「なんちゃって5G」開始・・・

 

ケータイWatchの記事に、 au、3.5GHz帯での5Gサービスを開始 てのがありました。

 

KDDIと沖縄セルラーは、3.5GHz帯での5Gサービスの提供を開始したそうです。

記事によると・・・

 

3.5GHz帯は、これまで4Gで用いられてきた周波数帯。12月17日以降、auの5G向けサービスでも順次利用できるようになった。使える場所は、東名阪エリアの主要都市など。

auのエリアマップでは、「5Gエリア<ミリ波・sub6>以外の周波数」としてピンク色でエリアが示されている。編集部で確認したところ、東京では山手線に沿うように3.5GHz帯のエリアが構築されている。このほか首都圏ではさいたま市、横浜市、千葉市の一部も3.5GHz帯の5Gエリアがある。

 

だそうです。3.5GHz帯での5Gサービスの提供を開始とのことですが、この3.5GHz帯は記事にもある通り、既存の4Gで用いられてきた周波数を5Gに転用したものです。

 

この4Gの周波数を5Gに転用することについては、以前の本ブログの 「なんちゃって5G」とは何か?をしっかり確認しておきましょう とのエントリーにて詳しくご説明していますので、是非ご覧になってみてください。

 

日本における「5G」というのは、「5G」に割り当てられた周波数帯(日本では、3.7GHz帯と4.5GHz帯と28GHz帯)を利用するもので、今回の3.5GHz帯を利用するサービスはもともと「4G」の周波数ですので、「5G」の本来の特徴である「高速・大容量」「低遅延」「多接続」という特徴は満たされません。

 

ですので、巷ではこれを「なんちゃって5G」と呼んでいるのです。

 

今回の提供エリアをauの サービスエリアマップ で確認すると、今までの5Gのエリアとは比べ物にならないくらいに一気にエリアが広がっています。都内ですと、ちょうど山手線の円を中心に形成されているようです。

 

これに関しても既存の4Gの周波数の転用ですので、エリアを広げるのは本来の「5G」に比べればかなり容易に広げることができるわけです。

 

果たして、本来の「5G」の性能が出ないものを「5G」と称して、提供するのはいかがなものかと思いますが、auとソフトバンクはエリアの拡張を急いでいるので、「なんちゃって5G」でも構わないのかもしれません。

 

個人的には、上記のような理由もあり「5G」サービスを本格的に利用するのであれば、「ドコモ一択」だと思います。前述の本ブログにも書きましたが、ドコモはキャリアの中で唯一「4.5GHz帯」を割り当てられていることもあり、今回のような4Gの周波数帯の5Gへの転用に消極的です。

 

今後、総務省による5Gの周波数帯の新たな割当があるならば、それによっては状況も変わっていくでしょうが、現時点では今回の3.5GHz帯の5Gは「なんちゃって5G」であることは認識しておきたいものです。