保守はお好きですか・・・? | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

システムがリリースされたら、その後は保守や運用の仕事が待っています。

社内システムを一手に統括する情報システム部門にとって、その業務は切り離せない関係にあります。


この保守という仕事というのは、なかなかぱっと一言で表せないものです。


システムを安定稼動させ、それを継続・維持するために必要な仕事


とでも言いましょうか。

例えば、システムのバグがある場合はそれを取り除いたり、障害が発生した場合はその復旧作業をしたり、その原因を調査したり。

システムがその役目を終えるまでの間に、それを利用する人が利用されるべき形でシステムを維持するために必要な仕事となります。

なので、絶対に必要な業務。


ですが、先にあげたような仕事をよくよく見ると、どれもぱっとするものではありません。

何故か。

それは、基本的には受動的な仕事が多いからです。


・ バグが出たから原因の調査をして、それを取り除こう

・ 障害が発生したから手順に従って復旧させよう

・ データ量が増えてきて、このままほうっておいたら障害の原因になるので、そろそろメンテナンスするか


※ この辺は、保守という仕事と運用という仕事でわけられ、それぞれが担当する領域で仕事をこなしていくような体制を組まれている事が多いです。障害が発生した事を確認し、原因の一時きりわけをするのが運用の担当、そこからエスカレーションされた事をより具体的な対策を行っていこうというのが保守とか。


自らが自発的に何かをしようという業務の領域ではないわけですね。

何かが起きた(または起きそうだから)ということがトリガーになり、しかも日々ほとんど同じルーチンの繰り返しである場合が多い。

システムがリリースされた後も、繰り返しバグ探しをして、品質を向上させて行こうなんてことはまずしません。

品質に問題がないと判断されたからリリースされたわけですからね。

ですので、保守という仕事を傍から見たら凄くつまらなそうに見えてしまいます。


まぁ、新規開発の案件を担当する事となっても、仕様が変わるぐらいで中でやってる事はほとんど同じという場合もあったりもします。

しかし、やり方を変えることはできますし、お客さんが違ってきたりで気分を変えて仕事に取り組む事もできます。

お客さんと話す機会もあって、色々な前向きな意見を貰う事がエンジニアにとってモチベーションにつながったりもするわけです。

保守のフェーズとなると完全に裏方の世界です。

その仕事は表立って見えることは少ないですし、維持して当たり前、維持できなかったら何をやっているとなってしまいます。

お客さんと接する機会もほとんどありません。

使っていくなかでの不平不満もあるわけですが、それも上位の管理職の人が拾い集めて、保守チームにこういう意見があるんだけど、みたいな形で落ちてきたりします。


ただ、システム維持には絶対に必要なわけですから、誰かをその業務に割り当てなくてはなりません。

ここで保守を担当するリーダーの人は大きなジレンマに悩まされます。

任された方から見ると、「今のシステムを日々維持していくだけでよい。その枠から外れるほかの事は考えなくていいから」という風に言われているようにみえます。

少し被害妄想っぽくもなりますが「自分が保守の仕事があう受動的な人間と思われているんだ」とも感じてしまいます。


それを良しとする人ももちろんいます。

それは、決して後ろ向きな考え方だけでなく、自らが変化ある仕事に取り込まれてあくせく働くよりも、ある決まった範囲の業務で黙々と取り組む事の方が向いているという人もいるからです。

そういう人は、保守の現場では重宝されるでしょう。


保守という業務に少し後ろ向きな考えを持っている自分でも、その保守という業務が好きになることもあります。

それは、自分が位置から作り上げたシステムの保守をする場合。

単純に愛着があるわけですね。

ですが、自分とは関係のないところで作られたシステムを「はい。保守お願いね」というわれるとひどく嫌悪感を覚えてしまいます。


保守という仕事ももちろん自発的に取り組むべき業務があります。

保守作業自体に大きな負担がかかるようであれば、それを改善しようという場合とか、自発的にそういう問題を見つけて出して、取り組むこともできるわけです。

しかし、それはなかなかされません。

システムを維持していくために必要な保守のルーチンでいっぱいいっぱいになっているからです。


なんにせよ向いているところ、向いてないところ、好きなところ、そうではないところの業務があるわけです。

ただ、保守をやっている人全てが保守を向いている人で、保守が好きな人ではないわけです。

もし、メンバーの中で自らアイデアを創出し、自発的に問題解決に取り組もうという人がいたならば、その人は保守と言う仕事よりもっと別の仕事を分け与えた方がパフォーマンスを発揮すると思います。


最後に、実際に保守をお願いねというと、多くのエンジニアは嫌な顔をすると思います。「僕はそういう仕事は好きではありません」とでも言って。

ただ、じゃあ何か企画して取り組んでいこうとさせてもなかなか動いてもくれません。

自ら率先して何かを考え、それに向けて具体的な行動に移せるエンジニアは20%もいないと思います。

なのでほとんどのエンジニアは保守という仕事でも問題なくこなせるかと。

単に保守というイメージが悪い方に先行していて、それをそのまま感じ取ったチームリーダーが、そのイメージどおりの業務を作り上げていく負のスパイラルがそこにはあるように思えます。