アイドリング時、エンストすることがあるという平成１６年式eKワゴン（H81W、3G83）
エンストするときは、急にストンとエンストすることもあれば、エンジン回転が下がり「ガタガタ」とエンジンが振れながらエンストすることもあるようだ。
スキャンツールをセットし、不具合が発生するのを待っていると、エンジンがガタガタと振動を始めた。
エンジン回転がかなり低くなっているが、特定のシリンダのミスではなさそうだった。
こんなに回転が低いとなると、空燃比のズレ、アイドル回転制御の不良、エンジン負荷の増大が考えられる。
すぐにパーツクリーナーを軽く吸い込ませてみたが、回転が上がるどころかエンストしてしまった。
空燃比の薄過ぎではないようだった。
再始動すると、不具合は続いておりスキャンツールでデータモニタを確認したが、やはり空燃比は問題なさそうだった。
ISCVの数値は、アイドル回転も上げようと制御している数字だったのでアイドル回転制御の制御系は問題ないと思われた。
それでも回転が上がらないという事はISCV自体の不良の可能性がある。
ISCV系の点検を行おうとエンジンルームを覗いていたら、マグネットクラッチがONしていることに気が付いた。
エンストしそうなほどエンジン回転が低いのに、マグネットクラッチがONしているなんておかしい。
データモニタを調べると、A／CはOFFになっていた。
制御でONさせているわけではなかった。
なのに、なんでマグネットクラッチがONしているの？
マグネットクラッチリレーが機械的にONになっているのか？
それとも、リレーを制御する配線が地絡しているのか？
はたまた、マグネットクラッチ自体が機械的に固着しているのか？
いろいろと考えられるが、どれも可能性が低い。
とりあえず、マグネットクラッチリレーを取り外してみた。
すると、「カチッ」という音がして、マグネットクラッチはOFFした。
同時に、エンジン回転も上がった。
リレーを外した時の作動音からも、マグネットクラッチリレーは間違いなくONしていた。
ECUはONさせていなかったのにリレーはONしていたということになる。
とりあえず、リレーの単体点検を行おうと外してみると、今までに見たこともないリレーだった。
（とは言っても、大したことはありません。私が知らなかっただけであり、昔から使われていたようです。）
つづく