どうやって単語を覚えようか

英語って…やらなくちゃいけないのはわかっているけど、単語を覚えるのがどうも苦手。どうにか避けて通れないものかと密かに思っている子どもはたくさんいるはず。私の生徒の中にも毎週の単語試験でほぼ点数を取れない人がぽつぽついます。まるで予習をしていないのです。というより、したくない。単語なんて覚えたくない。やらないから成功体験が無いのです。だからまたやらないえーん

 

我々講師は覚えておいでねと言うけれど、どうやって覚えるのか決めるのは生徒たち自身。だけど、自分自身を見つめて自分に合った覚え方をしようなんていう高難度なことはなかなかできません。だから大人が横からいくつか覚え方のパターンを示し、一つずつやらせて手応えを実感させるといいかもしれません。

 

今まで実際に見たことのある原因と、それぞれの対策をリストアップしてみます。

 

パターン① スペルを見るだけで覚えたと勘違いしているタイプーー覚えたと勘違いしていることを自覚させます。自家製テストで現実を見せましょう。書けていないことに納得したら書いて練習してくれることが多いです。

 

パターン② catとcut, clownとcrown、など、日本語の発音に近似してしまった結果どっちだか分からなくなるタイプーー発音と一緒に覚えていないことが原因ですので、音声を聞きながら覚えるといいです。L と R の違いは特に間違いやすいので、自分で正しく発音ができるようになると尚覚えやすいです。それが難しい場合は、Lを書く瞬間に左手の人差し指と親指でLを作る動作をプラスして練習してみて下さい。

 

パターン③ そもそもアルファベットの羅列が覚えにくいタイプーー漢字もそうですが、字なんて直線、曲線、点の組み合わせです。こういう意味の無いものが複数4並んでいるだけのものを覚えることがどうしてもできない人は、語源に注目してみましょう。例えば、degrade という単語は、de (下に)grade(段階)の組み合わせです。こうやって部品を意味付けしてやるととたんに覚えやすくなるという人がいます。英単語の語源に注目した本が販売されていますよ。(かんき出版「英単語の語源図鑑」)

 

 

 

 

 

パターン④ 実体験と結びつかないと覚えないタイプーー単語を単体で覚えるのは苦手だけど、自分の体験に結びついていると頭の中の画像と結びついて覚えやすい人がいます。こういう場合は覚えないといけない単語の実物を触ったり、単語の意味を描いた絵を使って覚えてみましょう。(ジャパンタイムズ出版「中学英語で読んでみるイラスト英英英単語」)上記の語源図鑑には名詞に加えて動詞の意味も図で表しているので実感が湧きやすいですよ。

 

 

 

パターン⑤ 例文がないと覚えられないタイプーー短い文章一つで大丈夫な人も居れば、パラグラフ程度の長さの例文があるほうが覚えやすい人も居ます。(Z-KAI「速読英単語」)英文の本を用意してその中の単語を覚えるのも手ですね。

 

 

 

パターン⑥ 英単語本に載っている順番でしか覚えていないーーこれは本当によくあることですが、覚えているつもりでも「この単語の次はあの単語」のように、順番に思い出しているだけで、テストの中でバラバラな順で出題されるととたんに思い出せなくなります。自分でノートに知らない単語をリストアップして、それで覚えようとしてもやっぱり同じことが起こります。これを回避するには、毎度違う順番で覚える必要があります。そこで登場するのが昔ながらの単語カード。自分で作るだけでも覚えやすくなりますが、毎日トランプのようにシャッフルして覚えていくと一つ一つの単語の意味をしっかり覚えていきます。

 

 

 

 

上記を複数組み合わせた対応が必要な人もいるでしょう。レゴブロックで例えると、文法は積み方で単語はブロックそのものです。ブロックがあってこそ表現の幅が生まれます。色々試してみてくださいねニコニコ