地震報道 | 夏炉冬扇の長袖者の尉のブログ 

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 元日の夕方の地震には吃驚しました。その日は3時過ぎから風呂に入って、4時から6時まで「笑点」の正月特番を見るつもりで、酒も肴も用意してテレビの前でスタンバイしていて、始まったと思ったらすぐに地震速報が出て「笑点」は中止になって、報道特番になってしまいました。

 

 こういうときの報道特番は、被災した人に向けて何度も、海に近づくな、高いところに逃げよと言います、被災していない地域に住んでいる者にとっては、同じことの繰り返しであり詰まらないものです。

 

 それに向かって、詰まらん、同じことを繰り返して放送するのはいい加減にしてくれ、こっちは関係ないのだから正月の娯楽番組が見たいわと言うと、被災した人たちの気持ちになってみろと必ず今のこの国では叩かれます。

 

 天災が起きた時であれば、被災者が最重要になるのは当然ですが、日本人全員が被災者の気持ちと一体化しなければならないというのも、これは一種の全体主義ではないかと思えます。

 

 日本人全員が拉致被害者の家族と同じ気持ちになって、声を揃えて北朝鮮を罵らなればならないという風潮と似ていて、広い世の中には被災者や被害者はいるだろうが、自分にとっては他人事なのだから、同情や怒りの渦に巻き込まないで欲しい、自分はそういうことには興味がないので、自分が被災者や被害者にならない限りは、無縁でいたいと思いますという立場もあって良いはずですが、今の日本はそれを認めない方向に行っています。

 

 元日のことに戻りますが、7時からどうせどこも地震の報道特番だろうと思ってチャンネルを変えてみると、テレビ東京系だけが、地震の報道を行なわず出川の充電させてを放送していました。9時になると民放の多くが定時番組に戻っていました。

 

 こういう時に放送局が一斉に同じ地震のニュースをやる必要があるのか、NHKだけがやって民放は定時番組でテロップを入れるだけで良いのではないのか、被災地に親族などがいて心配な人は、テロップを見て、NHKにチャンネルを替えれば済むことであり、そのようなかたちでの視聴の多様性を保証することも必要ではないかと思います。