古き良き時代に思いを寄せるのは御自由ですが、こと食べ物に関して、昔の方が良かったなんてことはありません。
まず、江戸時代の庶民は白米を口に出来ず、しばしば雑穀を混ぜて食べていました。なのに、昔はよかったと主張する人が、粟や稗を食べているのを見た事がありません。たいへん不思議です。
だいたい一分だけ、考えてみてください。
なぜ、日本は長寿大国になったのか。
医学の進歩だって貢献しているんでしょうが、ありていにいって食い物が良くなったからです。むかしの日本人は、体格だってもっと小さかった。体格が大きくなり、長寿になった。それでどうして昔の方がよかったなんていえるのでしょうね。
たとえ一分でも考えるのがイヤなんですよね?
少しでも頭を使うのを嫌うんですよね?
そういう人を、むかしは○○といいました。三〇年くらい前だったら面と向かってそういえたわけで、それについていえば「昔はよかった」と私も思います。いまいったら人権問題です。
昔の日本はなにもかもよかったのだというファンタジーに魅せられる人は多いけれど、そういう人は、まず白米を食べるのをやめてください。そして、いまは鳥の餌として売られている粟を食べてみてください。いまが良い時代だと、それだけでわかりますから。
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