今年一年お世話になりました
2022年最後の記事は悩みまして…、
自分が努力💪と苦心💦の末に集めた宝物で珠玉のぐい吞13選🍶を紹介します
趣味のぐい吞集めに努力💪や苦悩💦があるのか❔と思われるかもしれませんが、
これから紹介する自分のコレクションのぐい吞たちは、
全国の酒器のコレクターさんが今からお金を積んで必死に集めようとしても不可能だと思います
それはボクの酒器🍶コレクションには強いこだわりがあって、
①愛知・岐阜・三重県で活動されている(特に瀬戸・美濃)戦前生まれの現存作家さんの酒器を集める。
②新品の未使用品で、作家さんが作って誰の元にも渡っていないワンオーナー品であること。
③現物を必ず見て手に入れる。(通販やヤフオクなどの画面だけで見た作品はダメ)
④来歴と購入先(作家さんから直接購入、デパートやギャラリー等)が明確で証明できる作品を集める。(ヤフオク等は来歴証明ができないので…)
⑤手に入れた状態の新品未使用で使わずにそのままピンピンの状態で残しておく。
そんなこだわりで集めた新品未使用の珠玉のぐい呑たちの、自分の宝物たち13選です
自分なりに考えた作品🍶の評価(かなり厳しめ💦)を付けましたので参考にしてください
希少性:そのぐい呑を手に入れるために要する努力度
価格:そのぐい呑を新品未使用で仮に購入するのに要する最低価格
お気に入り度:そのぐい呑に対する思いの強さ
① 加藤錦三 (1929年~) 「黄瀬戸ぐい吞」 愛知県瀬戸市
加藤錦三先生のご自宅🏡に伺い🚗直接頂いた逸品
師である故加藤唐九郎先生から長年教えを受けた錦三先生がお気に入りで大事にしていたぐい吞です
希少性:★★★★★
現在は錦三先生の作品自体を置いているギャラリーも無く、作品を手に入れるのは不可能に近い。
価格:★☆☆☆☆
錦三先生が瀬戸の陶磁器店で当時の販売価格が25000円+税。ベテラン作家ではかなりリーズナブルでした。
お気に入り度:★★★★☆
錦三先生が手放さず最後まで大切にしていたこのぐい吞は、自分にとってとても思い出が詰まった作品です。
② 五代 加藤作助(伸也) (1940年~2022年) 「おりべぐい吞」 愛知県瀬戸市
瀬戸赤津町の加藤作助窯のギャラリーで頂いた織部の作品
加藤作助先生は残念ながら💦、今年惜しまれつつ亡くなられてしまいました
希少性:★★★★☆
伸也時代の旧作品は多く出回っていますが、作助襲名後の作品は非常に希少で晩年は病気のため作品が残っていません。
価格:★☆☆☆☆
作助窯のギャラリーでの販売価格が30000円+税。窯元価格なので個展時は更に高かったと思います。(亡くなられた為、現代の価格と異なります)
お気に入り度:★★★☆☆
作助先生が亡くなったことを知り、作助名のこの織部ぐい吞に対する気持ちも更に深いものになりました。
③ 加藤清之 (1931年~) 「灰釉ぐいのみ」 愛知県瀬戸市
瀬戸で活動する巨匠陶芸家👴で名実ともに現代でも人気作家としてご活躍中です👏
ブログでまだ紹介していない未発表の作品です
希少性:★★☆☆☆
90歳を超えておられますが、現在も精力的に活動されていますので、地元瀬戸でなくても東京や大阪でも個展等で手に入れることはできるかもしれません。
価格:★☆☆☆☆
個展での販売価格が38000円+税。現在も値段を引き上げず据え置いておられます。
お気に入り度:★★☆☆☆
巨匠陶芸家であり前衛陶芸家であり造形家でもある加藤清之先生は瀬戸が誇るスーパー陶芸家。瀬戸が大好きな自分にはやっぱりもちろん好きです。
④ 久野勝生 (1941年~) 「志野ぐい吞「夏暁(なつあけ)」」 岐阜県多治見市
