あるIT系記者の読書録 -8ページ目

あるIT系記者の読書録

主にビジネス書の記録です。IT系に限らず,読んだ記録として付けています。

ダニエル・ピンク著
大前 研一訳
点:7点

大前 研一氏大推薦ということで読んでみた。

もやは,左脳でやるルーチン・ワークは価値がない。すべて,中国など第三国に流れていく。今後は右脳のハイタッチな能力がないとダメとのこと。すなわち,デザイン,共感,物語,遊び心,全体の調和,生きがいの6つが大事なんだそうだ。世界のエクセレント・カンパニーの多くが実践しているという事例も出てくる。


私は極めて左脳的な人間なので,困ったもの。デザイン・センスはゼロ。

でも,幸い記者の仕事は,6つの能力のほとんどにかかわっている。能力が低くても鍛えているだけマシ。フラットな社会でも使える能力だということでは,ありがたいことだ。

読むと楽しい本です。新しい切り口ですね。

ロバストネスという言葉を割りと最近になって知り,読んでみました。

うーん,難しかったです。うまく自分の身に取り込めているのか自信がありません。

ロバストネスとは「システムが,いろいろな撹乱に対してその機能を維持する能力」なのだそうです。生命はロバストネスを持っている。色々な環境の変化に対応できる能力を持っています。人の作った,モノもそう。航空機はさまざまな撹乱があっても落ちないようにできています。企業もそう。なんて話です。

ロバストネスを実現するには4つの性質がある。
「ネガティブ・フィードバック(システム制御)」
 温度が上がったら,エアコンが感知して冷房を強くするとか。
「耐故障性システム」
 冗長性と多様性。癌は多様性があるそうです。細胞を切り取ると部位によって色んな変異がある。抗癌剤を投与しても,一部には聞くが,ほかには効かない。癌が小さくなったように見えて,実は残った部分は栄養を独占できて,かえって元気になったり。多様性は重要な性質です。
「モジュール構造」
 単細胞生物は,1個の細胞に穴が開いたら終わりだけど,多細胞は大丈夫。
「バッファリング(デカップリング)」
 遺伝がそう。ある変異が起きても,バッファがある。つまりしばらくは,発現せずに隠れている。その遺伝子の発現が現環境で悪いものであっても,隠れていて,環境が変わって初めて発現する。または別の変異と組み合わさることでいいものになる。それで生き残れる。

とかいう考え方で,進化とか,企業とか,生命とかを説明できていいんだそうな。だから何?と聞かれても,うまく答えられません。。
丹羽 宇一郎著
7点(10点中)

地方分権改革に取り組まれている丹羽さんの著書を読んでみようと思った。

論点は三つ。

・サブプライムローンの評価
 人間は愚かなものなので,バブルは必ず起こる。過去も未来も。うまい儲け話はない。
 昔,穀物の相場で張って,伊藤忠の利益を飛ばすくらいの含み損をかかえる経験をして,悟ったとのこと。

・日本の大借金はいかん
 本気でやらないと,日本はつぶれる。
 中央集権の霞ヶ関は終わっている。地方分権だ。

・日本は人と技術しかない
 高齢化で昔は再現しない。農業は超重要と強調。

全体としては,正直,それほど目新しい話はなかった。

おっと思ったのは:

経済学者の予測がまったく当たらないのは,「人間は合理的に行動する」という間違った仮説に基づいているから

グリーンスパンが「なぜ低金利下で経済成長が続くのかは謎」といったが,私は分かった。それはグローバリゼーション。→ とあるが,私には理解できなかった。。p.140

この先ドルが上がる可能性は,経済の需給関係から言えば,ほとんどない。