「ゴールデンカムイ」が好きです。
とにかく登場する人物みんなが魅力的。
超有名漫画なので、内容を私が語るまでもありませんが、今、TVでアニメ第4期が始まっています。
本当に簡単に、本当に表面だけ、
かいつまんで説明するなら、「アイヌの隠した金塊をめぐる物語」ですが、本質はそこではないと思っています。
ちなみにエンディング曲はこちらの記事であげたブンブンサテライツの中野さん参加のTHE SPELLBOUNDというバンドです。
大好きなもの同士がコラボするのはすごく嬉しい。
こういうこと、私ほんとによくあってシアワセです。
私は漫画や音楽が好きですが、好きなもの程、占星術というフィルターを通してみてみることがよくあります。
過去記事でも漫画を取り上げたりしています。
(分かる人には分かるネタになっちゃいますが)
ゴールデンカムイでは、杉元、アシリパさんはじめ、作中の人物それぞれが強い信念を持って自分の道を突き進んでいきます。
その信念の根本にあるのは、アイヌの文化を守りたいという思い、友人に対する負目、生死を共に戦った仲間との約束、
肉親への憎悪、失った家族の弔い、等々、個人の感情の部分、いわば水のエレメントが際立っています。
でもこの感情の浄化をメインに物語は描かれません。
それぞれが複雑な思いを抱えたまま、それでも作中のキャラクターは前に進んでいこうとします。
目的が同じであれば、一緒に行動するけれど、いつ裏切られるかもわからない緊張感と隣り合わせ。
「情」ではなく、あくまで「信念」を突き通すために、都合がいいから一緒にいる。
生ぬるくない、殺るか殺られるかの世界。
それはアシリパさんの野生動物との関係性としても作中に描かれています。
それぞれの「正義」があり、それは決して噛み合うことはありません。
どの人物に共感して物語に入り込むかで、感じることが違ってくるのかもしれません。
この物語で「死」は自分の信念を突き通した結果として描かれ、
悲壮感を感じさせません。
寂しさはあるけれど。
読者が感傷に浸る間も無く、物語はどんどん進んでいく。
ジメッとせず、ただ上に上に昇ろうとする火のイメージです。
そしてアシリパさんの真っ直ぐさが、周りに影響を与えていきます。
彼女からは牡羊、獅子、射手それぞれの火を感じます。
先頭を行く牡羊の火。
みんなの中心となって照らす獅子の火。
広い視野でアイヌの未来を考える射手の火。
このアシリパさんの「火」に影響されて杉元をはじめとして
進むべき方向が一つに定まってきます。
ひとつひとつの火が大きくなっていくように。
やっぱり彼女がこの物語の象徴で、それ故に「火のエレメントの物語」として
私の中にあるのだと思います。
また、作中では同時にアイヌ文化についても詳しく描かれています。
食べることは命をいただくということ。
命をいただくことに感謝すること。
よくばらずに必要な分だけ手に入れ、次の世代に繋ぐこと。
万物は神が与えてくれているという考え方。
この部分に着目して読むと、「土のエレメントの物語」だなーと思います。
ちなみに今回はふれていませんが、笑えるネタをところ構わずぶっ込んでくるのが
本当に大好きです。
ここにこのネタくるかーというのがいっぱい。
さらには映画好きなら、あ、このシーンは、と思うようなオマージュもたくさんあります。
ヤングジャンプのアプリだとコメント欄があるので
面白さの共有ができるのでおススメです。
(風のエレメントが多い方であれば、この読み方を推奨します)
完結しているので興味を持たれた方は是非どうぞ。