電子カルテというものが医療界に導入されたきっかけは2001年に厚労省が提言を発したからなんでしょうね。
費用の補助やら「診療加算」もありました。
そしてたくさんの会社が製品を開発しました。
最初はかなり手こずっていましたが、大手の数社は使用勝手がかなり良くなりました。良い製品ほど、値段は高いですが、ヴァージョンアップやアフターサービスも良いですね。
最近は医療機関にサーバーは置かずにクラウド形式のものが増えました。診療所などでは便利です。セキュリティ技術の発展の寄与が大きいです。
以前は、2か所の病院に専門医として「応援」に行っていました。
どちらもF通さんの電子カルテが導入されましたが、初回目から楽に使えて便利でした。
PC9801の世界ではないかと危惧していましたが、にアップルのマウス付きのPCを使ったときの感覚でした。
んで、わが社ではもうすぐ事業所全体で電子カルテに移行です。昨年あたりから、少しずつ準備してはいました。
ところが、実際に届いた実物は「汎用性」です。病院にはそれぞれの機能と仕事の内容の差がかなりあります。
いろいろと交渉を重ねながらソフトの変更(不要な機能は削ぎ、必要な機能を加える)
内情は言えないけど、F通さんだったらなと愚痴も出てしまいます。元の建付けがよろしくない。「人間工学」が活きていません。
事業主はソフトもあるけど、端末の台数やらモニターのサイズをケチりやがった。
「靴を足に合わせるのじゃなくて、足を靴に合わさせるのか!」
なーんて、愚痴を喋っています。
医療行為は様々な職種の成すアルゴリズムの集合体です。
それも互いが連携していないと、患者も職員も不幸です。
昔、紙ベースのカルテを休日返上で一か月かけて、現場医療での仕事を10にカテゴライズして分りやすいカルテに造り上げたことがあります。全体の構成作りは簡単でしたが、カテゴライズしてみると、実務の記録に在るべき書式がらくさん不備であることが分かって、一からまた作って行きました。
カルテを作っても、その運用についてたくさんの問題が出てきます。各部門と調整しながらいろいろとルール作りをして解決し、半年後には、わかりやすいマニュアルも作りました。 あれは、使いやすかったし評判もよかったです。まだ50歳くらいのことでした。
この歳になると、今の電子カルテの導入は「苦闘」のようです。
若い人は覚えやすいし、小さな字やアイコンにも慣れています。作ったものへの適応はしやすいですね。
自分も関与して、いろいろと機能の改造もしたのに、忘れていくことが多いので困ったもんです。
この歳でなんで……とも思います。
もう少しプログラミングを勉強しておけばよかったな。
今朝、気づきました。
「苦闘」じゃなくて「遊び」と思ってやるっきゃない。
目的を持たないで探検してみるってことです。
人の命に直結する仕事。
電子カルテの中で遊んでみっか!
多職種のところも。
遊びやすくする方法を思いつきました。
モニターを遊びの時間だけ、替えるとかね。
他の人たちはどうか? 仕事だと観念しているようです。
日本人は、こういうところはエライ!
ブータンの子供