エンジンがかからないという平成25年式アテンザ(GJ2FP、SH-VPTR)
同業者からの依頼だが、元々はエンジンオイル漏れで入庫したようで、
タペットカバーパッキンとバキュームポンプのOリングを交換。
作業後、エンジンをかけるとエンジン不調が発生。
点検した結果、1番シリンダと4番シリンダに不具合があることが分かったようでデーラーさんに相談すると、パッキン交換などでインジェクタを外した後には、理由は不明だが時々起こる不具合らしく、インジェクタを清掃するするように言われたようだ。
インジェクタクリーナで清掃すると正常になったようで、試乗に出かけたそうだがしばらくするとエンストが発生。
その後は始動不能になったとのことである。
エンストした車両を取りに行って調べると、フューエルフィルタあたりから燃料を噴き出した形跡があり、フィルタ内には燃料がほとんど入ってなかったらしい。
いろいろと調べると、フューエルフィルタからサプライポンプに供給しているホースと燃料タンクにリターンするホースが入れ間違っていることが分かったという。
ホースをつなぎ直したがエンジンはかからない。
いろいろと調べてみた結果、クランキングしている時の燃圧が0.5MPaしかないことがわかったようである。
また、ダイアグノーシスではフェーエル・プレッシャ・リリーフ・バルブ系統が記憶されていたようだ。
そこでまずは電話相談となったわけだが、最初は同僚が電話での相談に応じており、数日に渡って相談を受けていた。
詳しい経過はわからないが、燃圧が上がらないということ、また、ホースの差し間違えで各部品の信頼性が低くなった可能性があるということで、フューエルフィルタ、サポライポンプ&サクションコントロールバルブ、ロアケース(フェーエル・チェック・バルブとフェーエル・フィードバルブ)、コモンレールASSY(圧力センサー、フェーエル・プレッシャ・リリーフ・バルブ付き)など、原因として可能性の高い順番に交換。
燃料系統
また、部品交換時のリセットや学習も全て実施済み。
燃料系統は、インジェクタと燃温センサ以外は全て交換済み。(赤で囲った部品は交換部品)
なお、サポライポンプはデンソー製のリビルトで他は全て純正の新品。
ここまでして原因がわからないということで、車を持ってくることになった。
同僚は、電話でやり取りしていた項目を再確認したり、サプライポンプ自体が回っていないのではないかということで、ポンプを外してカムシャフトとの結合部、また、カムシャフト自体が回っているかの点検を行ったようだ。
しかし、2日ほど経過しても原因どころかヒントさえ見つからないということでギブアップ。
ということで、一緒に点検することにした。
つづく