長年、ガス窯で志野の作品を手掛けるベテラン作家👴で、特に真っ赤に発色した赤志野が魅力です
この志野ぐい吞🍶は久野先生が自信をもっておススメする焼き上がりの作品です
希少性:★★★★★
個展等を行っていない為、作品の流通が非常に少なく手に入れるのはかなりの努力が必要です。
価格:★★☆☆☆
地元美濃のやきものギャラリーの販売価格が50000円+税でした。
お気に入り度:★★★★★
久野先生の志野ぐい吞を手に入れるために何度も探し回り、やっと出会えた思い出深い作品です。
⑤ 豊場惺也 (1942年~) 「志野酒盃」 岐阜県可児市
師である故荒川豊蔵先生の内弟子として長年教えを受け、その技術💪を引き継いでおられます👏
豊蔵先生を彷彿とさせる、素朴な良い志野の酒器です
希少性:★★★★☆
個展も少なく、やっても東海地方のデパートでの開催の為、他の地域の方は手に入れるのが難しいです。
価格:★★☆☆☆
地元美濃のやきものギャラリーの販売価格が50000円+税。
お気に入り度:★★☆☆☆
荒川豊蔵先生の作品かと見間違える程の作品で、作品の質だけでなく付属の共箱も素晴らしい桐箱となっています。
⑥ 美和隆治 (1930年~2022年) 「瀬戸黒盃「羽黒蜻蛉(はぐろとんぼ)」」 岐阜県土岐市
美和先生の自宅🏡に伺い🚗頂いた大ぶりな瀬戸黒の酒器の逸品です
美和隆治と言う名前は、いつまでも語り継がれるであろう美濃の名工であられます
(2022年12月8日に92歳で旅立たれてしまいました)
希少性:★★★★☆
数年前に窯を閉じてしまった為、この酒器のような新品作品は手に入れることはもうできません。
価格:★★☆☆☆
当時デパートでの販売価格が50000円+税だったそうです。
お気に入り度:★★★★★
美濃の一時代を築き牽引した名工の最高級の瀬戸黒酒器。とても希少で大事な作品です。
⑦ 岸本謙仁 (1934年~) 「伊賀ぐい吞「まなむすめ」」 岐阜県土岐市
美濃の地で長年にわたり伊賀、青磁、(若いころは志野)を研究、手掛けたベテラン陶芸家👴です❗
この伊賀のぐい吞🍶は岸本先生の手元に最後まで残っていた晩年集大成の逸品です
希少性:★★★★☆
最近窯を閉じてしまい、岸本先生自身も伊賀のぐい吞がもう手元に無く、新品の伊賀ぐい吞は手に入れるのは不可能になりました。
価格:★★★☆☆
デパートでの個展時の販売価格が60000円+税。
お気に入り度:★★★★☆
岸本先生の手元に最後まで残っていた最後の1点がこの作品で本当に希少です。
⑧ 鈴木五郎 (1941年~) 「伊賀織部ぐいのみ「渦政宗(うずまさむね)」」 愛知県豊田市
五郎先生の自宅兼ギャラリー🏡に伺い🚗頂いた伊賀の土と瀬戸の土を継いだ織部のぐい吞
前衛芸術家として国内だけでなく海外からも高い人気があります👏
希少性:★★★☆☆
五郎先生が「これは良いな~これにしなよ!」とおススメされた、世界にひとつの作品です。
価格:★★★☆☆
個展時の販売価格が100000円+税。現在は五郎先生のぐい吞は種類問わずだいたい10万円です。
お気に入り度:★★★☆☆
鈴木五郎先生の個性がキラリと光るお気に入りの作品です。
⑨ 玉置保夫 (1941年~) 「今織部ぐい吞」 岐阜県多治見市
玉置先生👴と奥様👵から頂いた希少な今織部のぐい吞です
美濃が誇る大陶芸家のおひとり👏で、岐阜県の重要無形文化財「織部」保持者に認定されております
希少性:★★★★☆
玉置先生の新品の今織部作品は非常に希少で、全国でも持っている人は10人もいないのでは…?
