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一言居士21+α

欧米や国連が懸念するほど、日本の言論・報道の自由は危ない状況です。
そんな老婆心から立ち上げたのが「一言居士21」です。
40年余りの記者経験による直感と近現代史の視点から、
気ままに放言していきたいと思います。
(2016年4月、原則として敬称略)

桜を見る会の前夜に開かれた安倍事務所の「前夜祭」の収支がゼロだという理由を以て、安倍総理は「政治金報告書には記載する必要がない」と主張してきた。

 

ところが、今日午前の衆院予算委員会で総務省の赤松俊彦選挙部長は「(政治資金報告は)主催、収支の如何とは関係がない」との見解を示した。野党統一会派の山井和則議員の質問に答えた。


安倍総理の主張はここに崩れ去り、前夜祭の収支不記載違法となる可能性が出てきたわけだ。

 

また、安倍総理は前夜祭の会場の設定など「主催安倍事務所」と認めながら、前夜祭の飲食費5000円の「契約主体は(招待者)個人」だと答弁した。同じ1つのパーティーでありながら複数の契約、しかも個人は800件もの契約をホテル側と交わしていることになる。

 

何とも、奇妙な話である。

 

追伸: お昼のNHKニュースは上記の問題を取り上げたが、最も肝心な「政府委員」の答弁は無視した。

 

 

 

募っているけど、募集はしていない」

 

安倍総理が28日の衆院予算委員会で行った、この“珍答弁”が物議を醸している。

首相の地元事務所名で、桜会を含む観光ツアーへの参加を募る文書が地元有権者に送られていた問題で、共産党の宮本徹議員が文書を示しながら「この文書は見たことがなくても、募集していることはいつから知っていたのか」と追及した。

 

これに対し、安倍は「私は、幅広く募っているという認識だった。募集しているという認識ではなかった」と答弁したのだった。

 

「募集」も「募る」も同じでは、と思われるに違いないが、安倍晋三がこの2つの言葉を使い分ける背後には、明確な意図が隠されている、と筆者は見る。

 

すなわち、次のように“翻訳”するとスッキリ分かりやすい。

 

「募集」=不特定多数の中から(桜会&ツアー)に参加する意思のある人(つまり、文字通りに誰でもOK)を念頭においた場合に用いる言葉

 

「募る」=安倍総理の地元・山口4区の有権者のなかで、安倍を支持あるいは選挙で“功労・功績”があったと見込まれる「広義の支持者」を念頭においた“隠語”

 

先日1月19日は、当時の岸信介内閣とアイゼンハワー米政権との間で日米安保条約「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」が改定されて60年目を迎えた。

 

今日の日本国民が、日米安保条約(地位協定)の現状を認識し、その在り方を考える上で絶好の機会であった。たとえば、

 

 有事の際、米軍は本当に日本を守ってくれるのか?

 戦後の不平等条約「地位協定」はなぜ抜本改定できないのか?

 在日米軍はいつまで日本に米軍基地を構えているのか?

 米軍の駐留経費はどこまで負担すべきか?

 ・・・等々

 

日本国民が議論すべき課題は山積していたはずだが、日本のテレビ・新聞は揃いも揃って安倍総理祖父・岸元総理身内話に終始し、日本国民にとって重要テーマについてはほとんど無視(スルー)したのだった。

 

 

 

 

 

きのうの本ブログで、トランプ大統領の「戦争観」に対する見方を変えるべき理由として挙げた2つの理由、すなわち米国財政負担の軽減と米国経済に多大な恩恵、について、以下で具体的にご紹介しよう――。

 

1、米国の戦費(財政負担)が軽減

 

2019会計年度(2018年10月―2019年9月)の財政赤字26%拡大して9840億ドル(1ドル109円で換算すると1兆7256億円)となり、2012年度以来の高水準となった。歳出が8.2%増と2009年以来最大の伸びになったことが原因。軍事支出をはじめヘルスケア、教育関連の支出が増えた。

 

米財務省が2019年11月1日に発表した同10月末の米国債務残高(財政赤字残高)は、トランプ政権下で急膨張したことにより23兆84億1000万ドル(同約2598兆6690億円)にも上った。17年の大規模減税や国防費、メキシコ国境の壁建設などで支出を増やしてきた。

 

財政が悪化すれば、景気悪化のときに財政出動余力が減少するばかりか、長期金利の上昇(国債価格の低下)により政府の利払い負担が増加したり、企業経営に甚大な悪影響を及ぼすリスクがある。

 

トランプのポチ・安倍晋三の日本と文在寅の韓国から、従来の米国製武器購入だけでなく文字通りの「戦費」を日韓など同盟国から徴収することがいかに重要な意味を持つか、お分かりだろう。

 

2、米軍需産業の支援+米軍武器の在庫一掃+米雇用創出

 

英国の国際戦略研究所(IISS)がまとめた世界の軍需産業売上ランキングをみると、トップはロッキードマーティン(米国)で40.5憶ドル(同約4414億円)、2位がボーイング(米国)で29.5憶ドル(同約3215億円)、3位はレイセオン(米国)で22.9憶ドル(同約2496億円)と、上位3社を米国勢が占めており、3社の合計金額だけでも年1兆125億円と1兆円を超える。

 

日本、韓国をはじめとした同盟国への米国製武器の押し売りには自ずと限界がある。やはり米軍需産業を潤すのは戦争による特需となる。

 

軍需が好景気となれば、雇用にも好影響を及ぼす。米国は現状、完全失業率といわれるなかでも、軍需産業の雇用創出となればラストベルトの支持層にとっては処遇改善につながる可能性が高い。

