愉快犯か? 1票の格差で選挙無効の訴え | 世のため人のため~“メガホン侍” 伊藤央

世のため人のため~“メガホン侍” 伊藤央

代議士秘書10年、山口県防府市議6年。現在は東京都小平市議(2期目)。地方から日本を改新し、世界を救うことを目的に活動中。日々街頭に立ち、思いと政策を訴える“メガホン侍”。


また出ました。

弁護士グループなる団体が、今回の衆院選で最大2.1倍の1票の格差があったとして、全ての小選挙区の選挙無効を求める訴えを起こしました。

愉快犯か!と言いたくなるほど、私にはその目的がちっとも分からないのです。

選挙区の中で最も有権者が少なかった宮城5区と最も多かった東京1区の差が2.1倍あったそうです。

では、有権者数を揃えれば公平になるのでしょうか。


今回の衆院選で最も多く得票したのは神奈川11区の小泉進次郎氏で168,953票でした。

大阪19区の丸山穂高氏はその1/3の56,119票で当選しています。

いずれも国会では1票です。

これは公平か。

北海道1区の船橋利実氏は丸山氏の2倍近い105,918票を取りながら落選しています。

これは公平か。

有権者数を揃えたとしても、こういった事態は起こり得るでしょう。


このまま東京一極集中が解消されず(解消すべきですが)、地方の人口減少に歯止めがかからない場合、選挙毎に選挙区を再編せねばならなくなるでしょう。

今でも東京では区議会議員より狭い選挙区で国会議員が選ばれるという選挙区もあります。

これから国会議員数を減らしながら、1票の平等性を確保しようとすれば、議員は都市部に集中することになるでしょう。

それでは地方の意見が国政に届きづらくなるでしょう。

では、国会議員を全て全国区で選ぶか。

日本全体で1区ですから、1票の格差はなくなります。

しかし、候補者は当然ながら有権者の多い都市部を中心に日頃の活動や選挙運動を展開することになるでしょう。

やはり、地方の意見は国政に届かなくなります。

1票の格差がなくなれば、都市部と地方の格差はいくら広がっても良いのでしょうか。

1票の格差に拘ってどんな日本をつくろうとしているのか。

いくら考えても分かりません。

やはり愉快犯と考えるしかないようです。


これは私たちも教訓としなくてはなりません。

あまりにも数字に拘り過ぎると、物事の本質を見誤ります。

データを活用することは大切ですが、大局や本質を掴んだ上ではじめて数字は生きてくるということです。



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