価格:★★★★☆
最近の個展時の販売価格が不明ですが…100000円+税以上の価格だと思います。
お気に入り度:★★★★★
この今織部のぐい吞、玉置先生から直接頂いた形も模様も良く、本当に気に入っていて大好きです。
⑩ 吉田喜彦 (1936年~) 「志野鉄刷毛目酒盃「初紅(はつくれない)」」 岐阜県可児市
吉田先生👴のデパート個展で購入した作品で、その個展出品の酒器🍶の作品の中でも最上級でした
故荒川豊蔵先生の内弟子として、現在に豊蔵の陶芸の心を今に伝える最後の方でもあります
希少性:★★★★☆
数年前に病気をされ今後の病状しだいで、近年作は今後手に入れるのはできなくなるかもしれません。
価格:★★★★☆
個展時のこの作品の購入価格は150000円+税でした。ちなみにその時何点かあった吉田先生の酒器の中で最高額でした。
お気に入り度:★★★★☆
このあたたかみのある火色と素朴な造形が吉田喜彦先生の志野、すばらしいの一言です。
⑪ 若尾利貞 (1933年~) 「志野ぐい吞「早蕨美(さわらび)」」 岐阜県多治見市
当時できないとされていたガス窯焼成🔥で焼く志野焼を、人間国宝🏆の鈴木藏先生と共に研究を重ね成功させた偉大な先駆者であられます
若尾先生が作った志野ぐい吞の中では最高級の質で最大級の大きさだと自負しています
希少性:★★★★☆
若尾先生は鼠志野のぐい吞の方が有名で人気があるので、多少志野のぐい吞の方が数が少なく手に入れるのが難しいです。
価格:★★★★☆
最近の販売価格170000円+税。ちなみに鼠志野のぐい吞はさらに10000円高い180000円となります。
お気に入り度:★★★★☆
若尾先生は自分が大好き先生。その先生の最高級のぐい吞なので、やっぱり格別です。
⑫ 安藤日出武 (1938年~) 「黄瀬戸ぐい吞「春麗(しゅんれい・はるうらら)」」 岐阜県多治見市
桃山時代の窯を再現した穴窯🔥で黄瀬戸、志野、瀬戸黒を手掛ける美濃の巨匠であられます
安藤日出武先生👴の手掛けた黄瀬戸ぐい吞の中でも5本の指に入る名品だと思っています
希少性:★★★★☆
安藤先生のギャラリーで頂いた逸品。先生が「これはものすごーいいもんだ」とお墨付きをいただきました。
価格:★★★★★
このぐい吞のような最上位作品は、販売価格200000円+税となります。
お気に入り度:★★★★★
安藤先生の黄瀬戸の作品がきっかけでやきものに興味を持ちました。念願かなって手に入れた思い出深い作品です。
⑬ 加藤孝造 (1935年~) 「瀬戸黒ぐい吞「ほまれ」」 岐阜県多治見市
美濃が誇る人間国宝🏆のおひとりで、瀬戸黒技法の保持者です
孝造先生の工房にお邪魔し🚗頂いた、日本一の瀬戸黒ぐい吞だと思っています
(ボクがこの瀬戸黒ぐい吞を持っていることを全国のコレクターは怒るだろうな…)
希少性:★★★★☆
加藤孝造先生の瀬戸黒のぐい吞は筒形なのですが、このぐい吞はワン型なんです!
自分はこの作品以外にもう一点(名古屋のギャラリーに売っていた一回り小さい作品)しかワン型の存在を知りません。
価格:★★★★★
今年デパートで発表された新作の瀬戸黒ぐい吞の販売価格250000円+税でした。
お気に入り度:★★★★★
日本一の陶芸家が作った日本一の瀬戸黒のぐい吞、一生の宝物です。いつの時代も光り輝き続ける名品です。
自分が努力💪と苦心💦の末に集めたぐい呑コレクションはどうでしたか👀
ボクの熱量が伝わらなくても、多少なりともコレクションの希少性がわかって頂けたらうれしいです
どの作家さんも80歳を超えて👴精力的に活動することが難しくなっているばかりでは無く💦、
作家さんによっては窯を閉じて(陶芸家を辞める)しまった方も多くおられます
そんな高齢作家さん👴の新品ぐい呑🍶を手に入れるためには…
作家さんの地元のギャラリーで購入するか、作家さんから直接頂くしか手に入れることができません💦💦
特に窯を閉じてしまった作家さんのアポを取るのは非常に大変で、
電話番号📞を調べて、住所🏡を調べて等かなり大変です
購入する費用も大変で昭和70~80年代の陶芸ブーム時代、バブル期に活躍した方々なので、
特に当時は人気の瀬戸・美濃のブランド力も相まって評価額が全国の同年代の陶芸家よりも高い傾向にあって、
最低でもぐい呑1点で5万円を超えることは覚悟しておかなければなりません
ボクのように本当に好きで本気にならなければできないと思います
そんな集めるために努力💪と苦心💦と時間⌛を重ねた結果が、この13選のぐい呑であって、
このぐい呑たち🍶の生まれは愛知県瀬戸と山を挟んでお隣岐阜県美濃
生まれ故郷は同じでも陶芸家同士の派閥や所属団体の違い、関わりの薄さなどで交わることがなかったぐい呑たちが、
ボクの元に集まり、そして一緒にぐい吞たちが手と手を取り合い並んでいるということは奇跡でもあります
いつかこの珠玉のぐい呑たちを瀬戸か美濃の陶芸美術館にまとめて寄贈し、
そしていつまでも仲良く並ぶ壮観な姿を美術館で見て欲しいのです
ボクの年齢31歳は酒器コレクターの中では日本で一番下かもしれませんが🥹💧、
ボクの集めたぐい呑たちは間違い無く日本で一番上だと自信を持って言えます😊
来年もボクのぐい吞コレクションの旅にお付き合いよろしくおねがいします