「VAIO Phone」の悪夢再び・・・

 

ケータイWatchの記事に、 バルミューダから4.9インチの5Gスマホ「BALMUDA Phone」、26日発売 てのがありました。


バルミューダは、4.9インチの5G対応Androidスマートフォン「BALMUDA Phone(バルミューダフォン)」を発表したそうです。記事によると・・・

 

「BALMUDA Phone」のディスプレイサイズは約4.9インチ(1920×1080)。サイズは約69×123×13.7mmで、重量は138g。チップセットはクアルコムの「Snapdragon 765」で、メモリ(RAM)は6GB、ストレージ(ROM)は128GB。

アウトカメラの画素数は約4800万画素(F値1.8)。バッテリー容量は2500mAhで、ワイヤレス充電にも対応する。FeliCaやIPX4/IP4X相当の防水防塵をサポート。生体認証は指紋認証に対応している。

 

だそうです。以前より発表されていた家電メーカー「バルミューダ」の作ったスマホがいよいよ発売されるそうです。

 

中の人はリンク先の記事を読んで過去に発売されたあるスマホを思い出してしまいました。

 

「あ!これ VAIO Phoneのパターンじゃね?」

 

と「VAIO Phone」とは今から約6年前に発売されたPCメーカーの「VAIO」が発売したスマホのことです。このVAIO Phoneについては、 約3万円の「ELUGA U2」を51,000円で売る「VAIO Phone」はどうなのよ・・・ との過去のエントリーで触れていますので、よろしければご覧いただきたいのですが、「VAIO」という旧ソニーのPCのブランド名を纏った割にスペックがどうしようもなくゴミで大バッシングを喰らった端末です。

 

今回の「BALMUDA Phone」にも全く同じニオイを感じます。

 

さて、まずスペックですが、ディスプレイサイズの約4.9インチ(1920×1080)というサイズは近年のスマホとしてはかなり小型です。小型のディスプレイの需要は一定数あるとは思うのですが、iPhone12 miniが早々に生産終了に至ったことからも、マジョリティではないことだけは確かです。少なくとも普通に売れるディスプレイサイズとは言えないでしょう。

 

チップセットはクアルコムの「Snapdragon 765」ということですが、このSoCは約2年前に発表されたもので最新のものとはいい難いSoCです。ミドルハイレンジのものではあるのですが、2年前のものということで最新のスマホに搭載するのはどうなのかと思ってしまうSoCです。

 

カメラも今どきアウト・インともにシングルカメラというのは、驚きです。画素数も約4800万画素とローエンドのスマホと同等かそれ以下のスペックです。バッテリーも5G対応端末なのに、2500mAhとかなり少なく、バッテリー持続時間が非常に気になります。

 

そしてサイズですが約69×123×13.7mmということで、厚さの13.7mmが気になります。最新のスマホで最薄を謳っている シャオミ Mi 11 Lite 5G の厚さは6.81mmで、この「BALMUDA Phone」の半分以下の厚さです。

 

この厚さはかなり気になりますし、実用上も問題があるかもしれません。車載ホルダーなどのホルダーの多くが最大の厚みが14mm程度となっていて、この機種にカバーなどを付けると確実に14mmを超えるでしょう。そうなると車載ホルダーなどが利用できなくなってしまいます。

 

また、筐体が石のように湾曲していますが、湾曲しているとスマホリングなどの両面テープで付けるタイプのアクセサリなどは付けられなくなってしまいます。机に置いて使用する場合なども、湾曲しているがゆえに、タップすると左右にコロコロと揺れてしまい、使いづらいことは容易に想像できます。

 

実は湾曲しているのは、筐体だけでなくディスプレイも微妙に湾曲しているそうです。それはソフトバンクの製品情報欄にも記載がありました。ディスプレイが湾曲していると、スマホユーザーが付けがちな「ディスプレイ保護フィルム」や「ディスプレイ保護ガラス」が付けられません。中の人は、スマホの落下の際にこのディスプレイ保護ガラスのおかげで、スマホのディスプレイを割らなくて済んだこともあるので、ディスプレイ保護が出来ないのはキツイですね。


訂正:公式サイトにアクセサリとして液晶保護フィルムと液晶保護ガラスが販売されていることを確認しました。上記記載を削除させていただきますとともにお詫び申し上げます。
 

そして、何より問題なのは価格です。記事にもある通り、SIMフリーモデルの価格は10万4800円、ソフトバンクでの価格はナント14万3280円だそうです。

 

ちなみに小型のディスプレイのスマホだと、現行の iPhone 13 mini がありますけど、iPhone 13 miniの128GBの価格は、86,800円(税込)ですので、「BALMUDA Phone」より圧倒的安く高性能ですのでオススメです。

 

筐体もプラスチッキーで安っぽく、いまどき結構太めの額縁があるにも関わらず、額縁部分にフロントカメラを内蔵せずにあえて大きなパンチホールを付けているところもデザイン的にありえないですね。とても10万円以上のスマホとは思えないデキです。

 

このスペックでこの価格は、まさにVAIO Phoneを想像させます。正直ボッタクリもいいところです。バルミューダの信者の方はこれでも買うのかもしれませんが、さすがに一般の方にオススメできるものではありません。

 

中の人は滅多にこのようなことは言わないのですが、「買ってはいけない」スマホです。ご注意ください。