 

さらに、米軍にとっては古くなった武器を在庫一掃できるというメリットがある。タックスペイヤーの意見が強い米国では古くなったからといって簡単に捨てるわけにはいかない。税金を有効に使うためには、何かに“使う”ことが求められる。戦争での一掃は、まったくもって好都合な理由になる。陳腐化した武器を在庫一掃できれば、新品かつ最先端の武器購入できるというわけだ。

 

3、原油高により産油国は歓迎、米国産原油への需要が高まる

  

ホルムズ海峡やペルシャ湾で武力衝突が起こるなど、米イラン間の軍事的緊張が高まれば、原油先物相場急騰するだろう。これは、ここ数年、原油安で財政難に喘いできた産油国にとっては天の恵みに等しい。特に財政が厳しいサウジアラビアロシアが密かにだが、歓迎しないわけがない。原油高は産油国の利益財政再建に寄与することを忘れてはならない。

 

今や、サウジとロシアを抜いて世界最大の産油国となった米国が享受する恩恵が大きい。武力衝突によって中東産原油の輸出が滞れば、原油輸入国は調達先を分散する必要に迫られる。その時、真っ先に選択されるのは米国産原油シェールオイルだろう。

 

米国エネルギー省は、2019年1月時点で日量1200万バレル余りだった米国産原油は、今年12月には1335万バレルに達すると予想し、さらに伸びていく見込み。その太宗を占めるシェールオイルの損益分岐点は現状の原油相場(1バレル=50~60ドル)でも採算が合うまでになっているが、中東危機で高騰すれば利益率は飛び上がるのは間違にない。

 

米国は欧州向け輸出を先行させてきたが、パナマ運河を拡張するなどシェールオイルをアジア・太平洋諸国に輸出する体制を着々と整えてきた。日本も中東産と比べて割高感のある米国産を敬遠してきたが、中東危機となれば話は別だ。安定供給と価格との兼ね合いで米国産にシフトしていくだろう。

 

米イラン間の軍事的緊張による原油高は、いよいよ本格的な出番を米国産原油に進呈する。そして、原油輸出拡大貿易収支改善財政収支改善にもつながるという“好循環”が生まれるのだ。

 

4、トランプ大統領の再選に貢献する

 

こうして、米イラン危機から生じるさまざまな変化・動きは悉くトランプ大統領に有利に働くのである。11月の大統領選挙までに“開戦”して、米国の有権者、特に支持者にアピールする誘惑に駆られても何ら不思議ではあるまい。

 

「トランプ大統領は、お金(財政負担)のかかる戦争が嫌い」

 

トランプ大統領の「戦争観」について、日本人はこう考えてきた。しかし、米イラン関係が緊迫の度を増す中で、こうした日本人の“勘違い”修正すべき時がやってきた。

 

米国の財政負担が軽減され、なおかつ米国経済に多大な恩恵をもたらす「戦争」が可能になりつつあるからだ。トランプ大統領は戦争自体を嫌っているのではなく、米国の戦費=財政負担が嵩む戦争ことを嫌っているに過ぎないのだ。

 

 

そのホンネが顕在化しいているのが、米国が提唱する「有志連合」構想である。

 

既報のとおり、トランプのポチ・安倍晋三政権はすでに自衛隊の中東派遣を閣議決定し、さる1月11日にはP3C哨戒機が出発し、2月には護衛艦「たかなみ」が出航する予定であり、エスパー米国防長官の「感謝」発言で、事実上の有志連合参加であることが露呈している。

 

一旦、参加した有志連合から手を引くことはほぼ不可能だろう。トランプ大統領は中東情勢を見ながら、順次、安倍政権への要求を高めてくるのは必定だ。これは裏返せば、日本の対中東(有志連合)向け防衛費軍事費肥大化が不可避となることを意味している。

 

こうした事情は、お隣り韓国も同じ。

 

きのう1月15日、韓国のカン・ギョンファ(康京和)外相は、ポンペイオ米国務長官との会談のなかで、中東地域での有志連合について意見交換し、米国の韓国軍派遣要求に対して慎重な姿勢を示した。しかし、今の韓国が置かれた環境からすれば、有志連合への参加をいずれ吞まざるを得ないだろう。

 

トランプ大統領にとって、日本と韓国は軍事力防衛力)とともに「軍事費財政負担での貢献」を期待している。いわば、日韓の有志連合(事実上含む)参加によって、トランプ大統領が戦争を嫌った一番の理由=米国の軍事費負担が軽減され、「戦争を避ける理由」が取り払われるのである。

 

さる1月7日、米国主導の有志連合はバーレーンに司令部を発足させて活動を正式に始めた。米中央軍の発表によると、米国とオーストラリア、バーレーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、英国、アルバニアの7カ国が参加したという。これに日韓が加われば9カ国となる。一応の対面は整う。

 

ちなみに、「番人(センチネル)作戦」と命名された有志連合の活動地域は、安倍政権が中東に派遣する自衛隊の活動地域も含まれる。すなわち、ホルムズ海峡のほかアラビア湾やオマーン湾、バベルマンデブ海峡と広範囲に及ぶのだ。駆逐艦やフリゲート艦など船体の大きな艦船が要衝を監視し、小型船が海域を巡回し、空中からも船の航行をチェックするのだという。

 

トランプ大統領が念頭におくのは、もちろん11月の大統領選挙であり、それまでに「準備」が整えば、対イラクでの開戦決断する可能性は高い、と見る。