トヨタはほんとに大丈夫なんだろうか・・・ | Italiaspeedのロックな毎日

トヨタはほんとに大丈夫なんだろうか・・・

 ということで、twitterで紹介されてた記事を見てビックリして書かずには
 いられなくなったものでちょっと書きますが・・・。

 SANKEI Bizに、レクサスがスピンドルグリルには固執しないとの記事が。


 トヨタさらにデザイン改革 「レクサス」スピンドルグリルに固執せず
 http://www.sankeibiz.jp/gallery/news/130223/gll1302231347000-n1.htm


 記事によると、スピンドルグリルについて社内では「デザインに制約ができて
 しまい、自由度が狭まる」(トヨタ幹部)との見方も浮上。
 そのため「スピンドルグリル」の統一感は残しつつ、BMWなど欧州勢とは
 一線を画したデザイン改革を進めることになったそうで。

フィアット500とロックな毎日-lexus_ls600h


 
スピンドルグリルに固執しないと言いつつ、スピンドルグリルの統一感は
 残しつつ、という微妙な書き方が気になりますが、これってブランドについて
 トヨタ幹部はどう思ってるんですかね。これって改革じゃなく改悪でしょ。

 モノづくりにもいろいろありますが、クルマのモノづくりってデザインが
 もたらす影響って大きいと思うんですよ。ピニンファリーナ曰く、
 「形あるものは美しくなければいけない」という言葉が象徴するように、
 クルマには性能や効率だけではない「魅せる」要素が大きいと思うんです。
 アップルだってそうですよね。

 ルネッサンス以来のイタリアはもちろんですが、ドイツだってバウハウス的な
 機能美はポルシェをはじめ、すべてのクルマに反映されてると思います。

 トヨタだって昔はいいクルマがいっぱいありました。2000GTを頂点に800から
 両観音のクラウンまで、大小すべてのクルマが魅力的で憧れの的だったはずです。
 当時のモノづくりには作り手の「やってやる!」という心意気が性能面だけ
 ではなくデザインについても他車といかに差別化し魅力的に見せるかに心血を
 注いでいたのではないかと想像できます。

 それがオイルショックを経てバブルを向かえ、それがはじけたことで一変。
 いかに効率よく利益を出すか、が日本車メーカーの目的になってしまい、
 自分たちが作りたいのはどういうクルマなのかをデザインも含めてユーザーに
 訴えていくことが二の次になってしまった感は否めませんね。

 「こういうクルマを作りたい」と「いかに利益を出すか」が対立軸になって
 しまったことがなんとも残念です。こうなるとどちらかを選択することになり、
 利益優先になってしまったのが今のトヨタですね。

 欧州メーカーも基本的に世界情勢の中では同じ条件ですし、彼らのほうが
 株主への利益還元ということでは利益追求型だと思うんですが、
 それよりもまず、クルマ屋としてどんなクルマを作るべきか、という根幹に
 ついては世界状況がどうであれ、変わることのない普遍的なものが確固として
 存在しているように思えます。これは絶対に崩せないというアイデンティティが。

 これが100年以上積み上げてきたクルマ文化と言ってしまえばそれまでですが、
 日本車メーカーだって、それくらいのことは分かってると思ってたんですが。
 トヨタも章男社長になって原点回帰というか、トヨタのモノづくりはどうある
 べきなのかを一から見直して再生に向かってるものだと思ってましたが、
 幹部の言葉として「レクサスのスピンドルグリルには固執しない」という発言が
 出るとなると、章男社長の「トヨタは変わらなければいけない」という掛け声は
 まさに絵に描いた餅と言わざるを得ないでしょう。

 私はレクサスGSがこのスピンドルグリルを採用した時に、顔だけなんとか
 頑張りました感がいっぱいで、クルマ全体としてのまとまり感に欠けると、
 以前も書いた記憶があるんですが、それは新LSが出ても変わりませんでしたね。

 これも以前書きましたが、スピンドルグリル顔ってクルマ全体の中での表現と
 しては難しいデザインだと思うんですよね。コンセプトクーペのように、
 全体をかなりダイナミックに見せないとデザインとして成立しないと思ってた
 んですが、まさにトヨタ幹部もそれに気が付いたということなんでしょう。

 クルマ全体をダイナミックに見せるにはそれなりのコストがかかります。
 だから顔だけ変えてお茶を濁してたわけです。それも結局お茶を濁すだけでは
 通用しなくなってしまい、全体をダイナミックにしてコストがかかるなら、
 スピンドルグリル止めちゃえばいいなじゃね、と。

 レクサスというトヨタの最高級ブランドがそんなにコロコロ顔が変わるなんて
 レクサスを買ってほしい人たちにどう説明するんでしょうか。コストが合わない
 ので顔変えましたスイマセン、とでも言うんでしょうか。レクサスブランドって
 その程度のものなんですか?

 たぶん日本人のお客さんにはそれが通用しちゃうところがトヨタをこんな酷い
 決定へ向けてしまう原因にもなってる気もしないでもないです。日本では
 ブランドがどうのこうのよりも、トヨタの強力な販売力がそれを上回ってるので
 どんなデザインでもディーラーが売ってくれるからいいじゃん、って感じがして
 しょうがないんですよねぇ。

 トヨタは世界ナンバー1のメーカーですよ。それがこんないい加減なブランド理解で
 いいんでしょうか。買う側がどんなクルマをいくらぐらいで買ってくれるか、という
 マーケティングについてはおそらくトヨタがナンバー1でしょう。だから販売台数も
 世界一になったと。でもその前に、メーカーであるならば、作り手としての意志を
 しっかり示した上でいかに買ってもらうか、を考えるべきじゃないでしょうか。
 クルマ屋はコンビニで売ってるような商品作ってるメーカーじゃないわけですから。

 残念ながら今後のトヨタは、今までと同じくその時売れればよく、代替わりの度に
 デザインの違うチグハグなクルマが出てくるんでしょう。それでも世界一の販売
 台数を得るんでしょうね。そうなればなおさらこれでいいんだということになり、
 トヨタ内での負のスパイラルは解消されずに世界一のメーカーとして君臨していく
 ことになるんでしょうね。クルマ好きとしてはなんとも残念な話です。


 豊田章男社長、トヨタってこんな自動車メーカーでほんとにいいんですか?


 まぁ、トヨタ社内の人はこんなブログ誰も見てないでしょうから、
 こういった声は伝わらないと思いますけどねw。仮に見てたとしても、
 上にはこんな声は絶対上がらないでしょう、みんなサラリーマンだから。
 誰かこの声をトヨタ幹部に、できれば章男社長に届けてくれないっすかね。

 利益が出ればどんなクルマでもいいんだよ、というメーカーのクルマには
 絶対乗りたいくないっすね、っていう声がニッチだから無視されるんだよな、
 トヨタみたいなメーカーではなくマーケティング会社には。




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