小正月 | 夏炉冬扇の長袖者の尉のブログ 

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 今日は小正月です。太陽太陰暦の正月は、24節気の雨水を含む朔望月の新月の日と決められています。太陽太陰暦の正月を求めるのは難しく、中国で成立した暦を使わせてもらう以外に古い時代の人が正月を知る手段はなかったのです。

 

 今の日本では、2月11日は紀元節だ、紀元前660年の1月1日に神武天皇が即位したのは史実であって、神武天皇のY遺伝子がどーたらこーたらと言う人間が増えていて、暦を持たない縄文時代の日本人に太陽太陰暦の正月が分かるはずがないと指摘すると、シ〇人が作った暦などなくても正月くらいは分かるといった、非論理性の塊りのようなことをいわれる末の世になってきています。

 

 小正月は江戸時代には女正月と言われています、正月は接客で忙しかった女性が休む日とされていて、集まって飲食や参詣などしたとされていて、雑煮の代わりに小豆粥を食べたと言いますが、起源としては、女性は関係なく、年が明けて初めての満月の日であることが重要でした。女正月は、正月の接客が当たり前になった江戸期に出来た慣習です。

 

 暦が中国から伝わって以後は、新月の日が1ヶ月の始まりとなっていて、それは天体を見てではなく暦で知るものになっていました。新月の日の月は見えないので、月が完全に消える晦日のものとの区別がつかず、その日が晦日なのか新月なのかは空を見上げているだけでは分かりません。

 

 暦が伝わる前の野蛮国の日本人には新月の日を決めることができず、空を見上げて明らかに分かる満月の日を基準にして、満月から次の満月の前日までを1ヶ月としていました。満月になる1月15日は、暦が伝わる前の慣習では月の初めだったので、暦が入って来ても古い慣習が残っていて、1月15日を2回目の正月と考えるようになり、元旦に次ぐ重要な日としていたのですが、今では祭日でもなくなり、すっかり分からなくなってしまっています。