんの父親自ら
歩いて 予約を入れてくれたのであった
500人規模で参列者を考えていた為
式場に使うホテルも限られていた・・・
そんなことでさえ 私を歓迎してくれていると
勘違いするほど 幸せな結婚だと 思い込んで
いた・・・
現実には 息子可愛さ 長男の晴れ舞台に
親の体裁をこれでもかと見せつける 恰好の
チャンスなのであった・・・
それに モルモットとしてちょうどいい
浮かれた 勘違い女が 私だったのである
つづく
初めての一人旅で偶然出会ったゴロウさんとの
関係は あっという間に進展し、その年の婚前旅行
ついで 翌年早々にはご両親に逢いに行くまでと
なった・・・
その間 彼の妹が友達と大阪旅行に出向いて
来たり、彼の父親がメーカー主催のフェアーに
参加するため 大阪に出てきたりと・・・
タイミングも良く 彼の家族と出会う機会に
恵まれた・・・
どちらも好印象で 私のイメージはいい感じとして
あちらの家族に浸透していった
とりわけ、お義父さんを見送りに空港まで
行った帰りに 強烈な家族の個性を見抜いていた
ゴロウさんは 父親の態度を見てすぐに
私とのお付き合いは 「〇」であることを察知した
ようであった・・・
後に妹たちに聞いた話であるが、数々の女性を
家に連れて来ていたゴロウさんであるが、
どの女性も イマイチの反応だったらしい・・・
それほどラッキーであることは確かであるが
冷静に判断してみると、親が「〇」を出す人を
ひそかに探していたのだと思う
決して 私の事が大好きで仕方がない・・・という
根拠ではなく、親がオッケーを出す女性が
ちょうど私だったんだと思う
研修でメーカーに来ていた彼からすると
修了後一人で地元に戻る時 従業員からの目を
考えれば・・・ 研修に行った成果を実家で発揮
できなければ
彼の立場はない・・・
仕事の成果より 伴侶を連れて来ることで
自分への期待を無難に 安全に守ろうとした
結果だったのだろう
この何とも仕組まれた彼の筋書きに
まったく気付く余地もない私は
結婚に夢と希望を抱いて 偽りの愛を信じていた
つづく
私の父は厳格でかなりのまじめ人間だった
万年平社員という 社会的には地位のある人
ではなかったが、人望が厚く ボランティア精神の
あふれるスポーツマンであった
そのため 幼少期からお父さんに甘えるという
ことができない子供だった・・・
もちろん妹もそうであるが、男は父親だけで
育った私たちは どうも男性に不慣れな生き方を
してきたことは事実である
それゆえ ゴロウさんのように女性ジゴロの人に
出逢うと 思わず 自分の方がつい相手のペースに
はまってしまうのである
厳格な父親の下で育った娘ゆえの 悲しい嵯峨で
あろう・・・
妹は現在とっくに結婚適齢期を過ぎ、アラフォー
世代へと近づいているが、独身であり、
姉の私はまんまと このタイプの男性に
ひっかかったあげく 苦労の連続という極端な
人生を歩んでいる
父親と娘の関係は 良い伴侶と巡り合うためにも
最重要なポイントであると 娘をもった母親に
なって そう感じる今日この頃である
つづく

