とが逸平水彩画集 <halfway>2
旅のつれづれに描いた水彩画です。
その時、その場所の空気の匂いや、想いを綴ってみました。
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第18回とが逸平<halfway>
10月2日より開催いたします。
お待ちいたしております。
とが逸平
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そらの舟
太平洋戦争の頃、偵察飛行艇カタリナは武器を搭載しなかったそうだ。
雲間を敵機動部隊を探索して飛ぶ機には
『丸腰』という怖さと『戦わない』という自由があった。
五月譜
ただただ、
カラカラカラカラカラカラカラカラ・・・・・。
港への路地(鞆の浦・広島)
人気観光スポットも嘘の様にふっと人の途切れる時がある。
石燈台の向こうに和船が見えたかと一瞬錯覚した。
喫茶<あの頃>(鞆の浦・広島)
しばらく誰にも触れられていない
出窓に置かれた単行本。
植木鉢一鉢づつ丁寧に水をやっていた老マスターの手が
サイホンのアルコールランプに火をともす。
橋の見える路地(音戸の瀬戸)
洗濯、遣り水、その後はすることもない。
海峡で働く男たちで賑わったスナックをやめてもう10年になる。
三国まつり(福井)
瀬戸内の要所が音戸であれば
日本海、北前船の寄港地で栄華を極めたのがここ三国湊。
ボーリス作の龍翔館もあれば郭のなごりもある。
「山車の衆 旅の者にも 酒を酌み」
湯村の朝(兵庫県)
温泉町の朝、下駄をつっかけてぷらりと出る。
逆光を受けた湯気が里のそこここに立ちのぼる。
長年連れ添った我が家の夢千代さんはまだお布団の中か。
酒蔵裏通り(音戸の瀬戸)
だらだら坂を黄のパラソルが降りてくる。
ここでも船音が路地を伝ってきこえてくる。
坂の踏切(尾道)
この坂でもJR線より手前海側は潮の香が漂ってくる。
堀池町(京都)
京都の魅力は寺社ではなくこういうところじゃないかと思ったりする。
街道の鮨屋(高槻)
西郷街道にある「八百鶴」さん。なぜか大きな時計があがっている。
角に小さなお社。
そういえば昔はあちこちの社屋の庭や屋上にこんなお社があったものだ。
酒蔵の路地(富田/高槻)
富田の「清鶴」さん。杜氏さんが居る酒蔵。
一番始めにほとばしり出る新酒「あらばしり」は旨い。
出荷が済むと猫の気配すらない。
酒蔵(富田/高槻)
清鶴蔵の裏、3連の屋根がおもしろい。
西日が小さな窓の影を長くしていた。
島ぐらし(沖島/滋賀)
日本中の湖に浮かぶ島で、人が住んでいる島はここだけだそうだ。
「わかさぎ」だろうか「もろこ」だろうか 小魚を煮る匂いがおばさん達の話し声と共にどの路地にもあふれていた。
島の港(沖島/滋賀)
日射しが強いと陰は黒々とそしてくっきりする。
さらに強いと陰は逆に薄らいでいくような気がする、光に負けて。
それとも僕の病み上がりの意識が薄らいでいるせいか。(笑)
白日の熊川宿(福井)
僕もこれで南の島や豪州あたりの砂漠の暑さも経験していて
暑いのは好きな方と自負していたが
ここのめまいするような暑さはどうだ、思わずしゃがみこんでしまった。
人っこひとり居ない、風もぴりりとも動かない。
この鯖街道でミイラになるのかと思った。
路地の夏草(熊川宿/福井)
しばしの間、この路地の陰に助けてもらった。
汗をぬぐって目を上げれば、炎天に夏草が輝いていた。
祭りの宵(高槻)
囃子の音がきこえると夕食もそこそこに子供が飛び出していく。
追いかける浴衣がけの母親のこころにも
少女のころの、なにやら浮き立つような灯が点る。
養父駅
(兵庫)
上りも下りも一時間に一本。
忘れたころに来て誰かをそっとおいて出ていく。
山陰本線のそんな駅だった。
村の駅(富山)
通りがかった駅で丁度雨があがった。
湖畔の駅1
(島根)
降りてみると夕日の宍道湖、絵はがき通りのシチュエーション。
この美しさ、松江観光協会にはめられた気がする。
ベンチと駅表示と枕木の柵が描きたかっただけだが・・。
湖畔の駅2
(島根)
奇才ラフカディオハーン(小泉八雲)を、そして水木しげるを
輩出したミステリアス島根。
ここでピンクの火の玉にでも飛んで頂かないと、
くだんの観光協会がおさまりますまい。な、鬼太郎。
終点(西御坊駅/和歌山)
終点の駅は始発駅でもあると人はいうけれど
この駅は終点でしかないように思う。
ここから先は歩きます。
海へ向けて青年が行った。
紀の川(和歌山)
和歌山港の河口から随分上流に走ったと思うがなかなか川幅が狭まらない。
暮れ始めてもう描く時間がなくなりそうだと川原に降りた。
対岸の菜の花の黄が最後の色味で
やがてそれもグレーに没していった。
見附島(石川)
「独り身を 通し五月雨 見附島」
雨中にすっくと立つ姿に出会って意味不明な一句。
桜
(岡山)
海にも咲いた、さくら。
僕は今までこれほど美しいさくらを見た事がない。
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引き続き
とが逸平水彩画集 <halfway> 3
をご覧下さい。
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今後もこのシリーズの途中に
順次挿入したり
貼り足したりいたします。
お楽しみ頂けるととても
うれしく存じます!
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