報告、連絡、相談、そして確認 | それもまた良し

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関西のとあるベンチャーで働くSEのブログ。

日々のインプットから、アウトプットを定期的に行うことが目標です。主に組織論やドラッカーの話題が中心ですが、タイトルにもあるように「松下幸之助氏」のような互助の精神を持ち、社会人として成長出来る事が最大の目標です。

今日は久しぶりにSEらしい仕事をし続けました。

要件定義~基本設計。
1週間5日40時間、こういう仕事をし続けたものです。

仕事をするってことは、結果を出すということで、数時間の間に「成果物」という仕事の結果を出し続けることは、なかなか気持ち良いです。
ホームランを3打席連続で出し続けるようなものです。



ただ、1つだけ気になる点がありました。

後輩が「仕事が上手くいかない」ということで相談に来たのですが、どうも「相談」の内容がシックリ来ない。
何がシックリ来ないのかなぁ、と考えたら「後輩はじっくり考えて相談したのか?」という点でした。

2時間ほど仕事をしながら「本当に後輩はじっくり考えたのか?」について吟味しました。
相談内容はこうです。



後輩は、ある仕事を進めていました。
その仕事内容は、僕の同期が1度済ませたもので、後輩はそれと似たようなことをしていました。

またあるクラスを同期が書いて、それをエクステンドしたものを後輩が書いた……みたいなもんです。
営業で言えば、新規訪問で同期がある会社に何度も通い詰めて、結果太いパイプを築いた後、後輩がその会社に初めて足を踏み入れた……ようなもんでしょうか。


で、後輩が聞くわけです。

「先輩はこういう風に、コードを書いている。でも、これって間違っていませんか?」

それだけを聞くと平凡な相談かもしれませんが(だから僕も2時間も吟味しました)、それはクラスの名前がstatusFlagと書くべきなのにStatusFlagと書いているようなもの、会社への訪問の仕方が地下鉄A駅から徒歩10分と書くべきなのに徒歩5分と書いているようなもの。

「うーん、せやな。それは言ってること正しいな。修正しといてや、悪いな。ありがとう」

と僕は答えました。



その時は、それで済ませたのですが、その後輩は何でも直ぐに相談する「癖」を持っていて、見方を変えれば「自分の頭で考えていない」ようにも見えました。
つまり考えて仕事をしていない、言われるだけをしている―そんな見方をされていました。


よく考えれば、質問内容も少し考えれば解るような話なので、該当箇所を修正し、連絡してくれれば済む話です。それで僕も「あぁ、そうか」で済みます。

報告、連絡、相談、これは使い方によってケースバイケースで、物事の優先順位を立てながら、これらを使い分けて仕事をすることが大切だと言われています。



では、後輩はこのホウレンソウが出来ているか? そう考えた時に、2時間考え抜いて、NOという判断を下しました。おそらく彼はそれが出来ていない、自分が躓いたら誰かが手を差し伸べてくれる、そんな横着した考えを持っているのではないか―。
僕はそう判断して、仕事の合間に後輩に話し掛けました。

「さっきの話やねんけどさ、俺に相談する前に、同期に相談した?」
「あ、いや、してません」
「そっかぁ。で、何でせぇへんかったん?」
「え、いや―」
「もしかしたら、俺は相談を受けても答えがわからへんかったかもしれへんで。あの時、誰に相談するのがベストやったか考えたかな?」
「あ、それは……」
「もしかしたら、あの時は同期に相談する方が先決やったかもしれへんねぇ」
「あ、そうですね……」

話は、ここで終わると思っていました。
しかし後輩が最後に言った言葉に、頭をガチンと殴られました。

「すいません、確認したつもりだったんです」



確認。



仕事を進める上で、報告、連絡、相談以外に大切な礼儀作法。

相手に「間違いがないか」同意する。
そして仕事を進める。


はっ、としました。
僕は思わず、

「あっ、そうか……ごめんな、そうやったな。悪かった」

と言いました。
僕の勘違いミスです。

情けないですねぇ。
でも、得ることがありました。良かったです。

仕事を確実に進める方法を、また1つ見つけたのですから。