裏金の議員からの還付は極小 | 夏炉冬扇の長袖者の尉のブログ 

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 12日の新聞に国会議員に裏金が必要な理由という記事が載っていました。選挙区の各種の団体の会合に顔を出す時は1万円は持って行かなくてはならない、参加者は毎月会費を何千円が払っているので、会費を払っていない議員はそれくらい持って行かないと釣り合いが取れない。地域の祭などには酒の2升も持って行く、寄付行為は禁止されていると説明すると妻の名儀ならば良いと祭の役員から言われた、年間で何百万になるが政治資金からは出し辛いので、パーティー券で作った裏金から出す、そんな内容でした。

 

 数十人が出席している会合に1万円では、1人あたり数百円にしかなりません。祭の酒2升も役員の人数を考えたら、1人あたりでは湯呑に1杯くらいです。議員にとっては年間で何百万の負担になることでも、地域住民にすればあまりにも小さな裏金の還付でしかありません。議員1人に対して、選挙区に住む地域住民の数が多いのでこんな極小の裏金の還付になるのです。

 

 選挙区に住む地域住民の数が多さという当たり前のことを、日本人は裏金などに関して議論する時に忘れてしまっているように思えます。議員が裏金で私腹を肥やしたと考えるか、政治家の裏金から周辺にいる人たちは数十万円といった単位で分配を受けているのではないかと考えてしまうのです。

 

 仮に政治家が1000万円裏金を選挙区に配ったとしても、投票に行って政治となんらかの関わり合いを持つ人が選挙区に10万人いたら、1人あたりでは100円です。裏金が巨額に見えても、選挙区にいる人たちの人数が膨大なので分けてしまえばそうなります。

 

 政治家から年間100円の還付と、湯呑に1杯の酒をもらわなければ生活に困るという地域住民はいないはずです。地域住民が議員に金一封をもらうことを止める、議員も選挙区の各種の団体の会合に顔を出すしたり祭に顔を出したりすることを止めれば良いのです、それがいつまで経っても実現できない日本人には、政治にまつわる裏金をなくすことなど出来るはずがありません。