当ブログ7月18日投稿の
猿払は渇水・高気温の影響が心配される状態…イトウ釣り自粛期間変更の可能性があります
告知後、渇水と高水温の河川状況とキャッチ&リリースなどの外的要因の可能性も含めたイトウの斃死を1匹確認しました。
その後、降雨に恵まれ2021年の様なイトウの大量死は免れ、この後9月まで超渇水や高気温になる状況は極めて少ないと思われますので、猿払村役場と協議の結果、
今年度は通常の釣り自粛期間とし
9月から10月31日まで釣り自粛解除期間となります。
また今後の釣り自粛緩和の件ですが
来年の春の産卵床調査結果で大幅な減少が確認されなかった場合
(経年平均値を下回る河川が無い)
来年秋から自粛緩和を実施したいと思います
ですが…
今年の夏の影響が来春に出る可能性もあります
(高水温や酸素低下によるイトウへの影響や負荷・消耗)
来春の産卵床数に減少が確認された場合は
再来年の春まで現行の釣り自粛継続とします
(その後回復が回復が確認された時点で自粛は緩和します)
まだ協議中ですが、段階的に5月と11月の10日程度の
釣り自粛緩和を想定しています。
協議には以下の、当会の経年での調査結果や傾向を基にしています
2021年イトウ大量死直後は特に猿払水系で8~4割の
減少が確認されたが現在回復傾向であり、
2022年は多くの成魚が産卵をスキップ
した可能性が高いと推察される
一方、一部河川で依然として増加傾向が確認されない、
平均値を下回り減少傾向の河川も存在する
(河川環境の影響の劣化、大量死の影響、取水堰など人為的要因)
2023年以降、現在までで多くの河川で産卵床の回復が確認され
一部河川では経年最大値の産卵床数を記録する河川もあり
この事は釣り自粛との関連も考えられる
気候の変化は稚魚の孵化にも影響し年度により
渇水による孵化率低下も確認されているが
一方で、浮上後の水温が高い傾向のため成長が早く、
多くの稚魚が冬を越せるというプラスの側面も確認している
“北海道立総合研究機構の試験研究は今 No.81
「イトウの養殖技術」(1991年10月25日)によると”
「イトウの雌は秋から冬にかけて成熟直前の状態となって冬を越し、
春5月の産卵期を迎える」とあり、
秋のイトウ釣り自粛の効果が産卵床数回復や増加を担っている
可能性もあり越冬及び産卵前の体力維持とイトウメスの抱卵保護、
春産卵後の回復期間を今後も維持しながら釣りと保護の両立を
目指したいと思っています、
(一気に釣り自粛を緩和し産卵床が減少し…また自粛を延長することは
避けたいと思っています)
また気候変動により夏の水温上昇や渇水は再発すると思われます
夏季の釣り自粛は猿払のスタンダードとし、状況を見て自粛延長と
調査結果による緩和を判断していきたいと思っていますので
今後もご協力お願いいたします。