短編小説「涙のクリスマスイブ」 | 一斗のブログ

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2011年6月15日に小説を出版しました。
出版をするにあたっての様々なエピソードや心の葛藤、病気の事等書きました。今はショートショート(超短編小説)やエッセイ等を載せています。宜しくお願いします。

ヒロト君とお父さんは大の仲良し

ヒロト君はいつも、お父さんが仕事から帰ってくるのを何より楽しみにしていました。

ところが、クリスマス間近のある日からお父さんが帰ってこなくなりました。

お父さんは交通事故で永遠に還らぬ人になってしまったのです。

そのことを受け止められないヒロト君はクリスマスのプレゼントには

お父さんをお願いしました。

かわいそうに思った神様はお父さんにクリスマスイブの日だけサンタクロースに

なってヒロト君に会いにいくことを許してくれました。

ただし、正体がばれないことが条件でした。

正体がばれるとお父さんは、その魂さえも消えてしまうのです。

お父さんは、迷うことなくヒロト君に会いに行くことを決めました。

クリスマスの日、突然あらわれたサンタのお父さんにヒロト君は大喜び!!

ふたりで相談して遊園地に行くことにしました。

ジェットコースターではふたりで大はしゃぎ。


観覧車では高いところが苦手なサンタのお父さんはぶるぶる震えて、


お化け屋敷ではヒロト君が半べそをかいて、


楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。



晩御飯はヒロト君がだーい好きなカレーライス、お口の周りはカレーだらけ。

いっしょにお風呂に入って、いっしょのベッドで横になってふたりでお話をして、

ヒロト君の寝息が聞こえてきたのを確認したサンタのお父さんが、プレゼントをそっと

枕元に置いて立ち去ろうとしたその時、


寝言でヒロト君が、




「ありがとう、お父さん…」




お父さんは思わずヒロト君を抱きしめてしまいました。


ベッドにはヒロト君とお父さんの涙だけが残っていました……。





ーあとがきー
時期的にだいぶ遅れた話ですが、いかがだったでしょうか?
ご意見など何でもいいですのでコメントお願い致します。


一斗
















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