メールがすぐに届かない理由 | A Day In The Boy's Life

A Day In The Boy's Life

とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

今やITインフラは各企業にとって必須のものとなっており、その中でも電子メールは無くては仕事にならないというまでのものになっています。

私が始めて電子メールに触れたのは、大学に入学した96年の頃でしたが、その頃はまだPC自体が各家庭にあるというような状況ではなかったため、利用状況はかなり限定的(私の場合は、大学内で友人や教授と連絡する手段の一つ)でした。

しかし、その2、3年後にはこの代物はあっという間に普及し、相手に情報を伝達するもっとも代表的な連絡手段となりました。


PCの企業への広い浸透もあり、業務で取り扱う成果物というのは電子データが多くなりその電子データをもっとも手軽にやり取りするのには、このメールが向いている事は言うまでもありません(最近は、メールだけでは大量のデータのやり取りに不向きになりつつありますが)。

このメールの利便性は、その電子データをやり取りするために特化した仕組みとなっている事、相手にすぐに情報を伝達できる事、お金がかからないこと(企業におけるITインフラの整備や、個人のインターネットに接続するために必要なプロバイダとの契約には当然お金がかかることですが、メールを送ること自体にはお金はかかりません)などがあります。


ただ、この相手にすぐに情報を伝達できることと言うのは、間違った観点です。

メールは送れば確かに地球の裏側であろうとすぐに届ける事ができます。

ただ、このすぐに届くメールでも細かく紐解いて相手に送り届けられる経路を見てみると郵便を送るのと大差がない仕組みとなっています。

何も電子データというのは、瞬間移動して相手のPCに届くわけではありません。

インターネットという膨大な情報経路を形成しているケーブル(道)やネットワーク機器やサーバーを一つ一つ辿って相手のPCまで届いているわけです。

この経路のどこかに問題があるかもしれません、途中のサーバーが停止している可能性もあります。

こうした要因から、メールが相手に即時に届かない場合が往々にしてあります。

経路やサーバーが停止しているという事は、可能性として低いものでしょうが、一時的に問題が発生しているというケースは良くある事です。

一時的な問題と言うのは、例えばその経路でトラフィックが増加している(渋滞していてデータを通す事ができない状態)場合や、大量のメール(大部分がSPAMメール)が送られてきたりしてサーバーが高負荷になりメールを配信できない状態になっていること等があります。


※ SPAMメールに関しては、「消えるメール 」にも書いています。

  また、ここで触れているSPAM対策 用のフィルタもメールが遅延する原因の一つとなっています。


こうした状況から、メールが相手に到着するのに著しく遅れたりするケースがあります。

送信したのに相手にまだ届いていない、送信日時と受信日時が著しく乖離している場合などは相手に届くまでのどこかでこういったケースがおきていた可能性があるわけです。

また、これらのケースが発生した場合、相手に届くまでにどれくらいの時間がかかるのかという予測を立てることもできません。


さて、このメールが遅延する原因ですが、これに対して「それはシステムを管理している人の怠慢ではないか?」という意見があるかもしれません。

これが当てはまるケースというのも当然あったりはするわけですが、それはごく少数だと思います。

じゃあ、怠慢ではなく何故遅れることがあるのかというと、これに対する対策と言うのが非常に取りづらいからです。

先ほど電子メールの利便性を幾つか取り上げましたが、これは裏返せばこのメールが遅延したりする要因そのものにもなっています。


電子データのやり取りに特化しており、情報を相手にすぐに伝達でき、お金がかからないと言うのは、先ほど述べたSPAMメールが大量発生する要因にもなっています。

よくNewsで何百万通のメールを大量に配信して、逮捕されたなんて事が話題になってたりしますが普段、数千通程度しか来ないメールが急にその何倍もの量のメールが届いたら・・・。

当然それを支えるインフラはパンクしてしまいます。


これは正月やお盆に高速道路が大渋滞してたりする現象に良く似ているものです。

高速道路を拡張すると言う事になれば、相当なコストがかかるがITインフラの投資額はそんなにたいしたものではないだろうというかもしれません。

が、正月やお盆だけ混雑する高速道路と違い、ITインフラは何時そういった状況に陥るか解りませんしどれくらいの量の渋滞が発生するかもわかりません。

例えば日に10万通のメールが来ても大丈夫なようにインフラを整備していても、この10万通が1時間で送られてくることもあります。(電子メールの利便性であげた、電子データをやり取りに特化しているためこういったことはたやすく可能になります)

つまり、コストが無限大にかさむ可能性があり、そうした事もできないので日々のトラフィック量などから見合った投資がなされていると言うのが現状になります。


メールはすぐに相手に届くもの。ITインフラが当たり前に使われるようになり、それが正常に稼動していることがさも当たり前のように感じている方も多いかと思いますが、これもまた「時間軸のずれ 」で書いたように、認識のずれに過ぎないわけです。