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武士道を学ぶにつけ、反省することが大変多いです。
「武士道」と聞くと、厳しく、激しい生き様を想像される方が多いようです。
確かにそれも武士道の一面ではありますが、人に対する寛容さ、優しさもまた武士道は我々に教えてくれます。
己の誇りを大切にする者は、他人の誇りも重んじる。
それが「礼」につながり、「仁」につながるのではないでしょうか。
武士道を体現した明治の軍人と言えば、やはり郷土の偉人である乃木希典大将でしょう。
敵にも礼を尽くす乃木大将の行動は、かつては文部省唱歌『水師営の会見』で歌われました。
この歌をご存知ない方も『昨日の敵は今日の友』という一節はお聞きになったことがあるのではないでしょうか。
また、乃木大将は帰国後に銃殺刑を言い渡されたステッセル将軍の助命を嘆願したことも有名です。
開城の際の話に戻りますが、山県参謀総長から送られた、
「敵将ステッセルより開城の申し出をなしたるおもむき伏奏せしところ、陛下には、将官ステッセルが祖国のために尽くしたる勲功をよみたまい、武士の名誉を保持せしむることを望ませらる。右つつしんで伝達す。」
という電報を伝えられたステッセル将軍は、
「日本の天皇陛下より、このようなもったいないおことばをいただき、この上もない光栄であります。どうぞ、乃木大将にお願いして、陛下に厚く御礼を申し上げてください。」
と述べたそうです。
このとき乃木大将は
『たむかひしかたきも今日は大君の 恵みの露にうるほいにけり』
と詠みました。
その“大君”明治天皇御製もご紹介します。
『国のためあだなす仇はくだくとも いつくしむべき事なわすれそ』
戦後、自虐史観や左翼思想が日本を席巻しましたが、ここ数年、特に若い人たちの間に保守的な思想を持つ方が増えてきたようです。
しかし、中にはネオナチのように他国や他民族(特にシナや南北朝鮮)を徹底的に攻撃する人がネット上には溢れています。
しかし、それは日本精神、武士道精神から逸脱しているのではないでしょうか。
もしかすると、私も「民族派」に分類されるのかもしれませんが、他民族を貶めることで自らの優位性を示すようなことはしたくないと考えています。
他国の無法な振る舞いや、謂われの無い言い掛かりには断固として退かない態度を貫かねばなりませんが、そこにもやはり日本人らしい「礼」を忘れてはならないはずです。
正義感が強く、不条理に怒りを感じる人ほど、その思いは激しい言動となって現れます。
しかし、武士道が自分を活かす道であるならば、同時に敵をも活かさなくてはならないと思うようになりました。
武士道、日本精神が最終的に求めるのは「和」です。
それは「無敵」の状態。
強さで圧倒する「無敵」ではなく、更にその上、敵をも味方にする「無敵」状態です。
とは言いつつも、未熟な私はつい敵を作ってしまいがち。
まだまだ修行を積まねばなりません。
世のため人のため~ “メガホン侍” 伊藤央です!
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