ナヒーモフ号の大砲 | 大山格のブログ

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おもに歴史について綴っていきます。
実証を重んじます。妄想で歴史を論じようとする人はサヨウナラ。

 きょうは、日本海海戦で撃沈されたロシア海軍の装甲フリゲート艦アドミラル・ナヒーモフ号の主砲の砲身を見学してきました。その昔、1980年頃だたかと思いますが、ナヒーモフ号は多くの財宝を積んでいた……という都市伝説みたいな噂話が飛び交っていたのを思い出します。


 ながらく海底に沈んでいたのを引き揚げたので、照準器をはじめ附属するものはなにもありません。そのまんま砲身だけであります。


 フネの形をした建物は、船の科学館の本館です。


 しかし、2011年10月から本館は休止したままです。屋外展示と南極観測船だった宗谷の展示は続いていますが、この六年の間に青函連絡船だった羊蹄丸は移設後に解体され、二式大艇や戦艦陸奥の主砲は他所に移管されるなど、見所は少なくなってきました。


 ナヒーモフ号の主砲も、なにやら工事のフェンス際になっていて、かろうじて残っている感じがヒシヒシと伝わってきます。日本財団がバックについているはずなんですがねぇ。


 主砲といっても同時期の戦艦三笠の30.5㎝砲よりは小さくて、口径は20.3㎝です。


 くっきりとライフルが見えます。


 砲身はパイプ状の部品を重ねて作っている様子がよくわかります。


 本館が休止してからは六年目にして初訪問で、休止以前にはあった羊蹄丸がなくなっていたりして寂しい気分になりましたが、とにもかくにもナヒーモフ号の主砲は健在でした。


 来たついでに宗谷も見学して……


 まあ、しかし、あちこちに気前よく資金を供与している日本財団ですが、船の科学館に対しては冷淡なのですね。いまの日本財団は文化財の維持保存に興味がないのかもしれませんね。


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ともあれ、ツタヤ図書館と江戸しぐさは滅ぼすべきです。