この玄関、何かを感じる・・
 
なんかテレビドラマにも出てきそうな・・
 
 
それもそのはず。
 
こちらの一部の建物は、国登録有形文化財にも指定されているんです。
 
しかも、昔昭和天皇も訪れたことがあるといいます。
 
そんなすごい建物が、ここ三重県四日市市にあるんです。
 
 
 

伝七邸 神楽

 
住所:三重県四日市市高砂町6-12 
電話:059-351-2491 
定休日:水曜日 
営業時間:11:30~13:30(L.O) 17:00~21:00(要予約)
 
 
2017年12月にオープン。
 
実はこちら、1906年~2017年3月までおよそ120年間「料亭浜松茂」という料亭でしたが、後継者不足などにより閉店。
 
しかし閉店を知ったゴマ食品メーカー「九鬼産業」の九鬼紋七会長が建物を取得し、知人に保存の協力を呼び掛けて「伝七邸」として再出発。
 
 
こちらの建物なんですが、もともとはこの方の別亭だったんです↓
 
四日市市出身の実業家「伊藤伝七」(1852〜1924年)
 
 
日本最大の紡績会社、東洋紡績の創始者。
 
「紡績王」と呼ばれていたそうです。
 
四日市をはじめとする地域社会に貢献した大金持ちだったみたいですね。
 
 
玄関は広々。
 
 
まるで温泉宿の旅館に来たような趣があり、広々としていて開放感があります。
 

この生け花は家元の方が手がける本格的なもの。
 
廊下には四日市名物である万古焼の品々が展示されています。
 
 
気に入ったものがあったらその場でも購入可能です。
 
そして圧巻はこの大広間。
 
 
特に大人数の予約で利用できるこの広間は、窓に“自然(じねん)の庭”が広がり、圧巻です。
 
 
庭園はライトアップされよりゴージャスに。
 
 
写真ではよくわからないかもしれませんが、大変な絶景です!
 
石はわざわざ取り寄せたものだそうです。
 
この景色を眺めるだけでしびれます。
 
こちらの廊下を渡ってお部屋にご案内していただきます。
 
 
廊下がつややかに輝いて見えます。
 
歴史と伝統と、時代を感じることができます。
 
お部屋は素敵な和室☆
 
 
障子戸を開けると、庭園が見え、とても風情があります。
 
どのお部屋も、日本庭園を眺めながら食事を楽しむことができます。
 
 
さっそくお料理の始まり始まり~
 
 

明治すきやきコース

 
重箱の上に南天がのっています。
 
 
こういう季節感、いいですねえ。
 
 
●前菜
 
 
あんきも、なまこ、かきの佃煮、ローストビーフ。
 
 
●お刺身
 
 
かんぱち、ひらめ、しまあじ、マグロ。
 
和食では、画像を見てもらえればわかるように、先ほどの前菜でも刺身でも、右利き用に盛り付けられていることがほとんど。
 
つまり右でお箸をもって食べる人は食べやすく盛り付けされていますが、左でお箸をもって食べる人は違和感を感じるということ。
 
嫁さんが左利きなのでいつも苦戦しているようです。。
 
でもおいしいので、全然気にならないようです(笑)
 
 
さあ、お待ちかねの牛肉を・・
 
 
ってあれ?
 
私が知っている大判の薄切り肉ではなく、すき焼きっぽくない?
 
 
そうなんです。
 
こちらのすき焼きは、この建物が明治時代に作られたことから、当時のすき焼きを再現したものなんだそうです。
 

明治のすき焼きは、お肉は薄切りではなく、厚切りだったようです。

 
調理法も明治時代風で、この鉄鍋の下には、炭火が敷き詰められた火鉢が設置されてます。
 

 

ひょいと持ち上げるとこんな感じになってます。

 

 

こうして食を通じて昔の文化を知るということは、大事なことですよね。

 

 
まず鉄鍋で焼き上げてもらった牛肉。
 
 
こちらのお肉は、三重県大安町カネキ牧場で育てられた大安牛。
 
先日訪れた桑名京町柿安から直接仕入れているそうです。
こちらに味噌をつけていただきます。
 
 
田楽に使われるような味噌とお肉がよく合います。
 
また、塩やわさびで食べても相性がいいです。
 
 
さあそして、お肉と野菜を鉄鍋で絡めていきます。
 
 
そして秘伝のブレンド味噌を和えます。
 
 

しかしすき焼きなのに味付けが“味噌”!というのは驚きですね。

 

明治時代は、味噌に漬けて肉を保存していたことから、この味付けなんだそうです。

 
 
全体を数十分良く絡めていくと、とろっとろに煮込まれていきます。
 
 
すき焼きにはおなじみの玉子。
 
 
たまごを溶いて、先程の味噌で煮込んだものと絡めます。
 
 
味噌が絡んだ分厚いお肉を、卵にくぐらせていただきます。
 
 
ん~、味噌のコクとマイルドな玉子がよく合います。
 

シメは、ご飯の上にお肉を乗せ、その上から肉の旨みが染み込んだ味噌をかけた肉丼。

 

 
きざみねぎとからしをお好みで乗せます。
 
 
ん~これはうまい!
 
味噌とごはんだけでも行けそうな感じ。
 
 
デザート
 
 
そしてこの万古焼のきゅうす。
 
 
四日市の名物万古焼、見ているだけでも本当にうっとりします。
 
 
歴史を感じながら、明治時代の当時の味を再現した味噌すき焼きを堪能できて最高のひとときでした。
 
本物に触れることができた貴重な体験ができました。
 
 
 
というわけで本日もご覧いただきましてありがとうございました。