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さらまんだの競馬と珈琲と音楽と

珈琲を含み音楽を聴く。そして競馬を予想する。当たったら何を買おうかな。物欲も旺盛でちっとも枯れない爺のあれこれ。

 初めからうまく行くとは思っていなかった。主要部品は拾ったものや鉄屑から探し出したものだし、ハンダ付もまともにやれていない。

 

 だから「やっぱり」と納得。しかし放送はどうしても聴きたい。子供ながらに知恵を絞る。

 まず、部品の確認だ。

 バリコンをまわすと少し雑音が聞こえる。クリスタルイヤフォンはOKだろう。バリコンの薄い板の接触は無さそうだ。ゲルマニウムはハンダ付時に壊れてしまったかも知れないが、わかる術は無い。

 

 部品よりも最大の原因はハンダ付であろう。各接合部をチェックするが、明らかな不具合は無さそうだが、外見からはしかとはわからない。怪しいと思ったところは再ハンダ付をやる。ただしゲルマニウムの接合部には手を付けず。

 

 こうしてやってきても鳴らない。雑音さえも聞こえない事もあり、意気消沈する。

 その後の自分を思えば、この時、私は驚異的と言っていい「粘り」を見せた。

 アンテナを長く高くする。コイルを巻きなおす。つまみが無いのでバリコンの軸を直接つまんでいたのを、ゴムを巻いて対策。

 

 そんなことが奏をこうしたのか、ある夜、瞬間的にイヤフォンから音声が流れてきたのでした。一瞬とはいえ物凄く嬉しかった。

 もう、詳しくは覚えていないのですが、その後、多少は安定的に受信できるようになりましたが、楽しんでラジオを聴くという状況にはなりませんでした。

 

 とりあえず拾ったゲルマニウムから始まったラジオ作りは、とりあえず受信できたという事で、一気に情熱が冷めてしまいました。

 

 その後、中学生の3年生になり、級友にラジオ制作が趣味の子がいて、彼の影響で並3、並4,高1をすっ飛ばして「5球スーパー」にチャレンジする事になりましたが、それはまた。

 

(ゲルマニウムラジオのお話はこれにて終了)蛇頭蛇尾なお話で済みません。

 執念でなんとか部品は集めました。いよいよ製作に取り掛かります。

 必要な線(エナメル線?)、エンパイアコード?(裸線にかぶせる空洞のコードだったと思う)、と筐体にするため父に貰った「名刺ケース」と揃った。

 しかし、ハンダどころかハンダ鏝も無い。再び父にねだる。

「父ちゃん、ハンダとハンダ鏝を買っておくれ」と。

 すると父は「そんな金は無い」とにべもなかったが、暫くして戻ってきて「これを使ってみろ」と、大きな鏝とハンダのでかい棒を差し出して言った。

 「わしがブリキの接合に使っていたものだ」

 

 私は仕方なくそれを使う事にした。まず、鏝を炭火で温める。うまくハンダを溶かせるような鏝の温度を探る。ペーストも無いので接合部をしっかり磨く。試行錯誤しつつ配線を進めていく。

 なかなか上手くいかず、殆ど偶然にしかハンダ付が出来ず、遅々として進まずと言った状況。

 それと「ダイオードは温度に弱くハンダ付は短時間でする」と言う事は知っていたので、そこは最後にしていた。

 

 ダイオードをハンダ付する頃は、ちょっとは慣れてきていたが、かなり緊張した。やはり、ハンダ付に手間取り思ったより時間をかけて仕舞い、壊れてしまったかもと不安になった。

 

 アンテナをつなぎレシーバーを耳に差し込み、恐る恐るバリコンを回す。

 なんと、やはりともいうべきか「何も聞こえない!!」

 

*タイトルに追記(2023-11-24)

 「鉄屑屋さんに行けば、ラジオの部品があるかも」と友人から聞いて、早速、駄菓子屋通いを止めて小遣いを貯めにかかりました。

 50円程が貯まり、これも鉄屑通の友人から教えてもらった「新しい鉄屑屋で、高価で買い取ってくれて親切なおじさんの店」のある、東の市電の通りの向こうにある、大きな運動場の近くへ尋ね歩いて行きました。

 

 さて、鉄屑屋さんを見つけ恐る恐る入って行きました。大柄なおじさんがいました。「おじさん、ラジオの部品を探してもいい?」と緊張しながら聞くと、あっさりと許してくれました。広い敷地に鉄屑などが一杯ころがっています。おじさんが教えてくれた場所に行き探し始めます。

 

 鉄屑の山から部品を見つけ出そうなんて無理と思える状況でしたが、

「ゲルマニウムラジオを作るんだ!」という気持ちが一杯の私は、勇んで近づいて行きました。

 

 結論を言うと「見つかりました」。割合に早くバリコンを見つけたのです。それも2連のやつを。板と板の間が接触していないか確認して、さらにコンデンサーや、コイルもあればと捜しましたが見つからず、バリコンをおじさんに見せて、お金を払いました。いくらかは記憶していませんが、お小遣いで払える金額でほっとしました。

 

 バリコン以外の部品、イヤホン、コイル、コンデンサーはどうやって手に入れたのかは、申し訳ないのですが覚えておりません。コイルは自分で巻いて作ったと微かに覚えています。イヤホンとコイルは買ったのかも知れません。

 

 いざ部品が揃うと「さらに高い壁が待っていた」のです。

 

*タイトルに追記(2023-11-24)